CASHのバンクがDMMから独立、光本氏個人が全株取得【速報/追記あり】

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2018.11.7

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即時買取「CASH」や前払い旅行代理店「Travel Now」などを展開するバンクは11月7日、DMMグループからの独立を発表した。(リンク先はPDF)バンク創業者で代表取締役の光本勇介氏が個人で全株式を取得したMBO(マネジメントバイアウト)による。

DMMが公表したリリースによれば、光本氏個人が取得にあたって支払った金額は5億円。ただし、バンクはDMMから借り入れをしていた約20億円の債務をそのまま引き継ぐことも条件としている。なお、返済期限は5年間としている。

光本氏はソーシャルメディア上で今回の経緯について、新規事業への投資規模などに開きがあったと説明している。

「ちょうど年末に近づくにあたり、来年の各事業のチャレンジや新規事業などを考えていく過程で、私がイメージする投資規模やアクセルの踏み具合などを考えた際、DMMから卒業をさせていただいた方が、よりスピーディで柔軟な経営判断・動きが行えると判断をし、十分な話し合いを持たせていただいた結果、DMMからもご理解をいただき、このようなアクションに至ることとなりました」(光本氏のソーシャルメディア上でのコメント)。

<参考記事>

DMMがCASHを70億円で買収ーー亀山氏「おい、なんか買えるっぽいぞ!」からの舞台裏、光本氏と片桐氏が切り開く”即時買取の新市場

バンクがDMMの傘下入りしたのは昨年11月のちょうど1年前になる。創業して8カ月の企業を70億円という巨額でのスピード買収は当時大きな話題となった。6名だった従業員は60名に拡大している。本誌では光本氏に何が起こったのかコメントを求めているので届き次第追記する。

なお、光本氏は2016年10月にスタートトゥデイ(現ZOZO)からのMBOも経験しており、今回が通算2回目の独立となる。

<参考記事>

70万店舗の STORES.jp 運営がスタートトゥデイからMBOで独立、会長就任の光本氏曰く「決済にはロマンがある」

現在本誌では光本氏にコメントを求めており、コンタクト取れ次第追記する。(随時更新中)

10時30分追記:本人にショートインタビューを実施できたのでこれを追記する。(太字は全て筆者の質問、回答は光本氏)

70億円での売却も驚いたが、1年でMBO、しかも金額は5億円となっている。単純計算して65億円が手元に入ったことになるが、結果もまだ出てない中で買収サイドがすんなりOKを出してくれるとは考えづらい

年末に近づいてましたので、バンクとして来年の各事業の事業契約や投資契約をプランしはじめていました。ただ、そこで私が考えていた事業や投資プランと、DMMが予定していた投資規模との間に若干の差があったんです。

DMMは数多くの事業を展開しています。それら全体を俯瞰した結果、現時点でバンクに対してさらに大きく投資を続けるかどうか判断するタイミングでもありました。

バンクが背負っている20億円の債務は積極的な投資の結果だが、それ以上に踏み込む必要があると判断した

ただ、その結果としてバンクの展開する事業と会社が中途半端になってしまうということも避けたい。それが双方の理解です。またこういった機会(MBO)を光本に作ってあげる方が、会社と事業の将来にとってはベストなんだろうと。

補足ですが、DMMは投資を渋るような企業ではありません。実際、今回開示されましたが70億円で買収した上に年間で20億円の資金を提供してくれています。ただ、前述の通り対象事業が数十あるので、投資タイミングや支援できる規模、範囲に制約があったのも事実です。

光本さんやバンクとして聞いていた「新しい概念の銀行、金融事業を作る」というスケール、スピード感とDMMサイドのタイミングが合わなかった、という理解でよいか

そうですね、私がイメージする投資規模やアクセルの踏み具合などを考えた際、DMMから卒業(MBO)をさせていただいた方が、よりスピーディで柔軟な経営判断・動きができるという判断です。また、その考え方に対してDMMと話し合いをし、大いに応援してくださる意味合いも含め、今回のMBOを受け入れていただけた、という経緯です。

以前の取材時、さらに大きな資金が必要になった場合、DMMとしてバンクをIPOさせる考えがあるかと聞いた。結果的にそういう選択ではなく、光本氏がリスクを取って外に出た。現在、手元資金で十分に勝負ができるのか

今後の資本政策や事業ゴールは全くの白紙です。IPO前提のMBOのような既定路線があるわけではありません。可能性のひとつとして様々な選択肢をこれから考えていきたいと思ってます。

お時間ありがとうございました。

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