Airbnb、中国事業トップにFacebook・Google出身のGe Hong(葛宏)氏を任命——競合のTujia(途家)と提携との噂も

SHARE:
Image credit: Airbnb China(愛彼迎)

中国に進出して約2年、Airbnb はついに中国事業を率いるトップを指名した。中国担当バイスプレジデントとなるのは Ge Hong(葛宏)氏。2017年に125億2,000万人民元(約2,026.5億円)にもなるという、この国の魅力ある短期滞在型市場で同社の進出を加速させる大きな動きだ。

Ge Hong(葛宏)氏

Ge 氏は Airbnb の CEO(Brian Chesky氏)に直接報告することになる。2016年に Airbnb に加わる以前は Facebook や Google での勤務実績があり、製品やテクノロジー関連の業務を担当していた。

清華大学とイエール大学を卒業した Ge 氏は昨年、シリコンバレー帰りのエンジニアらと共に中国でテクノロジーチームを立ち上げた。Airbnb は e メールの中で、彼は「当社製品と中国でのニーズを誰よりもよく理解し、技術的な専門能力と現地市場の理解を組み合わせることのできる」人物と評した。

外国企業による中国市場への進出は、これまで容易ならざるものがあった。Google や Uber といったアメリカのテクノロジー企業大手は他の地域では大成功を収めているにもかかわらず、中国では次々と支持を失った。

新トップの指名に加え、同社は今回、事業戦略を修正している。この世界的な短期滞在型サービスの同社は、中国に多数いる国外旅行者の間でのブランド浸透から、昨9月より、国内でのテクノロジーと製品チームの拡充により中国のプレゼンスを向上させることに焦点を移している。

Airbnb は昨年、中国チームの規模を3倍増にするという計画を発表した。この国はアメリカと並んで、独立した製品とテクノロジーのチームを有する唯一の場所だ。さらに、中国市場向けに設計されたサービスの開発のほか、 WeChat Pay(微信支付)や Alipay(支付宝)など現地の決済手段との接続に向けた取り組みも行っている。

Airbnb China は3月22日、社名を「愛彼迎(aibiying)」に変更した。その意味は、「愛情をもって歓迎し合う」だ。その取り組みの一環として、中国におけるオペレーションをさらにローカライズしていくという。

以上の点は、Airbnb が中国市場に特に注目しており、ローカライズの動きを加速しているという徴候の表れである。

しかしながら、効率的なローカライズの欠如、提供住宅の不足、限られた決済手段といった要因で、Airbnb は中国での大きな野望を果たせないままでいる、と市場調査企業 Analysis International(易観国際)のアナリスト Zhu Zhengyu(朱正煜)氏は述べている。

そのため、現地のライバル企業 Tujia(途家)やXiaozhu(小猪)と市場の覇権をかけた争いで、同社はますます不利な立場に陥りつつある。

競合と提携との噂

Airbnb に関しては、アパートレンタルプラットフォームの Tujia と資本提携に向けた話し合いをしているとの噂が流れている。この噂を拡散したのは、どうやら投資家である Neil Shen(沈南鵬)氏と Ctrip(携程)らしい。

Shen 氏は Sequoia China(紅杉資本)の創業マネージングディレクターで、オンラインレジャー旅行企業 Ctrip の共同設立者でもある。Sequoia China は Airbnb に投資した企業で、同じく検索大手 Baidu(百度)の支援を受けている Ctrip は Tujia の最大株主の1社だ。

この噂が真実であれば、Airbnb が中国でより多くの住宅にアクセスできるようになり、一方 Tujia は、Airbnb の国際的な影響力を活用することで世界的なプレゼンスを得られることになる。

2015年8月のシリーズ D+ 資金調達ラウンドを終えてユニコーン企業の仲間入りを果たした Tujia は、今年2月の時点でアパート数45万件を超えるレンタル向け住宅供給数を誇る。これに対し Airbnb の中国での物件は8万件程度、アメリカ本拠の同社が持つ世界の契約物件数の約3%を占めるにすぎない。

Tujiaは3月23日のニュースカンファレンスにて、保有している住宅データをMayi(螞蟻短租)、Ctrip、Elong(芸龍)、Qunar(去哪兒)、58(58同城)、Ganji(赶集)など7社のオンラインプラットフォーム企業と共有する戦略を発表した。 これらのプラットフォームは短期滞在住宅レンタル企業を抱え、2016年に行われた複数のラウンドを経て Tujia との緊密な関係を維持している。

これが意味するのは、家主がある特定のプラットフォームに登録した物件が、他のプラットフォームでも閲覧可能になるということだ。また、相互接続によってTujiaサイトへのトラフィック増加につながり、潜在的な顧客をより多く獲得できるようになる。

そして3月のニュースカンファレンスでは、Airbnb との提携の可能性を質問された際、Tujia の CEO であるLuo Jun(羅軍)氏はノーコメントと答えつつも、しかるべき時に Tujia は皆にサプライズを予定していると付け加えていた。

それより前の3月、Airbnb は中国系の同業 Xiaozhu(小猪)を買収するのではという憶測が流れていた。これはXiaozhu の CEO である Chen Chi(陳馳)氏によって否定された。同社は事業開発や技術協力については話し合いをしているものの、資本提携に関する討議には至っていないとコメントした。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

----------[AD]----------