財務逼迫との噂の中、ofo(小黄車)が8億6,600万米ドルを資金調達——Alibaba(阿里巴巴)がリードインベスターを務める

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ofo(小黄車)設立者兼 CEO の Dai Wei(戴威)氏
Image credit: ofo(小黄車)

中国の乗り捨て型自転車シェアサービス大手の ofo(小黄車)が、Alibaba Group(阿里巴巴集団)がリードしたラウンドで8億6,600万米ドルを調達したと発表した。Haofeng Group(灝峰集団)や Tianhe Capital(天合資本)、Ant Financial(螞蟻金融)、Junli Capital(君理資本)も投資に参加した。同社の発表によれば、このラウンドは自転車シェアサービス業界における投資額で新記録を打ち立てたという。

同社によると、このラウンドでは社債と株主資本を組み合わせた形で投資が行われたという。中国メディアでは、ofo は今月上旬に動的抵当による Alibaba からの投資で17億7,000万人民元(2億8,000万米ドル)を調達したという噂が流れている。ofoは この2つのニュースの関連性についてコメントは控えている。

ofo の設立者で CEO の Dai Wei(戴威)氏はこう語る。

自転車シェアの分野における世界的なリーダーとして、ofo は急成長する段階から質の高い開発をするステージへと変遷をたどってきました。ofo はお客様を第一とし、自転車シェア業界を技術革新と効率的な運用によってリードしていきたいと思っています。

ofo は財務的な混乱に陥っていたと報道されており、今回の投資はまさに同社の望んだタイミングで行われた。中国の自転車レンタル業界のトップということもあり、同社は設立時からベンチャー投資家からの寵愛を受けてきた。だがその投資もシリーズ E で7億米ドルを受け取った昨年7月以降勢いが落ち、同社にとっては大きなプレッシャーとなり、Mobike(摩拜単車)との財務面での競争を余儀なくされた。

ofo が財務的困難に陥った原因は Didi(滴滴出行)の干渉だとするのが一般的な説だが、Didi も ofo もこの説は否定している。どちらにせよ、この投資が ofo の重役にどんな変化をもたらすのかは依然として興味深い。

ofo は e メールによる発表で、独立展開することを決定したと繰り返し述べている。

ofo は主だった投資家から支援を受け続けながら独立企業として長期の成功を実現していきます。

中国市場は飽和状態だが、ofo も Mobike も海外展開を加速しており、業界にとっての大きな推進力となることが期待されている

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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