越境不動産仲介や不動産人材紹介のBEYOND BORDERS、REAPRAらから1.7億円を調達

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「SEKAI PROPERTY」
Image credit: Beyond Borders

日本、マレーシア、カンボジアに拠点を置き、越境不動産の購入や投資のための検索ポータル「SEKAI PROPERTY」と不動産業界特化型キャリア支援サービス「リアルエステート WORKS」を運営する BEYOND BORDERS は28日、直近のラウンドで1.7億円を調達したことを明らかにした。

このラウンドに参加したのは、REAPRA VENTURES(以降、REAPRA と略す)、名前非開示の個人投資家、BEYOND BORDERS の創業メンバーなど。また、調達金額には金融機関からのデットファイナンスを含んでいる。REAPRA は BEYOND BORDERS の創業時にも出資しており、今回の出資参加は二回目となる。

同社は2015年7月、遠藤忠義氏(現 CEO)により設立。遠藤氏は、マンション開発大手ゴールドクレストを経て、医療・介護人材大手のエス・エム・エス(東証:2175)の創業期に入社し、海外法人の立ち上げなどに関わった人物だ。エス・エム・エス時代の諸藤周平氏(エス・エム・エス、および REAPRA 創業者)との関係から、REAPRA からの複数回にわたる出資につながったとみられる。

<参考文献>

BEYOND BORDERS 遠藤忠義氏(CEO)
Image credit: Beyond Borders

SEKAI PROPERTY は、物件情報65,000件を掲載した不動産検索のポータルを入口として、日本人の海外不動産購入仲介や不動産管理、外国人の日本国内不動産購入の仲介などを行う。日本人には、マレーシア(クアラルンプール市内、日本人に人気の高いモントキアラなど)やカンボジア(プノンペン市内、外国人在住者や日系飲食店が多い独立記念塔周辺など)のコンドミニアムなど不動産を現地デベロッパと組んで紹介。また、外国人には、同様に日本のデベロッパと組んで、人気地域の優良不動産を紹介している。

BEYOND BORDERS は SEKAI PROPERTY へのデベロッパからの情報掲載料、不動産仲介手数料、不動産管理手数料などでマネタイズしている。現在、この不動産ポータルには約2万人が登録しているが、越境不動産購入は現状、ローンなどを使わず現金取引が主流となっているため、日本の富裕層や海外では香港やシンガポールの富裕層がユーザの中心だということだ。新型コロナウイルスの影響で海外投資家の日本不動産購入は減っているものの、日本からマレーシアやカンボジアの不動産購入は堅調を維持しているそう。

その背景には、コロナ禍でマレーシアでは国内の不動産需要が低迷し、デベロッパは多少価格をディスカウントしても、海外需要家に早く売ってしまいたい、というトレンドから割安感が出ていること。カンボジアではハードカレンシーである米ドルが基軸通貨として市場流通している上、日本人が現地銀行に口座を開設しやすく、購入不動産を賃貸した場合の賃料回収が問題なく行えるとの安心感から需要が増えているという。無論、これらの国々は成長期にあるため、不動産需要や価格推移も右肩上がりであることは言うまでもない。

カンボジアの不動産を見る、海外事業部リーダーの高稲祐貴氏
Image credit: Beyond Borders

BEYOND BORDERS では SEKAI PROPERTY を通じて不動産売買された累計取引額が2020年度末までに50億円を超える見込みであることも明らかにした。取引額には、海外投資家による日本不動産の購入も含まれるが、マレーシアやカンボジアの不動産の1物件あたり平均購入額は1,700万円程度ということなので、これまでに数百件以上の取引を仲介したことが窺える。最近では、賃料収入や売買時の利ザヤを狙う投資目的以外に、セカンドハウスとして、これらの不動産を購入する人も増えているそうだ。

一方、リアルエステート WORKS は、デベロッパ、住宅メーカー、マンション管理会社に人材を紹介するプラットフォームだ。累計会員登録者数は約3,000名(2020年9月)。日本での人材紹介事業の成長を受け、BEYOND BORDERS では将来、同事業のシンガポールや香港での展開も視野に入れたいとしている。