
Image credit: Queue
Queue は23日、テレワークや在宅ワークなどを行うリモートワーカーのパフォーマンスを可視化するチームマネージメントツール「Remonade(レモネード)」を正式ローンチした。同社にとっては、「blue assistant(ブルーアシスタント)」「SUNRYSE.(サンライズ)」に続く3つ目のプロダクトとなる(blue assistant は Queue 開発後、AI Assist と共同運営)。
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スタートアップのみならず、一般企業でもリモートワーカーが増えてきた。離れて働く社員同士がどう円滑にコミュニケーションをとるか、社員の会社へのローヤルティやエンゲージメントを保つか、というのは新たな課題だ。Slack などのチャットツールや Torello などのタスク管理ツールだけで埋まらない点の解決、さらには、拠点間を Skype などを使って常時繋ぎっぱなしにすることから生まれる「常に誰かに見られているかもしれない」というストレスから開放することに、Remonade は焦点を当てた。サービス名は、「Remote Worker を aid(助ける)」に由来する。

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Remonade は、毎日の簡単なタスク管理ができる「Today」、リモートワーカー毎の毎日のアクションを示す「進捗共有とスタッツ」、さらにマネージャーがチームメンバーの内容・粒度・達成率や、メンタル面の変化を集積・分析ができる「ダッシュボード」の3つの機能から構成される。
全体のタスク管理は、既存の管理ツールやガントチャート、WBS(Work Breakdown Structure)などを使えばいいが、Remonade では日毎のタスクを可視化することで、リモートワーカーがその日何をしているのか、マネージャーが一元的に把握することができる。「今日何をする?」「今日どれだけ働いた?」を個別に伝えたり、擬似的に「今、出社した」などと伝えたりする必要がなくなる。
できるだけ非言語で情報を共有できるようにしたかった。そして、働き方改革が叫ばれる中、特に大企業では、リモートワークをするために、社内で申請を出さなきゃいけない、日報を出さなきゃいけない、それをマネージャーがまとめなきゃいけないなど、作業が増えてしまったりして、かえって非効率になる。こういった問題を解決したかった。(Queue CEO の柴田直人氏)

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Remonade には、リモートワーカーが作業しているパソコンの内蔵カメラを使って、数分おき(頻度は自由に設定できる)に表情のスナップショットを共有する機能も備わっている。自宅の部屋を見られなくない人は写真をモザイク化することもできるし、家で作業しているのでノーメイクの顔を見られたくないという人は、この機能を絵文字やアイコンに置き換えることも可能だ。将来的には、カメラの映像から着席時間を取得してマネージャーが作業パフォーマンスの分析に役立てたり、表情を分析してメンタル面でのアドバイスやフィードバックに役立てたりするアイデアもあるという。
Queue もまた、社員の多くがリモートワークしていて、既存のツールで解決できない課題感から Remonade の開発に至った。社内で約1年間にわたり利用し、機能を改善したり追加したりして、社外でも使えるような形になったとの判断から今回正式ローンチに至った。Remonade は他のさまざまなツールと組み合わせて使うことが想定されるが、近日中にビデオ会議ツールの「Whereby」が Remonade 上に組み込まれる予定。
Remonade は、提供される機能により料金は異なるが、1ユーザ1ヶ月あたり、ライト版が300円、スタンダード版が500円、エンタープライズ版が700円。契約は6ヶ月単位で、最初の30日間は無料で提供される。(料金については、1ヶ月と6ヶ月の契約プランが存在する。やや煩雑であるため、本稿から料金に関する説明を削除。詳細は Remonade のウェブサイトを参照のこと。)
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