70秒の知識共有動画「教育版TikTok」のBolo Indyaが資金調達、EdTechに短尺動画はアリ?

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ピックアップ[Funding alert] Knowledge-sharing platform Bolo Indya raises pre-Series A round from ah! Ventures

ニュースサマリー:インドのグルガオンを拠点とする知識共有に特化した動画プラットホーム「Bolo Indya」がプレシリーズAラウンドの資金調達を公開した。金額は非公開だが、調達はエンジェル投資プラットホーム「ah! ventures」を通して実施されたものだとされている。

同プラットホームは知識共有型TikTokと言い換えることができる。視聴者だけでなくコンテンツを提供するのも全てユーザーが担うため、Edtech(教育)という分野にありながらも自由なSNS空間のなかでコミュニティが形成される。

具体的なコンテンツとしては、人生・人間関係・キャリア・自己啓発・金融・テクノロジー・スポーツ・生活術など、コンテンツの種類は多岐に渡る。ジャンルの羅列だけ見るとTEDのような動画プラットホームを彷彿とさせる。

現在同サービスはヒンディー語、英語、タミル語、テルグ語の4ヶ国語に対応しており、今回の資金調達をショートムービーの機能拡張、新言語への対応及び言語コミュニティの発展などに投じていくとしている。

話題のポイント:Boloの特徴は、知識共有のために投稿できるムービーに70秒という時間制限が設けられている点です。知識共有×動画という領域であることを考えると、ついTEDやYotubeにある長尺教育コンテンツを連想させられるため、時間制限があることには驚かされます。

この制約は、近年流行する同じく60秒まで動画が投稿可能なTikTokを意識・模倣したものだと考えられます。最近では、Yotubeだけでなく、TikTok内で教育的コンテンツ(例えば英会話などの語学系)を配信するユーザーが存在するのです。

インドでもTikTokは異常な人気を獲得しています。アプリ分析会社「Sensor Tower」によると、Tiktokはインドで2億4000万回以上ダウンロードされたとのことで、2019年1月だけでも3,000万人以上がインストールしたそうです。

インド人は自撮り動画の投稿を好むことで有名ですが、この点TikTokのような動画系プラットホームとの相性がよかったのだと考えられます。しかしTikTokは基本的には15秒程度のショートムービーを共有する場で、かつ若者向けでキラキラした印象が強く、教育的なコンテンツとの相性は弱いでしょう。

ah!のデータによれば、Boloでは累計4万時間分の動画がユーザーによって消費されており、コンテンツ配信者は1時間分の動画が再生される度に日本円にして最大約9000円を稼ぐことができているそうです。また、単位時間当たりの収入は配信動画の質や配信者の人気に比例するとされています。

TikTokよりも知識共有に特化し、Youtubeよりスムーズに沢山のコンテンツを視聴できる同プラットホームが新しい需要を掴む可能性は十分にあると考えられます。

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