台湾のAIスタートアップGliaCloud(集雅科技)、IVPらからシードで50万米ドルを調達——AIが動画を自動生成・編集する「GliaStudio」を開発

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台湾を拠点とする人工知能スタートアップ GliaCloud(集雅科技)は15日、THE BRIDGE の取材に対し、同社がシードラウンドで50万米ドルを調達していたことを明らかにした。リードインベスターは Infinity Venture Partners(IVP)が務め、複数名のエンジェル投資家が参加した。なお、エンジェル投資家の名前について、同社は開示していない。

GliaCloud は、人工知能により動画を自動生成・編集できるプラットフォーム「GliaStudio」を開発している。GliaStudio は、ユーザから与えられた課題(文章)などを理解し分析することで、画像、動画クリップ、インフォグラフィックスを自動編集、字幕やナレーション(合成音声)も自動的に挿入される。これを可能にしている技術は、コンテンツマネージメント、自然言語処理(NLP)、コンピュータビジョン(画像解析)、動画検索などだ。

これまでに中華圏のメディア10社と提携し、毎日1,000を超える動画クリップを作り続けているとのこと。提携メディアには、先ごろ20億米ドルを調達した中国のニュースアグリゲーションアプリ最大手の「Toutiao(今日頭条)」や、台湾のテックメディア大手「BusinessNext(数位時代)」などが含まれる。

GliaStudio は、英語・中国語・日本語に対応しており、主に中華圏や日本の E コマース事業者やメディアをターゲットにしているが、今回、IVP らが投資家に加わったことにより、日本市場への積極的な展開も期待されるところだ。特に動画を使って分散型メディアを運営する企業などにとっては、GliaStudio を使ってニュースやトピックをもとに動画を生成、それらを各種ソーシャルメディアに投稿することで、サービスの完全無人運転さえ可能になる。

GliaCloud は2015年7月、台湾系カナダ人の起業家で、これまでにも Tagtoo などアドテク企業を創業している、クラウド技術に強いエンジニア David Chen 氏により設立。2016年には Tech in Asia Singapore で、優秀なクラウドサービスに贈られる「Aliyun Award(阿里雲賞)」を受賞している。

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