香港のSoundbrenner、ミュージシャン向けウエアラブルの開発で150万ドルを資金調達

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Soundbrenner Pulse を身に着けたギタリスト
Photo credit: Soundbrenner

非常に奇抜だが便利なスマートガジェットを開発している Soundbrenner が150万米ドルの資金を調達した。

匿名のエンジェル投資家から獲得したキャッシュを活用することで、この創業間もない香港のハードウェアスタートアップは、来るべき次のガジェット開発につなぐことができる。それは、同社のデビュー製品であるミュージシャン向けのウェアラブルメトロノーム「Soundbrenner Pulse」に続くものとなろう。共同設立者の Florian Simmendinger 氏によると、「このガジェットは、全米に270店舗ある Guitar Center を含めて世界30ヶ国で購入」できるという。2015年初めに Indiegogo キャンペーンで最初に誕生した後2016年初めには店舗での販売を開始したことからすると、目覚ましい進展だ。ただし、これまでの販売実績は公表されていない。

手首、前腕もしくは足首に装着して使う Pulse は、ペアで用いる携帯アプリと連動させて、設定されたメトロノームのリズムを無音で振動する。

Soundbrenner チーム
Photo credit: Soundbrenner

新製品がどのような形態になろうと、同社は音楽教育市場にさらに深く参入していくことになるだろう。Florian 氏は、世界におけるこの市場の事業機会を45億米ドルとみている。

さらに、カナダ、オーストラリア、ロシアといった巨大な新規市場への進出も計画している。

深圳の魂

Florian Simmendinger 氏
Photo credit: Soundbrenner

香港で起業する外国人起業家は増加してきているが、ドイツ出身の Florian 氏もその1人だ。最近、Alibaba の香港ファンドが複数の現地スタートアップを支援したが、それら3社のうち2社は外国人が運営する企業だった。

Florian 氏の事業は当初ベルリンでスタートしたが、そこでプロトタイプを作るのは難しいと感じた。ハードウェアに特化した香港のスタートアップアクセラレータである Brinc の CEO であった Manav Gupta 氏に出会った時、Florian 氏は 「香る港(香港)」こそ彼のいるべき場所だと悟ったという。

Florian 氏は Tech in Asia に対しこう語っている。

社員の増加に対応できるよう、昨年末に同じビルの広いオフィススペースへ引っ越しました。しばらくはここに居られると思います。

従業員数12人の同社は現在、有名なビクトリアピークのケーブルカー乗り場近くの賑やかなセントラル地区にオフィスを構えている。

彼は、「深圳の製造拠点に近い」ところが気に入っているという。その条件は、同社が作るハードウェアに合致したものだ。

整った法制度をもち、英語も通じ、東西文化がうまく融合しているおかげで、香港でのビジネスは難しくありません。香港は世界のロジスティクスハブでもありますので、この拠点から他の市場へと流通ネットワークを拡大するのも容易です。(Florian 氏)

Photo credit: Soundbrenner

現在27歳の Florian 氏はスタートアップとしては新参者だ。

昨年、彼は Tech in Asia への投稿で正直にこう語っている

私が起業したのは、経営学の学位を得て大学を卒業した直後でした。正式な職務トレーニングも受けず、会社で働いた経験もありません。取り組もうとしている事業にとって重要な電子工学やモバイルアプリ、製造業、音楽業界のことも何も知りませんでした。

楽器を演奏し、テクノロジーを愛する者として、私はメトロノームには面白い市場があり、テクノロジーが解決できる現代的なソリューションに対するニーズが満たされていないと思ったのです。なんとか今は順調ですが、 ここまでの道のりは険しかったです。

起業当初の頃を振り返りつつ、今では自分らしい仕事の流儀を見つけたようだ。

あまりにも多くの目標を追求して気を散らしてしまうのではなく、一点に集中することが何よりも大切なのです。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】