電動マイクロモビリティ「LUUP」が3.5億円調達、公開2日で2,000人以上の会員獲得

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電動マイクロモビリティ「LUUP」を運営するLuupは6月1日、ANRIをリードとする資金調達ラウンドを公表した。第三者割当増資によるもので、出資したのはANRI、East Ventures、SMBC ベンチャーキャピタル、アカツキ、THE GUILD、Ksk Angel Fund(本田圭佑氏の運営するファンド)、The Breakthrough Company GO、Scrum Ventures、PKSHA SPARX アルゴリズム 1 号、三菱 UFJ キャピタルの10社と複数の個人投資家。

調達した資金は3億5000万円で、出資比率などの詳細は非公開。同社はこれまで2回の投資ラウンドで累計4億500万円を調達している。

個人投資家で今回出資したのは浅野千尋氏、大湯俊介氏、小泉文明氏、篠塚孝哉氏、佐藤裕介氏、島田亨氏、高野真氏、光本勇介氏、田村淳氏、千葉功太郎氏、中川綾太郎氏、福島良典氏、溝口勇児ほか氏名非公開の複数名。それぞれ起業・事業経験のある人物らが名を連ねる。

Luupの創業は2018年7月。電動キックボードをはじめとする、マイクロモビリティのシェアリング事業を手がける。2019年には内閣官房の主導する規制サンドボックス制度を活用し、地方自治体と連携して実証実験を重ねてきた。

また、5月25日には一般消費者向けサービスとして、シェアサイクル事業を開始。渋谷区、目黒区、港区、世田谷区、品川区、新宿区の6エリアで操業を開始する。同社代表取締役、岡井大輝氏によれば募集開始から2日で2000名もの会員登録を獲得できたそうだ。海外でLIMEなどの事業者の苦戦が伝えられる中の船出について岡井氏は状況をこう分析した。

「前提として、海外のキックボード事業者が厳しい状況になっているのは資金繰りの観点からのみという認識です。コロナ禍において外出規制が厳しくなると、エリア拡大と競争のために抱えた大量の人員のケアができなくなるため、レイオフの選択をせざるをえなくなってしまうためです。一方、海外でも自転車やキックボードは、三密を避けるための移動手段としてのポジショニングは上がっていると認識しています。

実際にニューヨーク市ではロックダウン中でも自転車屋は営業を許可されており、その中でも在庫不足の状況が続いていたり、イギリスやアメリカではこういった小型モビリティ用の道路整備を政府が推進していたりします。

また、中国ではDiDiさんのシェアサイクルが伸びているというデータも出ていますし、国内事業者の増収は直近最高益になっており、チャリチャリさん(元メルチャリ)も最高売上(※)平均利用件数が最多を記録したと聞いています」。

つまり、現在の市況は確かに一時的な影響を与えたが、マイクロモビリティの中長期的な視点では追い風と考えているようだ。ではLUUPの強みはどこにあるのか。引き続き岡井氏はこうコメントしてくれた。

「弊社に関しては、「渋谷エリアのみ」かつ「50台のみの提供」からのスタートにも関わらず、LUUPアプリは公開後2日間で2,000以上の会員登録となりました。もちろん継続的な事業成長に向けて、オペレーション面に関しては海外事業者と同様、日本に合った最適解を今後見つけていかなければいけません。LUUPの本質は、日本市場における「徹底的なローカライゼーション」だと考えています。

具体的には、まず機体が小さいことがあります。小さいスペースに置くことを可能にした結果、ポート密度が上がります。例えば、渋谷エリアでは今の2〜3倍のポート密度にすることで、数分歩いただけで必ず1ポートある状況を作ります。これは世界にも有数な高密度シェアです。また、日本の都市部の小道にフィットする機体となっているのも特徴です。

さらにポートモデルを選択し、ライド開始前に「降りる場所を予約する」UXを導入しました。これは返そうと思ったポートが埋まっている、といった悪い体験が起きないよう設計しています。放置が厳しい日本社会に適合したもので、シェアサイクルでこの仕様を導入しているのはLUUPのみと認識しています。将来的には、再配置コストをおさえるようなダイナミックプライシングも計画しています」。

訂正:Luup社より、いただいたコメントの中で「最高売上」となっていた箇所は「平均利用件数が最多を記録した」が正しいというご連絡をいただきましたので、訂正させていただきます。