インドのローカル言語翻訳プラットフォーム「Devnagri」運営、個人投資家多数から60万米ドルをシード調達

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Devnagri の共同創業者。左から、Nakul Kundra 氏、Himanshu Sharma 氏。
Devnagri

<情報開示> 個人的関係から、筆者は Devnagri にアドバイスを行う立場にあります。出資関係はありません。本稿には非公開情報を含みません。

B2B 向け翻訳 SaaS「Devnagri」は、シードラウンドで60万米ドルを調達した。なお、ラウンドはまだクローズしていない。現時点でこのラウンドに参加したのは、Venture Catalysts、Inflection Point Ventures、その他の共同投資家。今回の調達を受けて、同社は10億人以上いるインドのインターネットユーザに対し、AI を活用した大規模な人的翻訳により、企業がインド各地の言語でサービスを提供できるようにする。

今回の資金調達に参加した共同投資家には、Apoorva Ranjan Sharma 氏(Venture Catalysts 共同創業者)、Mitesh Shah 氏(IPV-First Port Capital)、Rohit Chanana 氏(Sarcha Advisors)、Nimesh Kampani 氏(Trica)、Sameer Karulkar 氏(Coverpage Ventures Advisory)、Prashant Sharma 氏(Facebook の動画部門インド責任者)、Karan Bhagi 氏(HUL の eコマース担当部門ジェネラルマネージャー)、Deepak Sharma 氏(Kotak Bank の CDO)がいる。

Nakul Kundra 氏と Himanshu Sharma 氏が発案した Devnagri は、公用語(正確には指定言語)だけで22言語、方言を除いても260言語近くが話されているインドで、ユーザが自分の言語であらゆるコンテンツにアクセスできるようにすることを目指している。一般的にインドでは英語が通じるとされるが、英語を話すのは比較的 IT などの先進的な産業分野や高等教育を受けている人に限られ、コンシューマ向けのサービスを提供する企業が、全人口に隈なく情報をリーチさせるには英語だけでは不十分だ。

Devnagri は、ニューラル機械翻訳に機械学習とコミュニティを組み合わせて、翻訳をパワーアップさせている。その AI と人的翻訳の組み合わせにより、企業はいつでも、どの言語でも、コストを最大50%削減、翻訳時間を80%短縮することで、翻訳者の5倍のスピードで、事業を拡大することを可能にする。今回の資金調達を受けて、インドの二級都市や三級都市のエンドユーザにリーチできるレベルにまで、企業のローカル言語コンテンツの充実を支援する計画だ。

今回のラウンドに参加した Venture Catalysts の Apoorva Ranjan Sharma 氏は次のようにコメントしている。

インドのローカル語翻訳市場の規模は530億米ドルで、現在、エドテック、e コマース、出版、OTT(ストリーミング)などの産業が中心となっている。二級都市や三級都市に住む1億人のインド人がインターネットに接続していると予想されているが、インドの言語で提供されているコンテンツはわずか0.1%で、英語を話せるインド人は全人口の10%にも満たない。

Devnagri は、機械翻訳を使ってこの大きなギャップを埋めることに自信を持っている。自然言語処理業界におけるインドの主要なスタートアップの一つとして、同社は Digital India(モディ政権が立案した「デジタルインド計画」)と Atma Nirbhar Bharat(インドの経済政策「自立したインドキャンペーン」)のビジョンに沿って、インドの言語でインターネットを可能にする。

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