
Image credit: TechNode/Coco Gao
WeChat(微信)に先週投稿されたオンデマンドサービスアプリ「Meituan(美団)」を非難が注目を集め、同サービスは大きな打撃を受けた。また、中国トップのライブストリーマが偽物を販売していることが判明した。JD.com(京東)は、金融サービス部門の広告で出稼ぎ労働者を誹謗中傷する描写があったことを謝罪した。
Meituan の価格差別を非難
先週、Meituan が有料会員に無料会員よりも高い配送料を請求していると告発した WeChat 投稿が拡散し、中国のテック企業各社による値上げの話題に再び注目が集まっている。「漂移神父」というニックネームを持つこのユーザは投稿の中で、月額6〜15人民元(約95〜240円)の有料アカウントで注文した際に、配送料として4人民元(約63円)を請求されショックを受けたと述べている。
ウェイボーの「#美団被曝殺熟外買会員(会員搾取で非難される美団)」というスレッドは、23日時点で7億2,000万ビューを集めており、多くのユーザが漂移神父と同じような経験を報告している。
Tencent の支援を受ける Meituan は24日の回答で、有料ユーザへの差別を否定し、追加配送料はアプリの位置情報キャッシュのエラーによるものだと主張した。
しかし、ネティズンは納得できないままだ。漂移神父は22日にフォローアップ投稿を行い、同社の虚偽の言い訳は不誠実さの現れだと述べた。
ある Weibo(微博)ユーザは、Alibaba(阿里巴巴)傘下の Taobao(淘宝)や OTA 大手 Ctrip(携程)が同様の戦術を使用していると非難した。価格最適化を過去に告発された Ctrip は、告発を否定し主張の証拠を提示するようネティズンに求めた。
中国政府は11月、ユーザから収集したデータに基づいて、同じ商品に異なる価格を支払うよう顧客に求める強制独占や価格差別などの独占的行為を抑制するための規則案の提出した。(漂移神父)
トップのライブストリーマがコピー商品を販売
設立したスマートフォン会社の失敗後、ライブストリームコマースに転向した中国を代表するテック起業家 Luo Yonghao(羅永浩)氏は、11月のライブストリームでフランスのブランド「ピエール・カルダン」のラベルが付いた偽物セーターを販売したことについて、12月15日の Weibo 投稿で謝罪した。Luo 氏の会社は、研究所を設立し、第三者機関と協力して品質管理を強化しているという。
Luo 氏の他にも、数名のトップのライブストリーマが偽造品を支援・販売していることが判明した。Kuaishou(快手)のトップのライブストリーマ Xin Youzhi(辛有志、別名 Xin Ba=辛巴) 氏は偽の鳥の巣スープを販売したことで非難され、「口紅王」こと Li Jiaqi(李佳琦)氏は、彼が販売した普通の毛むくじゃらのようなカニが高級カニで有名な陽澄湖のものと偽ったとして告発された。(人民)
ビジネスの価値観
- 上海市場に上場準備中の JD(京東)の金融部門 JD.com Digits(京東数字科技、または京東数科)は18日、出稼ぎ労働者を卑下する描写のあった広告について謝罪した。この広告はソーシャルプラットフォーム上で拡散したもので、粗末な服装をした出稼ぎ労働者が母親と一緒に飛行機で旅をするシーンが描かれている。空の旅に慣れていない男が、飛行機酔いする母親のために窓を開けるよう客室乗務員を要求する。周りの旅行者に嘲笑される中、客室乗務員は座席のアップグレードに1,300人民元(約20,600円)が必要だと告げる。出稼ぎ労働者がこの金額を払えない中、身なりの良いビジネスマンは「人に見下されないように」と、このような緊急時のために JD Digits から15万人民元(約240万円)の即日融資を受けることを提案する、という内容だ。(財新)
- Alibaba Group(阿里巴巴)は先週、同社のクラウド・コンピューティング事業の顧客が同社の顔認識ソフトウェアを使用して民族性をスクリーニングし、ウイグル人やその他の少数民族の識別を可能にしたというニュースが報じられたことで批判の的となった。このニュースを受けて、同社はソフトウェアを削除し、特定の民族グループをターゲットとするために同社の技術が使用されることを許可しないと述べた。(ニューヨーク・タイムズ)
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