研究開発を効率化するデータ管理SaaS開発のランデフト、インキュベイトFから7,000万円をシード調達

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ランデフト 創業者 兼 代表取締役 斉藤耕太郎氏
Image credit: Randeft

東京を拠点とするランデフトは20日、シードラウンドでインキュベイトファンドからから約7,000万円を調達したと発表した。同社は調達した資金を使って、素材業界向けの研究開発データ管理プラットフォームの構築に着手する。

ランデフトは2020年12月、中性子や放射光を用いた永久磁石材料の研究など、素材業界を中心にリサーチやプロトタイプ開発に関わってきた斉藤耕太郎氏により創業。科学は、実験科学、理論科学、シミュレーション科学に大別されるが、ランデフトはこれらに続く4つ目のデータ駆動科学のアプローチで、材料開発を支援するスタートアップだ。日本は世界的に見ても素材産業の分野で強い国だが、データ駆動による材料開発を支援することで、間接的には日本の産業競争力アップに寄与することが期待できる。

データ駆動材料開発は、「実験・評価」「解析」「蓄積・管理」「データ活用」の4つのフェーズに大別される。「実験・評価」については材料科学に強い素材企業の R&D 部門・測定代行・検査代行らが、「データ活用」については情報科学に強いデータ処理業やマシンラーニング代行らがその役割を担いつつあるが、「解析」「蓄積・管理」については未整備だ。ランデフトはこの境界領域での橋渡し役となることを目指す。

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材料開発の現場では、さまざまな材料、構造特性、実験・評価に用いる手法や装置などの違いから、得られるデータはさまざまな形式の情報集合体となる。形式が一様でないため手作業への依存度が高く、得られたデータの十分な利活用ができていない。さらには、時代の変遷に伴う検出器の効率化や高機能化、合成や測定の自動化などにより得られるデータは以前よりも格段に増えており、「解析」「蓄積・管理」フェーズにおいても省力化や自動化が急務だ。

ランデフトのプラットフォームを使えば、属人的になりがちな過去の実験・評価データなども共有しやすくなり、それらを再利用・修正して図や報告書を作成できるなど、二度手間が生じにくくなる。将来の活用を前提としたデータの蓄積により、データ駆動のアプローチが可能になり、ひいては材料開発のプロセス全体が効率化される。研究者は、プラットフォームの利用で日常の煩雑なデータハンドリングタスクにかかる作業時間の短縮、見落とし・手戻りの減少​が期待できる。

ランデフトのプラットフォームは現在開発中で、本年中に2022年4月開始予定のクローズドテストの希望者を募り、2022年秋から冬ごろに正式提供開始を目指している。

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