ロボット巣箱がミツバチを救う、養蜂スタートアップBeewise:期待のミツバチスタートアップたち(1)

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Image credit:Beewise

みなさんはミツバチにどのようなイメージをお持ちでしょうか?

はちみつは最も身近な食品として製菓やお惣菜、飲料、さらにははちみつ由来の化粧品といった製品が思い浮かぶかもしれません。もちろんそれだけでなく、ポリネーター(花粉媒介者)として野菜、果物など花を咲かせる植物の受粉を担っています。ポリネーターは他にアブ、蝶、鳥などがいますが、それらを合わせた2016年の日本における経済効果は4,700億円になるそうです。そんなミツバチですが実は近年、病気や農薬、ストレスなどの影響から飼育の難しさが増している状況があります。

この生態系と食糧生産に関わるミツバチを如何に守り共存していくか。ややニッチとも言えるこの課題に挑戦するスタートアップが登場し、資金を集めているそうです。本稿ではこのミツバチ・スタートアップ、注目の3社をご紹介していきます。

AIでミツバチを守る「Beewise

Beewiseはロボティクス、AIが組み込まれた人工的な巣箱「BeeHome」を開発、提供するイスラエルのスタートアップです。今年3月にInsight PartnersがリードするシリーズCラウンドで8,000万ドルの資金を調達に成功しています。CrunchBaseによれば、同社が2018年の設立以降集めた資金は約1.2億ドルほどになるようです。

BeeHomeは太陽光発電で駆動し、24時間体制でミツバチの監視とケアを行います。ミツバチを常に調べ、AIがミツバチに問題があることが確認されると、ロボットを駆動して適切な対処をします。餌と水やりはもちろん、温度と湿度を適切な状態に維持し、スズメバチなどの害虫を感知してケミカルフリーな方法で即座に対処する機能を備えているそうです。また、巣離れをする準備を特定して条件調整で制御、100ガロンもの蜂蜜を自動収穫できるなど維持管理におけるほとんどの作業を自動化しています。養蜂家はリモートで生存確認だけでなく、繁殖していることを確認できるわけです。

Image credit:Beewise

参考記事

BeeHomeは自律型コンテナであるため、導入したい養蜂家に届けられたBeeHomeに最大24コロニーが収納できるボックスにミツバチを入れ、アプリをインストールします。受粉目的での農家への貸し出しにもコンテナであることは便利で料金は月額400ドルのサブスクリプションモデルになっています。セットアップ料金、メンテナンス料金はかかりません。

ただし、利用は1,000以上の巣箱を所有し、管理する商業養蜂家に限定されています。ミツバチの飼育は養蜂家が常に面倒を見れれば問題はないのですが、規模が大きくなると巣箱の状態管理をする頻度に制限がかかります。市場を支える商業養蜂家の最適なツールとしてBeeHomeが開発された経緯によるところが大きいようです。

次につづく:ミツバチによる受粉の定量化、BeeHeroが養蜂家と農家にもたらす戦略的計画:期待のミツバチスタートアップたち(2)

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