台湾の不動産向けVR/ARスタートアップiStagingが500万ドルを調達し欧米進出へ——中国人による越境不動産投資需要増に対応

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台湾を拠点とする、不動産向け VR(仮想現実)/AR(拡張現実)企業の iStaging は、プレシリーズAラウンドで500万ドルを調達した。このラウンドは、WI Harper がリードし、台湾の行政院国家開発基金と協業する VC コンソーシアムの一つ Taya Venture Capital(大亜創業投資)が参加した。

同社は、不動産事業者や家具メーカーが、将来の顧客に対して、リビングルームがどのようになるかの体験を遠隔で体験してもらうことができるテクノロジーを提供する。

iStaging は、このサービスのデビューとなるアプリを1月にリリースしたが、不動産分野で VR を活用した最初の会社というわけではない。台湾では、近年増加している外国不動産への投資を模索する中国人にサービスを提供していた。

iStaging は今回調達した資金を用いて欧米市場への進出を図り、フランスやアメリカに運営拠点を開設する。

iStaging のマーケティング責任者を務める Kevin Basset 氏は、iStaging が持つ技術の可能性について、次のように語っている。

不動産事業者は、キャプチャーしたり作成したりする必要なもの全てを持っていて、顧客が内見に訪れる物件を決める前に、仮想的に数百件におよぶ不動産を映像で見せることができます。アメリカ、ヨーロッパ、中国でプロモートできることを、喜ばしく思っています。

5月にリリースされた、Rosen Consulting Group と Asia Society からののレポートによれば、中国人投資家は、アメリカ市場だけで3,000億ドルを不動産に投資している。iStaging のような VR/AR サービスは、国境を超えた不動産販売を効率化し、顧客が遠隔で不動産を見たり家具を選んだりする上で、大きな役割を担ってきた。

中国の VR を使った不動産市場に参入している他のスタートアップには、香港の VResidence が存在する。同社は、中国の中古アパートに特化したプラットフォームなど、多くの VR サービスを提供している。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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