本稿はコーポレートアクセラレーターを運営するゼロワンブースターが運営するオウンドメディア「01 Channel」からの転載記事。JAアクセラレーター第5期の採択選考会のレポートの一部として各社の紹介を掲載する
魚のフードロス削減を目的としたお魚サブスクサービス「Fishlle!(フィシュル)」などを手がけるのがベンナーズだ。
「突然ですが、皆さんは魚の原材料の30%が廃棄されているということをご存知でしたでしょうか?しかも、この廃棄物のほとんどは食べられる部分ではないかと言われています。私たちはこれらの問題を業界全体で解決すべきだと考えています」。
選考会でそう語るのはベンナーズ代表取締役の井口剛志氏。自身の父親と祖父母も水産業に携わるというバックグラウンドを持っている起業家だ。井口氏は「年間約430万トンもの魚(規格外などの未利用魚)が廃棄物となっていると言われており、もし価格を300円として、これを有効活用できれば約3900億円ものビジネスチャンスが生まれる」とこの市場規模を語る。
井口氏は「4人に近い人々が魚を食べなくなっているというデータ」を提示しつつ、その一方で回転寿司市場は安定的に成長を続けており、一般消費者の感覚からみても日本人が魚嫌いになったとは考えにくいと語る。そこで井口氏は課題を「単に魚を提供する手間を考えているだけ」ではないかと考えるようになった。
ベンナーズでは捕れた魚をその日のうちに加工し、瞬間凍結することで毎月1回、600グラムまたは10パックの魚を家庭に直送するサービス「Fishlle!(フィシュル)」を開始している。昨年はウェブでの定期購入が10倍以上の成長を示したという。
今後は新商品の開発や冷凍餃子などの他業種連携、また、JAグループなどのパートナーと連携し、全国の産地ネットワークを拡大していきたいとした。
次につづく:AIで病害虫被害の大幅な軽減を目指すミライ菜園/JAアクセラレーター第5期・優秀賞10社紹介
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