三菱電機、初CVC「MEイノベーションファンド」を50億円規模で組成——グローバル・ブレインがGP

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左から:三菱電機 専務執行役 ビジネスイノベーション本部長 松下聡氏、グローバル・ブレイン 代表取締役社長 百合本安彦氏

三菱電機(東証:6503)とグローバル・ブレインは13日都内で共同で記者会見を開き、三菱電機の初となる CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)ファンド「ME イノベーションファンド」を組成したことを発表した。ファンド規模は50億円で、スタートアップ20〜30社への投資を目標としており、必要に応じてファンドの規模拡大を行う。

三菱電機では有望なスタートアップに総額100億円を投資する方針を打ち出しており、昨年、事業の DX(デジタルトランスフォーション)とオープンイノベーションを推進する組織として「ビジネスイノベーション本部」を設置。今回の CVC ファンド組成は、ビジネスイノベーション本部の活動の一部となる。GP(無限責任組合員)をグローバル・ブレインが務める。両社の出資比率は非開示。

投資対象領域(機能領域)

ファンド名は、三菱電機の英名「Mitsubishi Electric(ME)」のイニシャルと、ファンドコンセプト「デジタルトランスフォーメーションとグリーンイノベーションで未来を(M)描く(E)」にちなんだもの。三菱電機グループの5つの事業セグメント——重電システム、産業メカトロニクス、情報通信システム、電子デバイス、家庭電器——の各分野の、国内外のスタートアップを対象とする。

グローバル・ブレインは、KDDI、三井不動産、ソニーフィナンシャルグループ、セイコーエプソン、 ヤマトホールディングス、キリンホールディングス、日揮ホールディングス、農林中央金庫の CVC ファンドをジェネラルパートナーとして運営している。三菱電機の CVC ファンドを手掛けることで、グローバル・ブレインは計9つの大手事業会社の CVC ファンドを手掛けることになる。

グローバル・ブレインは昨年12月、年次イベント「Global Brain Alliance Forum 2021」を開催し、その席上、活発化している世界の CVC ファンドの動きをモニタリングしながら、そうして得られた知見を自社運営の CVC ファンドにも取り込み、LP である事業会社各社のバリュープロポジションを見ながらスタートアップへ協創やシナジーを促したいとしていた。

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