
実際の部屋をデジタル3D空間に再現し家具を配置するために必要な技術は、エンドユーザーが思うよりもかなり複雑だ。エンタープライズ向けの実世界のオブジェクト(家具、フローリング、壁紙など)をインポートするのはさらに困難なため、顧客はそれらをプレビューしてから購入することになる。企業が個々の家具からデザインされた部屋まで、あらゆるものをデジタル化して販売できる強固なコマースプラットフォーム「3Dクラウド」を開発してきたMarxentは、Connectwiseの創業者であり、現在もフロリダ拠点の同社取締役会に参加しているArnie Bellini氏からの出資を受けてサービスを拡大することを発表した。
「ベースとなる事業が継続的に運営されているため、この1,500万ドルのシリーズCラウンドは、ターゲットを成長するための取り組みに絞ることができます」と、MarxentのCEO兼共同創業者のBeck Beseckerは本日(訳注:記事公開日は1月22日)VentureBeatに語った。 「私たちの頭の中で最も重要なことの1つは、デザイン、視覚化、購入体験をカスタマージャーニーの残りの部分につなげることです。たとえば、Pinterestは現在、顧客がインスピレーションを得て部屋の模様替えを開始する場所になっています。優れたソリューションは、購入者がインスピレーションを得たものからデザインできるようにしなくてはなりません。私たち独自の「写真からデザインする」(機能)は、コンシューマージャーニーを可能にするのです」。
Marxentのサービス拡大は、2D写真や実世界のオブジェクトを商用可能な3Dコンテンツに変換できるターンキーソリューションに対する企業の関心が高まっていることを示しているため、技術的な意思決定者にとって大きな意味がある。実際のオブジェクトや部屋のデジタルツインが3D上に作成されるようになると、コンピューターのモニターからモバイルデバイス、MRヘッドセットまで、あらゆるもので見ることができる。例えばMacy’sなどの小売業者が取り入れているさまざまなオプションは、もともとMarxentの3D Room Plannerを採用し、店頭でVRゴーグルを使用して家具を販売していたものだ。ディスプレイの多様性は重要であり、過去1年間、新型コロナウィルスの大流行により、手軽に利用可能な視覚情報を扱うハードウェアを用いた自宅からの家具や設計に関する3Dソリューションにユーザーの関心は高まっている。(次につづく)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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