株式投資型クラウドファンディング「イークラウド」、第2号案件にパーソナライズ入浴剤「DAY TWO」運営が決定

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「DAY TWO」
Image credit: Flatboys

地方創生プラットフォーム「地元カンパニー」の取扱で華々しいレビューを飾った株式投資型クラウドファンディング「イークラウド」だが、先ほど第2号案件が発表された。パーソナライズ入浴剤 D2C ブランド「DAY TWO」の開発・運営で知られる FLATBOYS だ。明日7日の午前11時から資金調達が開始される。また、これに先立ち、6日午後8時からは、代表への Q&A イベントがオンライン開催される予定。

DAY TWO と言えば、今年9月にホットヨガスタジオ「LAVA」のインストラクターが香りを監修したパーソナライズ入浴剤「DAY TWO EpsomSalt」を発表、Makuake でクラウドファンディングを開始し、早々に目標額を達成している。コロナ禍で、身体に身に付けるものを非接触で入手することがが喜ばれる中、家にいながらオーダーメードできる点で今週の anan にも取り上げられた

FLATBOYS は、Nagisa でファッションメディア「SHERYL」を立ち上げ(現在はサービス終了済)、LeapMind で PR やマーケティングを担当していた内田遼氏が2019年に創業。これまでにボディケアブランドの広告運用やブランディングを担当した経験から、自らブランドをやりたいというパッションから DAY TWO を立ち上げたという。

最初に入浴剤を選んだのは、比較的トップシェアを取りやすい領域だと考えたから。近年、ワークアウトや筋トレをやる人が増え、同時にコーチングや瞑想のサービスを受ける人も増えている。デトックス効果を狙って、自宅で風呂に入る時間が増えていると感じていた。

入浴剤というのは、効能に対する期待やイメージが人によってバラバラ。香りだけがあれば満足する人もいれば、サウナ代わりに汗をかきたくて使いたい、という人もいる。したがって、各人の要望に合わせて、パーソナラリゼーションをする需要が大きいと考えた。(内田氏)

内田遼氏
Image credit: Flatboys

以前アプリディレクターでもあった内田氏はその経験を生かし、ユーザが質問に答えるだけで欲しい商品のレシピが出来上がる LINE を活用したボット診断システムを作っている。オンラインでの流入に加え、スポーツジムやパーソナルトレーナー経由での B2B2C での顧客獲得も目指しているという。

日本の入浴剤市場400億円以上(年間売上)のうち、半分程度をトイレタリー大手のメジャー商品が占めている。ご多分に漏れず入浴剤市場も「安くていい香りがして気分が良ければいい」とする人と、「多少高くても好みや効能を追求したい」とする人に二極分化が進んでいる。DAY TWO がターゲットするのは明らかに後者で、4年後に10億円以上のシェアを 獲りたいと内田氏は意気込む。

LAVA の香り監修を冠に掲げていたので女性がターゲットかと思いきや、DAY TWO の製品デザインはユニセックスで、実際、Makuake でのクラウドファンディングでは女性からの支援が7割程度になることを想定していたが、実際には6割程度に落ち着いたということで、意外に男性ユーザの支持が大きいことがわかった。FLAPTBOYS では、Makuake で挑んだユーザのテストマーケティングと対照的に、イークラウドではユーザコミュニティの醸成に傾注したいと、キャンペーンの違いを強調した。

「DAY TWO」の診断ボット
Image credit: Flatboys

ファンを株主にするという観点で、FLATBOYS がベンチマークに置いているのは、イギリス・スコットランドのクラフトビールメーカー Brewdog だ。同社は9月から来年1月まで実施している投資クラウドファンディングスキーム「Equity Punks for Tomorrow」での資金調達で当初750万ユーロを目標額に掲げていたが、先頃、その金額を5,000万ユーロに上方修正した。同社はこれまでに投資クラウドファンディングで合計7,300万ユーロを調達しており、昨年の年次株主総会には14万人が集まったという。

D2C ヘルスケアの領域で人気を集めている点では、ミレニアルに人気の高いニューヨーク発の「Glossier」についても触れないわけにはいかないだろう。Vogue の元アシスタントが創業し、Instagram や YouTube を巧みに駆使したマーケティングが功を奏した同ブランドは、昨年、時価総額が12億米ドルに達し、ユニコーンとして多くの人が知る存在となった

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