中国のP2P金融「Dianrong(点融)」、シリーズDで2.2億米ドルを調達——金融大手が続々出資、16兆米ドル規模のインターネット金融に期待

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中国の P2P 金融プラットフォーム「Dianrong(点融)」は今日(原文掲載日:8月2日)、シリーズ D ラウンドで2億2,000万ドルを調達した。このラウンドはシンガポールの政府系ファンド GIC Private Limited がリードし、CMIG Leasing(中民投租賃)、韓国の Simone Investment Managers など機関投資家および個人投資家が参加した。

調達した資金はリスク管理の改善、R&D や自動化、M&A、ローカルパートナーとの海外展開計画に使われる見込み。

Dianrong の創業者で CEO の Soul Htite 氏は、次のように語っている。

このような著名な世界的投資家が加わったことは、これまでの我々の成功を裏付けるだけでなく、中国の家族や中小企業に、より素晴らしい金融の自由を届けるべくフィンテックを適応する「新金融」に対しての、我々のコミットメントを後ろ支えしてくれるでしょう。今回の資金注入は、このような努力を活性化し、継続的かつ利益のであるビジネス成長を後押ししてくれるでしょう。

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今回のラウンドは、中国で最も多く資金を調達しているフィンテックスタートアップである Dianrong に新しい力を与えた。最も最近完了した2015年のシリーズ C ラウンドでは、Dianrong は Standard Chartered Private Equity、China Fintech Fund(編注:China Fintech Fund は、日本の freee にもシリーズ C ラウンドで830万米ドルを出資している)、Tiger Global Management などから2億700万ドルを調達している。初期ラウンドの投資家には、Sun Hung Kai & Co. Limited(新鴻基)、ZJ Capital(中駿天宝資本)、Northern Light などがいる

Dianrong の投資家の状況変化は、世界と言われる16兆米ドルの市場規模にまで成長した、中国のインターネット金融業界の変化を反映しており、市場からはより多くの注目を集めている。初期ラウンドの VC や PE からの調達に加え、Dianrong の最近の投資家には、銀行、金融機関、公開資本市場からの大手投資機関が含まれる。Soul 氏は、このトレンドは、金利金融業界が持つ大きな可能性が、メインストリームの投資家たちを誘引しているものだと指摘した。

IPO の計画についての質問に対し、Dianrong の創業者で共同 CEO の Kevin Guo(郭宇航)氏は、今回のラウンドで巨額の資金を手に入れることができたため、当面は IPO の予定は無いと答えた。

Dianrong は最近、Quark Finance(夸客金融)の資産形成運用部門の買収を発表した。これは、Dianrong の中国における取扱規模を3倍に拡大するものだ。今年初め、Dianrong は Foxconn Technology Group(鴻海/富士康)の子会社 FnConn と共同開発した、サプライチェーン金融のための世界初のブロックチェーン・プラットフォーム「Chained Finance」をローンチしている

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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