サイバーセキュリティSaaS運営のAironWorks、イスラエル大手銀行系VCらから265万米ドルをプレシリーズA調達

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Orange Fab Asia 東京16期に採択され、デモデイでピッチする AironWorks 代表取締役の寺田彼日氏
Image credit: Masaru Ikeda

Aniwo からスピンオフしたサイバーセキュリティ SaaS スタートアップ AironWorks は22日、プレシリーズ A ラウンドで265万米ドルを調達したと発表した。このラウンドは、イスラエル大手銀行 Bank Leumi 系の VC である The Garage がリードし、ココナラスキルパートナーズと ALL STAR SAAS FUND が参加した。これは同社にとって、2021年11月に実施したシードラウンドに続くものだ。ALL STAR SAAS FUND はフォローオンでの参加。

AironWorks は、フィッシングやビジネスメール詐欺などのハッカー攻撃から企業を守るために、ウェブやダークウェブのデータをリアルタイム補正・解析し、リアルなサイバーセキュリティシミュレーションを行う製品を開発。イスラエル「Unit 8200」出身のハッカーが開発した技術をコアとし、独自アルゴリズムでリアルな攻撃を生成し、組織のサイバーセキュリティを強化する。リスクが高まるランサムウェアや標的型攻撃の対策として評価が高く、日本国内の金融、製造、IT 業界を中心に導入が進んでいる。

AironWorks は今回の調達を受けて、GAN(敵対的生成ネットワーク)と Transformer モデルをベースにした自然言語処理技術によるサイバーセキュリティシミュレーションの高度化、サイバー攻撃検知・防御機能追加を含む多機能化に関わる研究開発、多地域展開を推進する計画だ。以前のピッチで、AironWorks は、、アメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋地域でのグローバル展開を推進を明らかにしていた。

この分野では、アメリカの Knowbe4(NASDAQ:KNBE)、アイスランドの AwareGo、 アメリカの Proofpoint などを競合として見ることができる。Global Market Estimates が発表した試算によれば、セキュリティ・アウェアネス・トレーニング市場の規模は2022年現在で18億5,490万米ドルで、今後5年間で年平均成長率45.6%で推移し、2027年には121億4,000万米ドルにまで拡大する見通しだ。

AironWorks は今年6月に開催された B Dash Camp 2022 Summer in 札幌 で準優勝の座を獲得した。

via PR TIMES

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