Xiaomi(小米)が2015年のスマホ売上台数を発表——当初予想を下回り、Huawei(華為)に水をあけられる

SHARE:
lin-bin-xiaomi-announcement-620x390
Image credit: Xiaomi’s official Weibo

携帯電話販売台数のデータがないという状況はこれで解消される。Xiaomi(小米)が本日(原文掲載日:1月15日)、2015年のスマートフォン販売台数が7,000万台だったと発表したからだ。この数字は、同社見通しの下限にも届かないレベルだ。

ここしばらくの間、2015年の Xiaomi はどこかおかしいと見られていた。同社は2014年、翌年の電話販売台数が1億台になると予想した。しかしこの見通しは早くも3月に8,000万台に引き下げられた。

2015年も押し迫った頃、中国のテック関係者は同社による販売データの公表を心待ちにしていたが、沈黙が押し通されていた。CEOの Lei Jun(雷軍)氏は12月、同社が「もうスマートフォンの販売台数といった目標達成を強く言うことはない」と語っていた。これで同社が目標を達成できたと信じる者はいなくなった。

かつて Xiaomi は、フラッシュセール期間中にスマートフォン販売台数をリアルタイムで更新・発表していたくらいだ。それが突然、数字を語らなくなったのだ。

しかし本日、その状況が一変した。同社の公式のWeiboへの投稿で、共同設立者の Lin Bin(林斌)氏が販売データを発表したのだ。これによるとXiaomiは昨年7,000万台を販売したほか、「中国でナンバーワンの販売台数だった」という。しかしこの表現は正確ではない。

Image credit: Xiaomi’s official Weibo.
Image credit: Xiaomi’s official Weibo

国内ライバル企業であるHuawei(華為)は昨年1億台以上の電話を販売した。つまり Huawei こそが中国ナンバーワンの企業のように思える。実際、Huawei は昨日の報道発表の中で自社を「中国のスマートフォンメーカー最大手」、「中国におけるスマートフォンのトップブランド」と称している。

つまり、両社の言い分はいくらか食い違っているのだ。しかし数字を見る限りでは Huawei の言い分の方が正しそうである。

その他コメントすべきは、7,000万台という販売台数も相当なものということだ。2014年の Xiaomi の販売台数は6,100万台だった。増加率14%というのは Xiaomi がスマートフォンの販売で期待する数字ではないのかもしれないが、同社が決して縮小しているわけではないという事実は重要だ。ただ、多くの人が望むような成長をしていないというだけのことである。

Xiaomis-annual-phone-sales-2011-to-2015-720x555

2014年後半、Xiaomi は電話販売台数の達成に執心しすぎていたが、2016年に入ってそれが落ち着いてきているということだろう。しかしこれで同社を除外視してしまうのはまだ早すぎる。依然として勢いのある電話事業、相当な人気のフィットネストラッカー、そして今でも拡大を続けているソフトウェア・ハードウェア事業のポートフォリオがあるからだ。

とりわけ、驚きの1億800万台というHuaweiの数字と比較すると販売台数7,000万台という結果は残念であった。しかし Xiaomi は今でも中国で最も興味をそそるテック企業の1社である。

ただし2016年は同社にとって成功を左右する年となるだろう。Xiaomi は今年、電話販売の勢いをさらにつけて様々なサイドビジネスでユーザを楽しませてくれるか、Huawei や Apple 等に次ぐ2番手(あるいは3番手、4番手)に収まってしまうかのどちらかだ。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する