Global Catalyst Partners Japanが80億円新ファンドーーラクスルなど投資実績、大企業の新規事業スキーム提供も

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独立系ベンチャーキャピタルのGlobal Catalyst Partners Japan(以下、GCPJ)は9月10日、8月に新たな投資ファンドを設立したことを公表した。名称はGlobal Catalyst Partners Japan2号投資事業有限責任組合で、2015年4月に設立した1号ファンドに続くもの。現在の想定運用総額は80億円で、1号ファンドと合わせて125億円を運用する見込み。

2号ファンドにはLP(リミテッド・パートナー)としてSOMPOホールディングス、三菱UFJ信託銀行、関西電力、鈴与、日本電気、ブリヂストン、ヤマハ発動機、ライオンなどが出資・参加した。運用期間は2029年8月までの10年間を予定している。運営は合同会社のGlobal Catalyst Venture Management Japanが担当する。

GCPJは1999年に設立されたシリコンバレー拠点のGlobal Catalyst Partners(以下、GCP)を起点とするファンドで、GCPは2018年5月の出資で10億ドルの評価をつけたとされる音声人工知能関連のスタートアップ「SoundHound」を創業期から支援する実績があり、3つのファンドで合計3億ドルを運用した。一方、GCPJの初号ファンドではラクスルやFULLERなど国内外15社に投資している。

GCPJはGCPの共同創業者の大澤弘治氏らが2014年に創業。独立系ベンチャーキャピタルでは一般的となったハンズオン支援に加え、LPとしてファンドに出資する大企業との連携も特徴。

例えばLP企業の社内で発生した事業アイデアを社外チームとして隔離し、GCPJが100%出資した上で成長させるStructured Spin-in(SSI)モデルを提供しており、これまでに5社がこのスキームで法人化を果たしている。LP企業としては社外チーム設立時に新たな出資などの負担はなく、成功した場合に買い戻すことのできる優先交渉権を事前付与されるため、状況をみて新規事業の取り込み判断ができるメリットがある。

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