成長率は年50%以上、爆増するインドのコワーキングスペース市場概観ーーデリー発のAwfisが3000万ドルを調達

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credit & source : Awfis Website

ピックアップIndia’s Awfis raises $30M to grow its co-working spaces business

ニュースサマリーデリー発のコワーキングスペース「Awfis」は:8月6日、シリーズDラウンドにてChrys Capitalを筆頭に計3つのファンドから約3000万ドルの資金を調達したことを公表している。同社の累計調達額はこれで約7500万ドルに到達しており、初期投資家にはSequoia Capital Indiaの名も存在している。

2015年に創業した同社は、ビジネスパーソンやスタートアップが、好きなタイミングで手軽に会議室やワークスペースを利用でき、かつ生産的な仕事を行えるような、シェアリングエコノミー・ビジネスを展開している。

公式サイトによれば、現在Awfisはインドの9都市に拡大し、63のワークスペースを設置している。会員数は合計で2万5000人以上、会員登録企業は1500社を突破しています。単なる作業場ではなく、様々なアメニティを提供することで、生産性向上やビジネスの成長を促します。

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Credit & Source : Awfis Website

メンバーの割合としては大企業が3分の2を占めており、Vodaphoneや日立、Zomatoなどの大企業の名もある。残りの3分の1はスタートアップとフリーランスが半分ずつの割合で登録している。

話題のポイント:テクノロジーの進化・働き方の変容に合わせ、急速に変化・拡大しているビジネスモデルがコワーキング・スペースではないでしょうか。特にインドのような経済成長が激しい市場ではチャンスが多いテーマです。

<参考記事>

Awfisやその他のインド国内のコワーキングスペースも、概して同様の共通のビジネスモデルで事業を展開しています。そこで本稿ではAwfisをはじめとするインド国内のコワーキングスペース事情についてまとめたいと思います。

2017年、あのWeworkもバンガロールにインド発のコワーキングをオープンしました。そしてそのスピードは凄まじく、現在ではインド全土に30箇所以上オープンしています。展開している都市はバンガロール・グルガオン・ムンバイなどITの発展度合いの高い地域に多く設置されています。

また、Knight Frankの調査によれば、インドのコワーキングスペースの増加は2010年ごろから急速に増加して(以下グラフ参照)おり、かつマーケットの成長速度は年率50%以上となっています。StartUp Talkyの記事によれば、インドのコワーキングスペースの数は、2019年現在の150から2020年の末には500程度まで増加するとされています。

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Credit & Source : Knight Frank

またAwfis以外にも、同日8月6日にインドネシア発のGoworkのインド支社「Gowork India」が5300万ドルのデット調達を実施していました。テック企業・スタートアップ・フリーランスの増加によるマーケット拡大や、WeworkやGoworkなどに次ぐ外資の参入などの様々な要因が絡み合うことで、今後数年間、インドはグローバルレベルで見て最も激しい競争が生まれる地域の一つになることが予想されます。

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