中国の対話型ポッドキャストプラットフォーム「Lizhi(荔枝)」、米国でのIPOを申請——事業拡大に向け1億米ドル調達を目指す

SHARE:
Lizhi(荔枝)

中国の対話型ポッドキャストプラットフォーム「Lizhi(荔枝、中国語でライチの意)」は10月28日、アメリカでの IPO を申請した。同社はオーディオプラットフォームとして中国で初めての上場企業となるべく、競合の Ximalaya(喜馬拉雅)との争いを続けている。

重要視すべき理由:オーディオ市場における競争が激化するにつれ、Lizhi は、をの競争優位性を維持し成長を加速するため、追加での資金調達を模索していた。

詳細情報:Lizhi は、IPO で調達した資金を新製品の開発、人工知能技術への投資、海外展開の拡大に用いるとしている。価格条件については開示されていない。

  • 2013年に設立された Lizhi は、マンスリーアクティブユーザ(MAU)ベースでは9月30日までの9ヶ月間にわたり、競合の Ximalaya に続く中国第2位のオンラインオーディオプラットフォームだった。
  • Lizhi には570万人のポッドキャスティングのホストが登録しており、第3四半期の MAU は4,660万人だった。
  • Lizhi の第3四半期の経常利益は、昨年同期比で32.4%の増で4億8,660万人民元(74.8億円)だった。
  • Lizhi はユーザジェネレイティッドコンテンツを取り扱っており、9月30日現在、1億6,060万件超のポッドキャスティングを掲載している。調査会社 iResearch(艾瑞諮詢)の統計によれば、中国で最大のオンラインオーディオプラットフォームだ。
  • 同社は7月、中東・北米市場向けにオーディオエンターテイメント製品「Sugar Chat」をローンチした。
    この IPO では、Credit Suisse と Citi Group が共同で引受証券会社を務める。

背景:中国は、世界最大で最速で成長するオンラインオーディオ市場の一つだ。iResearch によれば、2018年に3億7,720万人だったユーザ数は、2023年に9億150万人を超えると見られる。

  • Lizhi の直近のラウンドは2018年1月に実施したシリーズ D ラウンドで、5,000万米ドルを調達していた。
  • 規制当局は今年6月、歴史的ニヒリズムと迷信を流布するオーディオコンテンツを掲載したとして、Lizhi と Ximalaya を30日間にわたり中国の Android アプリストアから排除した

<関連記事>

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。
  • 会員限定記事・毎月3本
  • コミュニティDiscord招待
無料メンバー登録