キャスタリア、イタリアのオンライン大学と共同でモバイルラーニングプラットフォーム「Goocus」の実証実験を開始

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Innovation Arabia 8にて、アラブ地域からのカンファレンス参加者
Innovation Arabia 8にて、アラブ地域からのカンファレンス参加者

モバイルラーニングプラットフォーム「Goocus」を提供するキャスタリアが、イタリアのオンライン大学UNINETTUNOと共同で実証実験を開始することを発表した。UNINETTUNOは従来からeラーニングへの取り組みを行ってきたオンライン大学。1992年に世界初の衛星放送による通信制の大学として設立され、現在、140カ国の生徒たちが講義を6カ国語で受講している。

これまではPCベースのものしか提供していなかったという。一方で、UNINETTUNOが教育サービスを提供する地中海沿岸地域には、PCへのアクセスが限られている学生も多く、教育を受けられる人は限られていた。スマートフォンユーザへの対応を検討していたが、自力でのシステム開発が難しかったことから、キャスタリアが開発する「Goocus」と共同することを選んだという。

そもそものきっかけは、2015年2月にアラブ首長国連邦・ドバイで開催された「Innovation Arabia 8」というカンファレンスにプレゼンターとしてキャスタリア代表取締役の山脇智志氏と、犬束敦史氏が参加したこと。

その際、UNINETTUNOの国際渉外および新ビジネス開発部門のトップであるNicola Paravati氏が当社のプレゼンテーションを聞き、モバイルラーニングプラットフォームGoocusに興味を持った。カンファレンス後、ビデオ会議やローマに赴いての交渉を行い、今回実証実験実施の覚書を締結するに至った。

犬束氏「キャスタリアとしては、先進国の大学との協働は始めて。UNINETTUNOが地中海沿岸地域のオンライン教育のハブとなっているという点に対して、大きな期待を抱いています。地中海沿岸地域は、国も文化も言語も違う人々が集まっている地域であり、多様なバックグラウンドを持つ人々に対して、モバイルラーニングがどのように受け入れられるかを検証したいと考えています。

特に、北アフリカ地域という、テロや紛争が今なお残っている地域にいる人々に対して教育を提供するインフラとなることができることは、我々キャスタリアにとっても、国際社会にとっても意味あるものになるのではないかと期待しています。」

とキャスタリアの犬束氏は今回の提携についてコメント。今回の実証実験で良い成果が得られた場合、UNINETTUNO自体のオンライン学習のプラットフォームとして本格展開を行うことを視野に入れているという。

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