Apple v.s. Epic: 「特別待遇」要求はあったのか(5/6)

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Appleに反抗するEpic/Image Credit: Epic Games

論争の背景にあるもの

(前回からのつづき)Epicは、ユーザーが直接Epicに課金できる代替アプリストアを望んでいる証拠があると主張している。同社によれば、Fortnite(フォートナイト)のiOSユーザーの54%が、8月13日から27日間にかけて同社が実装した直接課金を利用したと述べている。

筆者はEpicがなぜ直接課金の導入を拒否された時点でAppleを訴訟しなかったのか不思議であった。後から考えればこれは明らかに、EpicがAppleに対して同社ユーザーが直接課金を望んでいるかの証明を明確にしたかったからだと推測される。

同じ週、FortniteのiOSデイリーアクティブユーザーは60%減少した。この背景には、Appleがアプリのダウンロードを遮断したことやアップデートをできないようにしたことが挙げられるだろう。またEpicは、iOSのFortniteユーザーの内63%はiOSのみでアプリにアクセスしていることを明かしている。

AppleはiOS14における、開発者向けAPIに対し多額の投資をしている。加えて、同社はAppleCareを通し年間2500万件以上のカスタマーサービスにて、5億ドル程の返金手続きに対応しているそうだ。また、iOSアプリの経済圏が世界で最も急成長を遂げていると主張し、米国においては270万件の雇用を創出していることを明示している。

加えて、同社はEpicが主張するような独占禁止法に触れた行動はとっていないとも主張する。AppleのEpicに対する昨年売り上げ18億ドルの内、12%のみがiOSから発生したものだったと結論付けている。

事実関係を巡るやり取り

The Epic Gamesイベント「GDC 2019」/Image Credit: GDC

Appleは、既にEpic陣営より事実と異なると主張される可能性の高い選択肢の道を選び始めている。8月13日時点でiOSユーザーがFortniteをアップデートしようとすると「開発者がストアからアプリを削除しました」と表示さるようになった。しかし、実際にはAppleが主体的に削除したものであり、これはEpicも偽りであると主張している。ここから分かるように、両者ともにユーザーへの印象付けを始めていることが分かるだろう。

さらに興味深いのはAppleが主張する、EpicのTim Sweeney氏による「特別待遇」の件だ。同社は6月30日に同氏がAppleのティム・クック氏へ向けたメールを引用し、そのような主張をしている。

「Epicは収益性の高さから、他と同等の扱いをされることを拒む姿勢をみせていました。Epicは公の場で、誰からも特別待遇は受けるつもりはないと公言しています。しかし、同氏は直接課金をAppleに対して要求するサイドレターを送っています」。

しかし、この主張は事実と正反対だということが明らかになっている。Sweeney氏はTweetにて、同社はAppleに対して公正な条件を依頼していたと述べている。つまり、同社は特別扱いを要求するメールなどしておらず、これまで外部的に見せてきた態度と同じ姿勢をAppleへ示し続けていたのだ。(最終回につづく)

参考記事:Fortnite戦争

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】