グリーベンチャーズのプリンシパルだった Alan Kuan Hsu(徐冠華)氏が前職を離れ、KK Fund にジョインし、新しいファンドを設立したことが明らかになった。グリーベンチャーズは、日本のEコマースおよびモバイル巨人であるグリーの投資部門として設立された。
Hsu 氏は筆者に KK Fund で仕事を始めて1週間ほどになると語り、現在の正式な肩書きはジェネラル・パートナーということだ。
KK Fund の2つの「K」のうち、一つが Kuan Hsu 氏の「K」で、もう一つが KK Fund の設立者でジェネラルパートナーである斉藤晃一氏(Koichi)の「K」だとするなら、今回のジョインは当初からの計画だったのではないかと尋ねると、Hsu 氏は、東南アジアにはイニシャルが「K」で始まるベンチャーキャピタリストは大勢いると笑ってみせた。
グリーベンチャーズでは、Hsu 氏はさまざまな規模のディールをリードし、多くのポートフォリオ企業が大企業に買収されるのを支援してきた。彼が手がけたイグジットには、シンガポール拠点の化粧品マーケットプレイス Luxola や、インドネシア拠点の価格比較サイト Price Area などがある。
グリーベンチャーズでの彼の役目は、2014年6月にアソシエイトとして入社した Albert Shyy 氏が引き継ぐ。Shyy 氏はグリーベンチャーズ以前、Rocket Internet が支援する Eコマース企業 Lazada で地域担当ディレクターとして勤務、同社の東南アジア諸国でのオペレーションを統括し、メンズウエア・スタートアップの AlbertMing を共同創業した。
今年3月に IMJ インベストメントパートナーズ(IMJ-IP)のディレクター職を離れた斎藤氏は、KK Fund を設立。KK Fund は少なくとも、これまでに Kaodim、Be Malas、TheLorry.com という3つのスタートアップに投資を行っている。
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かなり早い時期に成功を収めた地元のスタートアップの話として、ホテル予約を扱う巨大企業Agodaがある。Agoda は1997年にバンコクで設立し立ち上げられ、2007年に Priceline に買収された。他の注目すべき取引は、Tencent(騰訊) が1,000万米ドル以上で株の50%を買収したウェブポータルのSanook.comだ。このスタートアップは1998年に設立し、取引は2010年にまとまった。ごく最近では、Yello Digital Marketing Group によるバンコク拠点のスタートアップComputerlogyの買収があった。
ミャンマーは未開の地であるため、新興市場で操業するという経験を多くの企業にもたらした。ノルウェーの電話会社 Telenor に加えて、ドイツのベンチャービルダー Rocket Internet も、ミャンマーの市場が開放されるとすぐさま複数のeコマースプラットフォームを携えて参入してきた。Google によると今年早くにはミャンマーの人が Gmail を利用できるようになったという。
資金調達案件に関しては、昨年ミャンマーで2社のeコマーススタートアップがマレーシアのベンチャーキャピタルである Frontier Digital Ventures から資金を調達した。このラウンドは非公表のものだが、その重要性が認められている。デジタルスタートアップの NEX もまた、シンガポールの Blibos Group より15万米ドルのスモールラウンドで資金を調達した。
We Are Socialによる報告によれば、一見したところ現在の市場は、テック系スタートアップにとって特に有望というわけではない。スマートフォンのアクティブユーザはわずか220万人で、インターネットのアクティブユーザは380万でしかない。それでもなお、成長の数字には可能性が秘められているように見える。昨年1月以来、インターネットユーザは414%と急増しているのである。スマートフォンユーザもまた、同時期に100%急増している。
人口660万のラオスは、まだデジタル時代への一歩を踏み出したばかりである。We Are Socialの報告によれば、ラオスにはアクティブユーザがたった85万人でソーシャルメディアユーザは68万人しかいない。しかし、2014年1月以来、インターネットユーザは20%急増し、ソーシャルメディアユーザは62%急増した。