ポッドキャストスタートアップHimalaya(喜馬拉雅)、1億米ドルを調達していなかった疑惑が浮上【報道】

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Image credit: Himalaya(喜馬拉雅)

4日に掲載された Axios の記事によると、Himalaya Media(喜馬拉雅)が同社の1億米ドルの VC 資金調達ラウンドに貢献したとする投資者が、同資金調達への参加を否定したという。Himalaya Media は、サンフランシスコに拠点を置くポッドキャストプラットフォームで、中国のオーディオサービスプラットフォーム Ximalaya FM の後援を受けている。

重要視すべき理由:2月に発表されたこの資金調達は、上海に拠点を置く Ximalaya FM による国外での初の動きと考えられていた。ただし両企業は、運営は別々にされているとしている。

  • 2018年8月に Tencent(騰訊)と General Atlantic から40億人民元(約607億円)の資金提供を受けた後のXimalaya FMの評価額は240億人民元(約3,641億円)であった。
  • Himalaya は2月に General Atlantic、SIG(海納)、Ximalaya FM から1億米ドルの資金を調達したと発表した。

詳細情報:General Atlanticは、Axios により引用された同社の広報担当者によると、アメリカ発の同ポッドキャストスタートアップには一切投資を行っていないとしている。

  • 同記事によると、Himalaya の CEO を務める Yu Wang(王宇)氏は、General Atlantic は Himalaya に直接の投資を行ってはおらず、1億米ドルは3年間の融資契約でありその大部分が Ximalaya FM からだと語っているという。また Himalaya がこれまでに受け取った額はその内の約1,000万米ドルに過ぎないという。
  • Himalaya は資金調達に関するプレスリリースを削除しており、Wang 氏はその理由を発表の一部が「やや紛らわしかった」ためとしている。

背景:中国のベンチャーキャピタル企業 ZhenFund(真格基金)の設立者であるXu Xiaoping(徐小平)氏が、2015年に中国のテックメディア Tencent Tech に伝えたところによると、投資額の誇張は中国のスタートアップの間では「公然の秘密」であるという。

  • Tencent Tech(騰訊科技)によって引用された匿名のベンチャーキャピタリストによると、スタートアップが投資額を最大10倍に誇張したり、単純に投資額の通貨を人民元から米ドルへと置き換えたりするのは珍しいことではなかったという。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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