Appleの店舗閉鎖はこの状況下においていかに賢い決断であったか

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今、私たちは明らかに危険な時代を生きている。政府関係者は致命的な新型コロナウイルスの危険性について問い続け、医療専門家は安全マスクだけでなくセキュリティの情報まで必要としている時代だ。2週間足らず前、ドナルド・トランプ米大統領は、企業や教会が4月12日のイースターまでには再開していることを望むと述べた。 Appleからリークしたメモによると、同じくらいの期間内に、いくつかの店舗を再びオープンし始めるための計画が詳述されていた。

その時点では、影響を受けていない地域、たとえば人々が集まることが禁止されていない地域、もしくはまだ集団感染が起こっていない地域などにおける、店舗の再オープンが議題の中心だった。しかしそうであったしても、通常のビジネスに戻ることは少なくともやや時期尚早のように思えた。

トランプ氏の当時の主張は、COVID-19と戦うためにアメリカを封鎖する経済的コストは、病気そのものよりも危険だというものだったが、保健当局者はこれに異論を唱え、死者数は数十万人から数百万人に上る可能性があると指摘した。現在、55,000人以上が死亡し、100万人以上が感染していると診断され、その数は4月15日までに爆発的に増加すると予測されている。

そのため、Appleが今週にこれまでの計画を逆転させ、小売店を5月上旬まで閉鎖したままにするつもりだと従業員に知らせたのは驚くことではない(別のリークされたメモによる)。 それは1カ月も先のことになるが、Appleの小売SVPであるDeirdre O’Brien氏は、同社が「全Apple店舗にとっての地域のコンディションを日毎に監視」し、 「その徹底的な監視と熟慮されたレビュー、地方自治体や公衆衛生の専門家からの最新のガイダンスに基づいて、再オープンの決定を行う」と伝えている。O’Brien氏の最新のメモは、同社の5月の再開計画が米国内の店舗に限定されているかどうが曖昧だが、確かに対象となっている。

私たちの中で過去に集団感染を経験したことがある人は(今回よりもはるかに遠い場所ではあるが)、科学者や疫学者、その他の医療専門家は、このような状況を管理するために最善を尽くしているものの、時間の経過とともに修正が必要となる、不完全で変わり続けるデータを扱わなければならないことを知っている。昨日のベストプラクティスが明日のミスになるかもしれない。慎重な楽観主義が、完全な警戒心に変わったり、逆の方向に転じたりすることもある。医療指導の現状に基づいてビジネスの意思決定をしようとする人は、大胆か慎重かにかかわらず、リスクを負っていることになる。

いずれにしても、今は明らかに現状を大胆に変えて再オープンするのに適した時期ではない。連邦政府のメッセージを超えて、米国の各州や都市が独自にとった不均等な措置は、一部の人々に、自己隔離や最も基本である社会的距離のガイドラインに従う必要はないという印象を与えているようだ。これは、一部の人々が公然とルールに従わないこともある集会禁止の場所で問題となっており、集会禁止のない場所でも同じく、人々がよい判断をするだろうと望むのは明らかに無理があり、COVID-19の感染は増加し続けている。

感染が落ち着くまですべてを閉鎖しておくという統一的で明確な連邦政策がない中で、私たちが望む最善策は、企業が短期的な収益を求めるよりも、従業員と顧客の長期的な利益を優先させることだ。Appleは先月、間違った方向に動き出そうとしていたかもしれず、まだすべてにおいて正しいことを行なっているとは言えないが、少なくともその米国の小売店を5月上旬まで閉鎖しておくことは、正しい呼びかけだった。他の小売業者や政府関係者が、十分な賢明さを持ってこれに続くことを期待したい。

※本記事は提携するVentureBeat「Apple’s choice to keep stores closed is a smart call during stupid times」の抄訳になります。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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