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01Booster、来春にも初となるファンドを組成へ

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大企業のコーポレートアクセラレータを運営する 01Booster(ゼロワンブースター)は8日、同社が開催するカンファレンス「01Booster Conference」の中で、来春にも初となるファンドを組成することを明らかにした。2012年3月に創業した 01Booster は2022年3月で創業10周年を迎える。ファンドはこの節目の時期となる、2022年3月を目処に組成される見込みだ。 同社は子会…

01Booster 代表取締役の鈴木規文氏
Image credit: 01Booster

大企業のコーポレートアクセラレータを運営する 01Booster(ゼロワンブースター)は8日、同社が開催するカンファレンス「01Booster Conference」の中で、来春にも初となるファンドを組成することを明らかにした。2012年3月に創業した 01Booster は2022年3月で創業10周年を迎える。ファンドはこの節目の時期となる、2022年3月を目処に組成される見込みだ。

同社は子会社(仮称:ゼロワンブースターキャピタル)を設立し、GP(ゼネラルパートナー)としてファンドを運営する。ファンド規模、チケットサイズ、LP、投資スコープについては現時点で不明。投資先には、IPO と M&A の両方でのイグジットを期待できるものになるという。大企業向けの支援を提供する同社だけに M&A が当初から選択肢に入っているのは特徴的かもしれない。

代表取締役の鈴木規文氏は以前のインタビューの中で、「元来アクセラレータは自らも投資してスタートアップを共に育てるべき」との考えに基づき、バランスシートの中から、アクセラレータに参加したうち30社程度に投資を実行し、2社のイグジットを出したことを明らかにしていた。また、この際に参画した浜宮真輔氏が投資を中心に担い、独立したファンドを組成する可能性を示唆していた。

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元IBM BlueHub・元AWSの浜宮真輔氏が01Boosterに参画、アクセラレータの技術支援・投資機能を強化へ

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この人もまた、大企業によるスタートアップ支援の〝顔〟の一人となった人物だ。浜宮真輔氏——2015年から IBM のスタートアップ支援部門「BlueHub」の運営を3期にわたり担当、2018年からは Amazon Web Services(AWS)に舞台を移し、スタートアップ事業開発部門に籍を置いた。コロナ禍でリアルのスタートアップイベントの数は減ったもの、事あるごとに時の上司である畑浩史氏(AWS…

有楽町「SAAI」のバーカウンターで。左から:浜宮真輔氏、鈴木規文氏(01Booster 代表取締役)、合田ジョージ氏(01Booster 取締役)
Image credit: Masaru Ikeda

この人もまた、大企業によるスタートアップ支援の〝顔〟の一人となった人物だ。浜宮真輔氏——2015年から IBM のスタートアップ支援部門「BlueHub」の運営を3期にわたり担当、2018年からは Amazon Web Services(AWS)に舞台を移し、スタートアップ事業開発部門に籍を置いた。コロナ禍でリアルのスタートアップイベントの数は減ったもの、事あるごとに時の上司である畑浩史氏(AWS Japan スタートアップ事業開発部本部長)と共に、彼の姿を目にした読者は少なくないだろう。

その浜宮氏が新たな境地へと身を移すこととなった。行き先は、三菱地所と共にコワーキングスペース「SAAI」を有楽町で運営し、数多くの大企業のコーポレートアクセラレータを運営する 01Booster(ゼロワンブースター)だ。01Booster には現在、アクセラレータ部門が2部門のほか、教育プログラム運営部門などが存在するが、これまで主に代表取締役の鈴木規文氏が見てきたスタートアップ投資に特化したチームを整備し、浜宮氏はそのチームの長に就任する。

浜宮氏は BRIDGE の取材に対し、01Booster へ参画することを決めた理由を次のように語った。

スタートアップをテクノロジーの側から見てきて、エンジニアをどうサポートしていけばいいかわかってきた。そうすると、テクノロジーの次は、ファイナンスとか、デザインとか、サポートしたい部分が出てくる。さらにサポートできる範囲を広げてみたかった。

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左から:鈴木規文氏(01Booster 代表取締役)、浜宮真輔氏、合田ジョージ氏(01Booster 取締役)
Image credit: Masaru Ikeda

大企業のコーポレートアクセラレータ運営を請け負う会社は増えているが、鈴木氏は、元来アクセラレータは受託するものではなく、自らも投資してスタートアップを共に育てるべき、と考えてきたと言う。事実、01Booster はバランスシートの中から、アクセラレータに参加したうち30社程度に投資を実行し、2社のイグジットを出している。これまで鈴木氏が経営の傍ら投資活動を行なってきたが、その機能を浜宮氏が中心となって担う形になる。将来は独立したファンドを組成する可能性もあるそうだ。

コーポレートアクセラレータが浸透するにつれ、大企業側に出資の興味が薄れてきたのも事実。なんか、アクセラレータが育成イベントみたいになってきてしまっている。資本を入れてスタートアップを育てるというのが本来なので、そこへ原点回帰してみたいと思っていた。(中略)

欧米の論文などを読むと、コーポレートアクセラレータはエコシステムを創出するツールとされていて、全ての大企業に必ずしも受け入れられるものではないが、そこから何を果実として得るか、再定義していきたい。(鈴木氏)

これまでに 01Booster が募集した各社のコーポレートアクセラレータには累積で5,700社からの応募があり、そこから採択されて実際に支援したのは500社ほど。また、01Booster ではイントレプレナー(企業内起業家)や大企業の新規事業開発なども手がけているため、「小さな会社ながらも事業機会には恵まれている」と鈴木氏は強調。浜宮氏がチームに加わり、テクノロジーを含めた多角的な視点でスタートアップを見出すことが可能となるため、年間10社程度にシード出資していきたい、と当面の目標を語った。

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宮崎の農業スタートアップAGRIST、シリーズAで6社から資金調達——自動収穫技術で世界展開視野に

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから 〈3日11時更新〉当該件にデットが含まれない旨が判明。タイトルを7社→6社に修正し、訂正線部削除。 宮崎を拠点とするアグリテックスタートアップ AGRIST は3日、シリーズ A ラウンドで資金調達を実施したことを発表した。このラウンドに参加したのはドーガン・ベータ、宮崎太陽キャピタル、ENEOS イノベーションパート…

ピーマンを検出する AI
Image credit: Agrist

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

〈3日11時更新〉当該件にデットが含まれない旨が判明。タイトルを7社→6社に修正し、訂正線部削除。

宮崎を拠点とするアグリテックスタートアップ AGRIST は3日、シリーズ A ラウンドで資金調達を実施したことを発表した。このラウンドに参加したのはドーガン・ベータ、宮崎太陽キャピタル、ENEOS イノベーションパートナーズ、宮銀ベンチャーキャピタル、ジャフコグループ(東証:8595)、インキュベイトファンド、及び、名前非開示の地域金融機関一社からのデットファイナンス

これは、同社にとって2019年に実施したシードラウンドの続くものだ。今回シリーズ A ラウンドの調達金額は明らかにされていないが、INITIAL によれば、シリーズ A ラウンド後の同社バリュエーションは16億円超であるため、数億円程度と見られる。

農林水産省の統計によると宮崎県はピーマン国内生産量の5分の1を占める。AGRIST はそんな人口17,000人の街・宮崎県新富町で2019年で創業した。創業者の齋藤潤一氏は、新富町役場が2017年に設立した地域商社「こゆ財団」の代表理事を務め、ライチの開発、移住者や起業家の誘致などで注目を集めるなど地域プロデューサーとして知られる。(BRIDGE で取り上げた2019年の九州・山口ベンチャーマーケットでは、新富町の緑色のシャツを着て審査員を務めていた)

斎藤潤一氏
Image credit: Agrist

AGRIST では農業の人手不足を解決する AI と収穫ロボット「L」を開発している。完璧なパフォーマンスが実現できるものの高価なロボットではなく実用的なシステムを目指し、ビニルハウスの中で平坦でない土壌の上でなく、空中に張ったワイヤを使って移動できる収穫ロボットを地元のピーマン農家らと開発した。ロボットに備わったカメラからの画像認識により、収穫を完全自動化する。

AGRIST は今年から農産物の収穫率を高めるOS「agriss」の開発に着手する。BRIDGE のインタビューに応じた斎藤氏は、L を agriss と組み合わせることで、データドリブンなロボットに成長させていきたいと話した。

世界中の農業の収穫率を上げたい。ロボットを導入してもらう農家が増えることで世界中からデータが集まるようになり、それを元に収穫方法をさらに改善していけばそれが可能だ。

これを将来は、日本だけでなく中国やアフリカなど食糧問題を抱える地域でも動かせるようにしたい。世界の農業を日本の農業が変える、そして、その源は地方のビニルハウスの近くで作られているという事例は、これまであまりなかった。

AGRIST は、今回ラウンドの出資者の一つである ENEOS イノベーションパートナーズの親会社 ENEOS ホールディングス(東証:5020、提携時は 旧称 JXTG ホールディングス)と営農型発電事業の開発で協業している。これは、農作物生産地の上部空間に太陽光発電設備を設置し、発電もしながら AI が自動的に収穫率を上げるパッケージの開発を目指すものだ。非電化地域での農業や SDGs ビジネスの開発にも貢献が期待される。

AGRIST は IVS 2020 Online「LaunchPad」で3位及びプルータス・コンサルティング賞に入賞。2020年度の「スマート農業実証プロジェクト」に採択され、6人の農家と収穫ロボット6台を活用した稼働実証を開始している。ピーマン生産地として知られる茨城県神栖市でピーマン自動収穫ロボットの実証実験を開始したほか、埼玉県深谷市が主催する「DEEP VALLEY Agritech Award」を受賞し、同市できゅうり自動収穫ロボット導入する予定。また、「JA アクセラレータープログラム 第2期」にも選出された。

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コロナ禍で進んだ共創のオンライン化ーー主要4社が語る「オープンイノベーションのリアル」座談会 Vol.2

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 前半では日本国内におけるオープンイノベーション、協業・共創の10年を専業プレーヤーとして現場に取り組んできたAUBA、Creww、01Booster、KDDI ∞ Laboのみなさんに振り返っていただきました。後半は2020年に世界的な社会問題となったパンデミックの影響をお聞きします。 企業と企業が結…

写真左から:eiicon company 代表/founder/中村 亜由子さん、01Booster(ゼロワンブースター)代表取締役CEO/鈴木 規文さん、Creww 代表取締役CEO/伊地知 天さん

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

前半では日本国内におけるオープンイノベーション、協業・共創の10年を専業プレーヤーとして現場に取り組んできたAUBA、Creww、01Booster、KDDI ∞ Laboのみなさんに振り返っていただきました。後半は2020年に世界的な社会問題となったパンデミックの影響をお聞きします。

企業と企業が結びつく際、創業者・代表者の意思疎通は何よりも大切です。コミュニケーションの基本である「対面」が奪われた時、共創の現場には何が起こったのでしょうか。オープンイノベーションの現場にもたらされたオンライン化はどのように働いたのか、各社が模索した企業共創のフレームワークや失敗談についても多いに語っていただきました。(文中太字の質問は全てMUGENLABO Magazine編集部、回答は以下の方々です・敬称略)

座談会参加者
eiicon company代表・founder/中村亜由子さん
01Booster(ゼロワンブースター)代表取締役CEO/鈴木規文さん
Creww代表取締役CEO/伊地知天さん
KDDI ∞ Labo(KDDI)/石井亮平さん

コロナ禍によるトレンドの変化

コロナ禍による影響についてお聞きしたいです。共創・協業の現場は会ってナンボ、というリアル重視でしたが、みなさんどのような対応や検討をされていますか

中村:弊社のプラットフォームはもともと地の利に関係なく企業同士が出会えるように設計されたオンラインプラットフォームであるため、コロナ禍においては活用されるケースがかなり増えましたね。イベントの相次ぐ中止で、リアルの場で出会いを担保されていた企業がオンラインに移行された結果です。面談の実現率は4月以降、コロナウイルス発生前の約1.5倍になっていて、7割の企業様が面談自体もオンラインで実施しています。
公開できるケースとしてWEB上にも多数事例を掲載していますが、例えば森創さんはオンラインでのマッチングへシフトされた一社で、パチンコ部品開発製造のノウハウから、新市場領域進出を検討しており、オンライン面談から共同開発が決定しています。

石井:私たちはこれまで実際に合わないと共創は始まらないという「リアル最強説」を唱えてきたのですが、オンラインにシフトしたことで新しい発見もありました。特に共創は決裁権を持っているキーマンの理解が大切なのですが、リアルなイベントだとどうしても時間が合わないなどで参加ができないケースがあったんですね。それがオンラインになったことで参加の敷居が低くなり、事業部への説明や協業に繋がりやすい環境ができた、というのはあります。

オンラインの課題をどう見ていますか

中村:リアルで会えないからオンラインでやるしかない、という企業の意識の変化は私も感じていますし実際、数字にも出ています。オフラインであった偶発的な出会いをどう演出するのか、という点は大切ですね。

昨年12月にバーチャルコワーキングスペース「SHABERUBA(シャベルバ)」を開始して、アイコンが近づくとオンラインで会話できるような仕組みを提供することにしました。今月開催する「Japan Open Innovation Fes(JOIF)」でも同様の偶発的な出会いを演出できるように、参加者の方々の名札アイコンに近づいて話しかけると商談できるようにしています。オンラインであってもオフライン同様の体験ができるようなイベントが理想です。

鈴木:コロナ禍で大手企業のDX化への取り組みが待ったなしで進みましたよね。2020年度のオープンイノベーション活動の大半はオンラインで行われました。ミーティング、ピッチコンテストでも、メンタリングでも、デモデイでもほとんどがオンラインでした。各社がオンラインコミュニケーションに慣れ、オンラインでもいろいろできることを認識できたということはとてもポジティブな効果だと思います。

逆にオフラインでしかできない価値も浮き彫りにしたということかと思います。細かいことですが、スタートアップとのコミュニケーションでSlack等のオンラインツールがよく使われますが、まだ使えない大手企業は多いです。このコロナ禍においてSlack等のアプリケーションが解禁される企業が増えたということも特徴です。

Crewwはオンライン化を以前から実施されていましたよね

伊地知:そうですねコロナ禍の前からCrewwが開催するアクセラレータープログラムのほとんどがオンライン上で行われていました。事業化に向けた最後のプレゼンテーションなど要所要所では対面もありましたが、基本は日本全国のスタートアップが参加するのでオンラインコミュニケーションが多かったです。ですので、プログラム自体には大きな変化ではないという印象ですが、先にもお話したように、特に地方の中堅企業からのお問い合わせが急速に増え続けています。これは、デジタル化に対する危機感という部分も大きいのかと思います。

産業創出の仕組みとケーススタディ

KDDIはインキュベーションとファンドという形でスタートし、現在は共創プラットフォームへと仕組みを進化させています。大きな産業を創出する上で重要なポイントをどう考えていますか

石井:共創を積極的に仕掛ける「∞の翼」や大手のアセットとスタートアップを繋げる「支援プログラム」などを通じてライトな協業ぐらいは仕組み化できるようになりました。しかし、新しい産業を生み出すような大きな規模の協業はやはりキーマンをしっかり繋げることが大切です。例えばJR東日本さんとKDDIで共同発表した品川開発「空間自在プロジェクト」のケースもやはり両社の中心人物が繋がった結果、実現しています。ただ、こういった重要人物は普段あまりイベントには出てこられなかったりなので、発掘することから始めないといけません。これを仕組み化して、どこまでこういったキーマンが乗ってきてくれるのか、そこが私たちの腕の見せ所なのかなと思っています。

またこれまでの反省としてマッチングして「後よろしく」、ではダメですね。確かにリソースにも限りはありますが、KDDIもしっかり入って2社間ではなく3社共創を目指すことが必要です。今年は実はKDDI ∞ Laboとして10年目のメモリアルイヤーなんです。2020年から始まった大きな危機とチャンスに溢れた中、5Gというインフラも開始しました。企業にとっては産業同士が混じり合って構造を大きく変え、デジタル化を一気に進める最後の機会だと考えていますので、一緒に挑戦したいですね。

企業をどんどん登録してデータベース型のマッチングを目指したのがAUBAだったと思います。ソーシングやマッチングはなんとかなりそうなのですが、具体的なハンズオンはどのように考えておられますか

中村:これまでに登録していただいている企業数は1.7万社で、昨年1年で5000社以上の企業さまに新規でご登録いただいています。共創が発生したケースは750件になりました。確かに継続的にコンタクトを実施される企業さんが増えていて、雪国まいたけさんのように1年以上活用いただいて共同研究に進まれる例もありますし、医療機器のファイテンさんのケースでは3カ月という短い期間に21社とコンタクトしていくつかの共創を並行進行させる、という事例もあります。

自律自走が可能なプラットフォームとして展開をしていますが、一方でハンズオンは必要だと考えています。そのため、私たちも実はしっかりハンズオンの支援をしているというのが現状です。プラットフォームユーザーに対してはオンラインでコンサルタントがつき、Enterpriseのお客様には対面も含めしっかり張り付きの形でコンサルタントがサポートしています。

プラットフォームに蓄積されてきたデータを活用しノウハウ化しており、共創のプロである自負はありますが、大手の進める事業化や社会実装については、我々単体で支援するというより、専業のプレーヤーと共にご支援させていただく方が様々な角度からの強固な支援ができるのではないかとも考えており、今後はコンソーシアム型で役割を分担できるような仕組みがあればよいのではないかと思っています。

一方のゼロワンさんはややコンサルティング的なアプローチですよね

鈴木:オープンイノベーションは社内外の壁を越えた資源の最適再配分手続きで、画一的なモデルはありません。オープンイノベーションは、比較優位性があるものだけ自社に取り込み、ないものは社外に貢献する雰囲気を推進させました。

傾向的にスタートアップは大手の販売チャネルが魅力的なのでマーケティング領域が多くなりますが、プロダクトがある場合は品質保証や仕入れのノウハウが求められる場合もありますし、人材をスタートアップに送り込む「ベンチャー留学」のような取り組みもあります。スタートアップのグロースに必要な資源をいかに特定し、社内から調達することが柔軟にできなければなりませんが、多くの大手企業はまだ試行錯誤されています。そのために、人材の交流や移動が重要で、人材の流動が進めば、資源の再配分の効率化がさらに進むと期待しています。

こういった仕組み化の結果としてのケーススタディとして特徴的な例などありますか

伊地知:技術との掛け算などは増えてきていますね。具体的な事例としては、大手企業とスタートアップが協業してウェアラブルデバイスを開発していたり、地方のネジを製造する企業がAIスタートアップと協業をした事例もあります。実際にいくつか事例もありますが、大学や企業に眠る特許などの知財をビジネス化していくハブとしてスタートアップが注目されるというのも今後は増えていくと思います。

手法については本当に増えてきたと思います。新規事業創出やオープンイノベーション活動の手段・手法としてアクセラレーターやCVCやビジネスマッチングやスタジオなどはあると思いますが、開催側のリテラシーやニーズによって何が適切な方法かというのは変わっていきます。多くの企業がイノベーション活動に本腰を入れてきているなか、必要とされる手段手法も多様化してきているというのが現状かと思います。

鈴木:アクセラレータープログラムもどれ一つとして同じ型のものはないですし、CVC、プログラマティックM&A、スタートアップスタジオ、EIR、ベンチー留学等いろいろな活動があり、これらはオープンイノベーションのパラダイムの中の手続きに過ぎません。綺麗な解はないので、最初は「型」を学び、一部の企業が自社にあったオープンイノベーションを模索し始めました。大手企業が事業ポートフォリオを変えるとき、大規模なM&Aや協業案件でなければ合理性はありません。スタートアップへのマイナー投資を繰り返しても、目的には相当遠いでしょう。ただし、一発必中で大型のM&Aや提携を成功させるのは難易度が高いので、プログラマティックなオープンイノベーション活動を繰り返し、小さな失敗から学び、体制・文化を整えたところが、結果としてイノベーション能力を高めるのは当然なことだと思います。

伊地知:地域やテーマに絞って複数の企業が参加をして開催するイノベーションプログラムのニーズは近年高まってきたと思いますし、慣れている企業ですと、自社のリソースや人材を外に出してスタートアップスタジオ型のプログラムに参画などもされています。Crewwのスタジオプログラムでは、大手企業の社員など本業がある人たちが集まりゼロイチプロダクトを作るという事をやっていて、登録者数は既に約1,700人になっています。今後は、イノベーション人材の育成という観点で、このような課外活動への参加や、大手企業からスタートアップに人を出向させるようなニーズも増えていくかと思います。

ありがとうございました

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加速し始めた地方企業の共創ーー主要4社が語る「オープンイノベーションのリアル」座談会 Vol.1

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 ここ10年の企業のオープンイノベーションや協業・共創環境を語る時、特徴的なポジションとして「専業プレーヤー」の存在が挙げられます。戦略コンサルティング・ファームやベンチャーキャピタルによる支援先の売却支援のような個別企業の取り組みを支援するものではなく、より幅広いプラットフォーム的な役割を担うものです…

写真左から:eiicon company 代表/founder/中村 亜由子さん、01Booster(ゼロワンブースター)代表取締役CEO/鈴木 規文さん、Creww 代表取締役CEO/伊地知 天さん

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

ここ10年の企業のオープンイノベーションや協業・共創環境を語る時、特徴的なポジションとして「専業プレーヤー」の存在が挙げられます。戦略コンサルティング・ファームやベンチャーキャピタルによる支援先の売却支援のような個別企業の取り組みを支援するものではなく、より幅広いプラットフォーム的な役割を担うものです。

大きくは協業・出資先を探し出すソーシングの機能を持ったデータベースと、より事業そのものにフォーカスしたハンズオンのものに分かれます。前者にはCrunchBaseやAngelListがあり、後者にはTechStarsや Y Combinatorなどが立ち上げたアクセラレーション方式がありました。特に後者はファンドでもありながら、その後のラウンドで企業との結びつきをより強くイメージした企業協賛型のプログラムが生まれており、これが日本国内でも数多く取り組まれたのはご存知の通りです。一方で主導する企業側には高度なスタートアップ投資への知識・理解、そしてなにより社内での体制が必要となり、各社が本格的に取り組みを本格化させるには数年の時間が必要でした。

このように、日本国内で新しい形でのオープンイノベーションへの取り組みが始まって10年が経過します。各社の取り組み姿勢や状況はどのように変化したのでしょうか?本稿では国内でいち早く、このオープンイノベーションに関わる専業プレーヤーとして独自の取り組みを続けた4社に集まっていただき、国内における共創の現在地について語っていただきました。(文中太字の質問は全てMUGENLABO Magazine編集部、回答は以下の方々・敬称略)

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eiicon company代表・founder/中村亜由子さん
01Booster(ゼロワンブースター)代表取締役CEO/鈴木規文さん
Creww代表取締役CEO/伊地知天さん
KDDI ∞ Labo(KDDI)/石井亮平さん

オープンイノベーションは10年でどう変わった

オープンイノベーション、企業協業を支援する立場で取り組んできた4社のみなさんに集まっていただきましたが、まず、この5年から10年の市場環境の変化について聞きたいと思います。KDDI ∞ Laboは2011年開始なので中でも最も古いプレーヤーになりました

石井:そうですね、KDDI ∞ Laboは今年でちょうど10年を迎えますが、開始当時はフィーチャーフォンからスマートフォンに代わるタイミングでした。いわゆる『ガラケービジネス』が崩れていくという中で、スマホのビジネスをどう作るのかという明確な課題があったんです。通信キャリアもアプリで差別化が必要と考え、新しいスタートアップと一緒に協業するのがよいだろうというのが出発点でした。ただ、これが2010年代半ばになると、アプリビジネスにおいて勝敗がはっきりしてきて、スタートアップがリアルとかIoTに主戦場を移し始めてきたんですね。

KDDIはウェブ上だけであれば送客などで力を発揮できたかもしれませんが、ビジネスが「リアル」になってくると勝手が変わってきます。そこでリアルなアセットを持つ大企業の力を借りてみんなでスタートアップとの協業・共創に挑戦しようと発展したのが、現在も続くパートナー連合の考え方です。ただ、まだまだ自主的にこういった共創活動を推進しようというのはごく一部の企業に留まっている印象はありますね。

Crewwは2012年から開始していますが傾向に変化はありますか

伊地知:2012年にオープンイノベーションプログラムの提供を開始をしてから首都圏では多数のプログラムが開催されていましたが、首都圏以外での取り組みは限定されていました。ここ数年、地方の中堅企業とスタートアップの共創がCrewwのプラットフォーム上で多数開催されるようになりましたね。総じてシード期のスタートアップと地方の中堅企業との相性は非常に良いと感じています。例えば、プロダクトがある程度検証できていてあとは拡販だという時は、スタートアップは大手企業と組むことをイメージしやすいと思います。一方で、プロトタイプを検証していくフェーズではそれほど大きな顧客基盤が必要ではありません。むしろ規模より検証までのスピードをあげることの方がプライオリティが高いケースがよくあります。

なるほど地方の中小企業にも協業や共創の考え方が広がりつつあると。AUBAは2017年から開始していますが同じような状況でしょうか

中村:私たちはあらゆる企業のオープンイノベーション実践をフツウゴト化するため、2017年に立ち上がったのですが地方の中小企業さんなどは当初、無料でも使ってもらえなかったりしましたね。オープンイノベーションって首都圏の話でしょ?という感覚はあったと思います。

ただそれが徐々に変化してきて、19年に前政権下で各自治体がイノベーション予算を使えるようになり、地域に企業を誘致・支援する機運が高まったのがひとつのきっかけになったと思います。最初はスタートアップに会える、会えないという課題感でしたが、現在は協業した上で社会実装をどうするかとか、事業化をどのようにすればよいか、といったフェーズに移っています。

伊地知:地方の中堅企業ですとオーナー社長の場合も多く、フットワークが軽いのでスピーディーに協業や検証に進むことができます。スタートアップもフェーズによって組むべき相手が本来違うはずなので、「地方中堅企業xスタートアップ」というのは本質的にWin-Winになりやすいモデルなんです。地方には技術に優れている企業も沢山いらっしゃるので技術とのコラボレーション事例というのも今後どんどん増えていくと思います。また、日本企業と海外スタートアップのようなクロスボーダーの取り組みも今後はニーズとして高まっていくと思いますので、ぜひこういった仕掛けもしていきたいですね。

具体的な事例にはどういったものがありますか

中村:例えば宮崎県の近海かつお漁業を生業とする浅野水産と大手町のAIスタートアップFACTORIUM(ファクトリアム)の事例では、漁労長の勘をAI化するという「ベテランのAI化」を目指し、水産業の高齢化に対する解決策を共創により模索されるケースがありますね。

現在は様々なセクターのデジタル化が叫ばれるようになりましたが、特に地方創生、一次産業のデジタル化やAIの活用はまだ社会実装が進んでいない状況です。一方これまでは都心部に数の多いスタートアップと地方の事業者が繋がることはほぼなかったのですが、プラットフォームができたことでAUBAの利用が進んでいる状況です。

ゼロワンブースターさんも2012年開始で多数の共創プログラムを手がけられたと思いますが、企業のオープンイノベーションに対する考え方はどのように変わったと感じられてますか

鈴木:オープンイノベーションのブームがピークを越え、結果の不透明さが浮き彫りになったことにより、社内コンセンサスを得る難易度が増しましたね。コロナ禍において、イノベーションの必要性は高まっていますが、不透明な結果に対して合理的な意思決定がしにくくなるため追加投資を慎重になっているケースが増えている印象です。

ただ、中長期的にはイノベーション活動が活発な企業の方が収益性が高いというのが統計上出ているわけで、ここに短期業績主義のジレンマがあります。ゆえにプラットフォーマーは、時間軸と企業単位の壁を超え、データや事例を示し続け、意思決定のサポートをしなければなりません。また、イノベーション活動は大抵、組織ではなく「特定の個人」の思いによりドライブされています。その「個」を援護するのも我々の役割で、弊社「イノベーション担当者コミュニティ」はご担当者を支える大変意義深い場になっています。

失敗したケース

新規事業というのは失敗の連続、特に非連続な成長を求めるパターンでは、慣れないことも多く、必然的に成功確率は下がると思います。スタートアップや他の企業との協業・共創でミスが発生するケースはどういうものがありましたか

中村:契約を結ぶ前に進むケースは危険ですね。法的な拘束力を持たない進め方、特に口約束でNDAも結ばないまま進行させる中小のケースは度々目にしました。NDAの中にNDAとは関係のない内容が入っていて、締結した後に知財をロックされた、なんていう事例もあります。特許庁がオープンイノベーションに関するガイドラインを作っているのでそういうものを参考にするとミスは減ると思います。

鈴木:そうですね、オープンイノベーションは相互の活動ですし、大手企業にも、スタートアップにも文化があります。どちらか片方の当事者のお行儀を責めてはなりません。大手企業の方が傾向的に変化への対応が鈍いのも事実です。下請けを選ぶことに慣れている会社はどうしてもスタートアップを下請け扱いし、イコールパートナーシップが成り立たないケースはありました。

大手企業の人事異動もスタートアップにとっての組みづらさに繋がります。熱量のある大手企業側の担当者が異動してしまえば、揺り戻しがきて、スタートアップへの協力姿勢は低下します。それだけであればいいのですが、大抵前任者否定的な体制になることが多いため、施策の連続性が保てないのです。そのためには、社内全体の文化や風土をオープンイノベーションマインドに変える必要があり、相当の時間がかかってでも取り組まざるを得なくなっていると思います。

伊地知:10年近くこの分野で多くの企業と一緒にやってきた結果、上手くいくパターンと上手くいかないパターンが見えてきました。上手くいっている企業はオープンイノベーションのゴールを「継続的にイノベーションを生み出せる組織づくり」とし、その過程での新規事業創出の手法(ビジネスマッチング、CVC、アクセラレーター)はあくまでゴールに行き着くまでの途中経過であると考えている場合が多いです。もちろん各社全力でそれぞれの新規事業の創出に取り組むのですが、この一連の取り組み・経験を通じて、毎年自社のイノベーションのステージが上がっていっていることを定性的・定量的にKPIとして計っていますね。

新規事業における時間軸・視点の置き方は確かに難しいですよね

伊地知:上手くいかないパターンとしては、ビジネスマッチングやアクセラレーターを単発で実施して、どれくらいの規模のビジネスが生まれたかを評価にしている場合です。これですと、いきなり大きな売上を生むビジネスが生まれない限り、翌年の継続はなかなか難しくなります。仮に初回から大きなビジネスが生まれたとしても次回以降の再現性はありませんし、ノウハウを積み上げて人や組織を進化させていく中長期の活動がオープンイノベーションの本質的な価値をつくり上げていくと思います。

実際に全くスタートアップとの関わりがなかった建築・土木分野の企業でも、アクセラレータープログラムでスタートアップとの協業を経て、出資に至り次のイノベーション創出の取り組みを探されていたりします。また、金融系企業のケースですと、最初はベンチャーキャピタルへのLP出資から始まり、スタートアップとの協業、出資、専門部署の立ち上げ、海外企業の探索、海外企業との協業・出資など4年間ほどでかなりイノベーティブな取り組みを自走されるようになっています。企業がオープンイノベーションをどのように評価するかというKPIの設定を間違えると継続性がなくなり、その設定を上手くやれば年々イノベーティブな組織になっていくという現象を何度も目の当たりにしています。

後半につづく

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卒業証書をブロックチェーンでデジタル化できる「LasTrust」、EVなどからシード調達

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ブロックチェーン証明書発行システムを開発する「LasTrust」は5月1日、East Ventures、01Booster、スカイライト・コンサルティングからの第三者割当増資、及び日本政策金融公庫からの融資により3,000万円の資金調達を実施したことを発表した。調達した資金はブロックチェーン証明SaaS「CloudCerts」のアップデートと人材採用、マーケティングへ配分するという。 同社が開発す…

LasTrust

ブロックチェーン証明書発行システムを開発する「LasTrust」は5月1日、East Ventures、01Booster、スカイライト・コンサルティングからの第三者割当増資、及び日本政策金融公庫からの融資により3,000万円の資金調達を実施したことを発表した。調達した資金はブロックチェーン証明SaaS「CloudCerts」のアップデートと人材採用、マーケティングへ配分するという。

同社が開発する「CloudCerts」は、ブロックチェーンの暗号技術を利用し、あらゆる紙の証明書、資格、学習履歴、契約書、覚書等の原本をデジタル化できるSaaS。ユーザーは、ワンタップでブロックチェーンにアクセスでき、「CloudCerts」から出力されたブロックチェーン証明書を無料アプリまたはウェブブラウザ上で保管・表示できる。

発行にかかる資源と時間を節約できる他、内容が正しいか誰でもその場で検証できる、 証明書発行元の機関がサービス停止した場合でも、過去に発行された証明書の真正性を立証できるなどのメリットがある。

今年4月には、ビジネス・ブレークスルー・大前経営塾の卒塾生へブロックチェーン修了証書を提供し、教育機関がブロックチェーン証明を実運用で導入した日本初の事例となっている。

via PR TIMES

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非SLAM屋内型ドローン自律飛行システム開発のSpiral、シードラウンドで資金調達——テックアクセル、MIRAISE、静岡キャピタルから

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屋内に特化したドローン自律飛行システム「MarkFlex Air」を開発する Spiral は14日、シードラウンドで資金調達したと発表した。このラウンドには、テックアクセルベンチャーズ、MIRAISE、静岡キャピタルが参加した。調達金額は開示されていないが数千万円程度と見られる。Spiral にとっては、2018年7月に実施した 01Booster からの調達に続くものだ。 屋内での利用を想定し…

左から:テックアクセルベンチャーズ アソシエイト 萩沢巧氏、テックアクセルベンチャーズ投資パートナー 大場正利氏、Spiral 代表取締役 CEO 石川知寛氏、Spiral 取締役 COO 濱地健史氏、MIRAISE Partner & CEO 岩田真一氏、MIRAISE CTO 布田隆介氏
Image credit: Spiral

屋内に特化したドローン自律飛行システム「MarkFlex Air」を開発する Spiral は14日、シードラウンドで資金調達したと発表した。このラウンドには、テックアクセルベンチャーズ、MIRAISE、静岡キャピタルが参加した。調達金額は開示されていないが数千万円程度と見られる。Spiral にとっては、2018年7月に実施した 01Booster からの調達に続くものだ。

屋内での利用を想定したドローンは位置情報把握のために GPS を使えないため、自律飛行のために SLAM(Simultaneous Localization and Mapping、ドローンに備えた各種センサーからの情報を元に、自己位置推定と環境の地図作成を行う技術)がしばしば採用されている。しかし、SLAM は技術が複雑化するため、産業分野ではコストの高さがボトルネックとなる。

Spiral が開発するソリューションは、SLAM の代わりに QR コードのマーカーを各所に配置することで、ドローンの自律飛行を実現するものだ。ドローンは自己位置の確認にはマーカーが認識できるセンサーさえあればよいため、ドローンのハードウェアやソフトウェアのコストを圧倒的に下げることができる。

童話のヘンゼルとグレーテルに出てくるパンくずの要領で、ドローンにマーカーを次々と追わせて移動させていく仕組み。(代表取締役 CEO の石川知寛氏)

産業用ドローンを応用できる分野は多岐にわたるが、Spiral ではとりわけ建築・土木分野での利用にフォーカスしている。当初は物流業界での採用も視野に入れていたようだが、作業時の移動距離が長かったり、作業代替する人のコストが安くなかったりすることから、建築・土木分野の方が事業ベースに載せやすいと判断。最近では、竹中工務店と共同開発契約を締結しオフィスビルの建設に役立てたり、大手ゼネコンとトンネル建設時の進捗管理で協業したりしている。

同社では今後、システムインテグレーター、センシング、光学系などのソリューション企業とのパートナー開拓とアライアンス構築を強化し、シンガポール、ドバイ、ルクセンブルクなどを経由して世界展開にも注力したいとしている。

Spiral は2018年、ドバイのスタートアップカンファレンス GITEX Future Stars に出展、昨年はフランスのテックカンファレンス「VIVA TECHNOLOGY」出展支援プログラムに採択された

Spiral のメンバー
Image credit: Spiral

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在タイ日本大使館とタイ財閥最大手のCPグループ、越境オープンイノベーションイベント第2期を共催——日本スタートアップ10社がバンコクに集結

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在タイ日本大使館とタイ財閥最大手の CP グループは16日、バンコクの True Digital Park で越境オープンイノベーションイベント「Rock Thailand」の第2期のデモデイを開催した。今年3月に開催された第1期に続いて、今回で2回目。このイベントは、日本の革新的スタートアップとタイ財閥の戦略的提携を促す「Open Innovation Colubus(OIC)」という活動の一部…

在タイ日本大使館とタイ財閥最大手の CP グループは16日、バンコクの True Digital Park で越境オープンイノベーションイベント「Rock Thailand」の第2期のデモデイを開催した。今年3月に開催された第1期に続いて、今回で2回目。このイベントは、日本の革新的スタートアップとタイ財閥の戦略的提携を促す「Open Innovation Colubus(OIC)」という活動の一部だ。

タイ財閥の多くは、その組織の大きさからデジタル化経済の恩恵を十分に得られていないことが多い。日本では大企業がスタートアップと協業することで(オープンイノベーション)、デジタルトランスフォーメーション(DX)を図ろうとする動きがみられる一方、タイにおいては、現地スタートアップが得意とするバーティカルの特性上、オープンイノベーションで DX が進むのは少し先のことになりそう。

そこで、OIC では DX に役立ちそうなバーティカル(AI、ロボティクス、IoT、物流)をリードする日本のスタートアップのうち、特にタイをはじめとする東南アジア市場への進出に関心が深いチーム10社を選びバンコクに招き、彼らの力を使ってタイ財閥を DX することに主眼に置いた、クロスボーダーのオープンイノベーションを狙う。CP グループほか、財閥傘下の事業会社の代表が直接ピッチを聞くため、トップダウンでディシジョンメイキングがなされ、PoC を始めとする協業の話が進みやすいのが特徴。

左から:Thanasorn Jaidee 氏(True Digital Park 社長)、Nuttapon Nimmanphatcharin 氏(タイ depa=デジタル経済振興庁 CEO)、Soopakij Chearavanont 氏(CP グループ会長)、Kobsak Pootrakool 氏(タイ政府官房副長官)、佐渡島志郎氏(在タイ日本大使館 特命全権大使)、John Jiang 氏(CP グループ Chief Digital Officer)
Image credit: Masaru Ikeda

去る11月2日、ウミトロン 〜 CP Foods(タイ財閥 CP Group 傘下の食料品会社)、GROUND 〜 WHA(タイの事業用不動産デベロッパ大手)、スカイディスク 〜 TTCL(タイのエンジニアリング大手)、凸版印刷 〜 DRVR(タイ)、Flare 〜 豊田通商(タイ現地法人)、リバネス 〜 InnoSpace(タイの官民共同設立によるアクセラレータ)のそれぞれの間で、協業の PoC に向けた MoU が締結されたのは記憶に新しい。

在タイ日本国大使館の佐渡島志郎大使の任期満了に伴い、今回の Rock Thailand は17日の離泰を前に大使にとって OIC に関わる最後の機会となった。この日は、タイ政府からコブサク官房副長官(Dr. Kobsak Pootrakool)も会場を訪れ、大使のスタートアップ支援にかけた長年の労をを労った。OIC や Rock Thailand の活動については、タイ政府や財閥各社からも評価が高いため、次期大使の元でも引き継がれることへの期待は大きい。

参加した日本のスタートアップ10社の代表らは、CP グループ会長の Soopakij Chearavanont 氏はじめ、CP グループ60名、CP グループ以外のタイ企業経営者・担当者ら80名の前でピッチを行なった。以下に、参加スタートアップの発表内容を紹介する。紹介順はピッチ登壇した順番。具体的な協業内容については協議が始まったところであり、今後の進捗を経て、第1期の際のように改めて公になる日を楽しみにしてほしい。

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Paronym

2016年に設立されたパロニムは、動画に触れることで必要な情報にアクセスできるインタラクティブ動画サービス「TIG(ティグ)」を開発・提供している。ユースケースはインテリア(動画を再生中、興味のある家具にタッチすると購買サイトへジャンプ)、ファッション(動画を再生中に、興味のある洋服にタッチすると購買サイトにジャンプ)、レシピ(動画を再生中に食材にタッチすると、そのページへジャンプ)、旅行(動画を再生中に旅のスポットにタッチすると、そのページへジャンプ)などがある。

コンテンツ提供元・開発元には、動画中のオブジェクトに紐付けができるトラッキング編集ツール、多くのユーザがどの位置をタッチしているかがわかるヒートマップツールが提供される。ブランチ動画、マガジン、サイネージ、コマース、ラーニング、ライブの6つの異なるバーティカルに適したラインアップを用意。そのインタラクティブ性から、EC 取引に至るコンバージョン率は、Instagram と比べ2倍以上、YouTube と比べ3倍以上に上るという。タイでは事業提携、シリーズ B 調達、販売パートナーを求める。

Connected Robotics

コネクテッドロボティクスは2014年、産業⽤ロボットコントローラ開発を⻑年手がけ、東京大学で NHK ロボコン優勝の経験を持つ沢登哲也氏(現代表取締役)により設立。たこ焼きを自動調理するロボット「OctoChef」、自動ソフトクリームロボットサービス「レイタ」、自動食洗機ロボットサービス「Dish Washing System」、コンビニ向け「Hot Snack Robot」、自動朝食調理ロボットサービス「Loraine」などを開発している。

2017年には、Startup Weekend Robotics で優勝KIRIN アクセラレータ 2017IBM BlueHub 第4期に採択された。ロボットの提供は販売形式ではなく、初回の導入費用と月額費用で構成されるサービス型(RaaS=Robot as a Service)として提供されるため、導入する飲食店にとってはヒトに代わる手段としてコストを拠出しやすい。また、あらゆるロボットアームに対応可能な制御ソフトウェアと画像認識を使ったポジショニングシステムで、調理する食材・料理手順などに柔軟性が高い。

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IntegriCulture

IntegriCulture は、細胞農業技術(動物や植物から収穫される産物を、特定の細胞を培養することにより生産する技術)による人工培養肉を開発するスタートアップだ。動物性タンパク質を供給する手段として、現在の畜産による動物肉の供給は、水資源の過大な消費、森林破壊、温室効果ガスの放出などの観点から課題が多く、持続可能社会を形成する上で改善が求められている。一方で、人工肉を製造する技術は非常にコストが高く、人が口に入れる実用レベルにはまだまだ程遠い。

IntegriCulture は、実際の細胞を培養することで、人が口に入れる肉を作り出す技術を開発。例えば、筋肉細胞を培養液(生体触媒)に投入することで、鶏のレバーペースト相当のものを作り出す技術を確立した。実際の動物の生体では内臓がホルモンを分泌し、これが働いて細胞を変化させているが、同社が開発した CulNet ではこれを擬実的に実現させている。現在、細胞から培養生成したフォアグラを開発中。アンチエイジング効果のある人工生成血清などで、タイ企業との協業を模索したいとしている。

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A.L.I. Technologies

A.L.I. Technologies は、ドローン、エアモビリティ、コンピューティングパワーシェアリングの3つの事業ドメインを持つスタートアップ。エアモビリティの分野では、今年3月に発表した公道走行を想定したホバーバイクを発表している。また、高スペック GPU を搭載したマシンコンピューティングパワーシェアリングの領域では、今年9月にディープラーニング向け GPU クラウド「GPU EATER」を運営する Pegara に出資したのも記憶に新しい。

ドローンの産業活用においては、発電所の設備検査などに活用されている。半年に一度実施される定期検査における作業が効率化され、最大で10億円相当にコスト削減に結びつく可能性があるという。また、高いレベルの安全運転のトレーニングを受けたドローンパイロットの全国ネットワークも形成しているという。ドローンは主に定期検査・農業・調査などの分野で、ホバーバイクはレースやエンタメ、モビリティ(移動手段)として需要を伸ばしたい考えだ。

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LinkWiz

高齢者社会の到来により、製造業を担う労働者の数も減少するのは日本ならず、タイにも言えることだリンクウィズは工業製品の製造工程や検査工程をロボットにより自動化し、省力化や効率化を実現する。溶接ビード検査システムの「L-QUALIFY」は、3次元の形状比較により溶接が正しく行えているかどうかを人の目視に代わって検査、ロボットのティーチング自動補正システム「L-ROBOT」は対象オブジェクトに合わせてロボットが自動的に動きを補正し動作する。

ヤマハ、ミツトヨ、アイシン精機など、精密機械メーカーや自動車部品メーカーなどを顧客に抱えており、リンクウィズの技術が生産コストの抑制に貢献しているとの声が寄せられているという。LinkWiz では、同社のシステムを構成するロボットをセンサーとして、工場における製造工程一貫で利用してもらいたい考え。今年6月には、INCJ、SMBC-VC、ミツトヨ、パナソニック、グローバル・ブレイン、はましんリースなどからシリーズ B ラウンドで9億円を調達している、

TBM

TBM は、紙・プラスチック・ビニールの代替となり得る石灰石由来の新素材「LIMEX」を開発している。紙を製造するには木や水を大量に消費し、プラスチックを製造するには石油を消費し二酸化炭素を放出する。プラスチックは海洋汚染を引き起こす深刻な社会問題としても連日取り上げられている。LIMEX はこれらの問題を解決し、名刺、パッケージなどに応用できる。最近では吉野家全店のメニューの素材や、環境問題からスーパーのレジ袋が有償化されようとする中、ビニールに代わる新素材としても注目を集めている。

回収した材料がそのまま同等品にリサイクルできるだけでなく、例えば、LIMEX でできたメニューを回収した後にお椀に作り替えることができるなど、リサイクルに増して、付加価値をつけて別のプロダクトにすることも可能だという。同社ではこれを「アップサイクル」と呼んでいる。現在、30カ国以上で有効な特許技術を現地企業にライセンスする形で世界展開を進めている。LIMEX 製品の製造が可能な会社との提携関係、出資などを求めている。日経の NEXT ユニコーン調査フォースタートアップスの想定評価額ランキングで共にランク2位。

Metro Engine

ホテルやバケーションレンタルの供給が増す中で、オーナーにとっては競合との価格戦争が激化している。そんな中で価格決定を行う経験豊かなマネージャーを雇用するのは難しく、価格の調整のために割かれる時間もバカにならない。メトロエンジンは、AI を活用した需要予測を行うことで、ホテルなどに(料金の最適化により最大の利益をもたらすことを意図した)ダイナミックプライシングを提供する。現在、ホテルチェーン30社以上で利用されている。

ホテルに対しては売上管理、需要予測、過去データ分析、OTA ランキング(予定)などを一元的に提供。また、レンタカーや賃貸不動産の需要予測や価格決定などに適用できるサービスもリリースしている。将来は、ホテルデータに加え、レンタカー、高速バス、モバイル、イベント、列車のデータなどを集約し、最適な交通手段を提案する総合サービスの提供を目論む。凸版印刷と協業しており、IBM BlueHub インバウンド向けオープンイノベーションプログラムJR 東日本アクセラレータプログラム第2期に採択された。

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SAgri

SAgri は衛星データにより土壌の状況(腐食含有量)を、また、農家からはスマホアプリから農作物や品種などの情報を取得し、ブロックチェーンを用いてデータベース化。これらを組み合わせることで、収穫量につながる情報を的確に取得するほか、生物性・化学性・物理性の観点から農家に対して土壌改良の提案も行う。実際に取得した土壌データと腐食含有量のマクロデータを元に、農地を評価するスコアリングの仕組みを開発している。

これまでにも土壌の窒素含有量を実測する方法はあったが高コストだった。衛星を使うことで安価な計測を実現、小麦・米・サトウキビに特化して、畑の状況に応じた収穫予測をしたり、肥料の必要投入量などをアドバイスしたりすることが可能だ。インドではこれらの情報を現地金融機関に提供することで農家への融資の実行を促したり、日本では政府のプロジェクトとして耕作を再開できるかどうかの休耕田の状態を見極めるのに活用されたりしている。MUFG DIGITAL アクセラレータ第4期500 Kobe 第3期に採択

Terra Drone

Terra Drone は、ドローンを使った産業向けサービスを提供。ドローン市場調査会社 Drone Industry Insights が発表した2019年のランキングでは、ZipLine に続き、世界で2番目に認知されていると評価された。現在、ターゲットとしている市場は、油田やガス田、電力などの生活インフラ、鉱山や採石場など。電力の分野ではドローンからとらえたデータを元に送電線を3次元可視化する技術、先頃ローンチしたパイプラインのホットスポットモニタリング技術では現場からライブストリーミングする機能を持つ。

そのほかのユースケースとしては、高所からの犯罪検知、パイプラインのガス漏れ検知、LNG タンク超音波探傷作業のドローンを使った効率化など。LIDAR を使ったデータ取得・マッピング技術では地形データが取得できることも特徴で、建設・工事業界をはじめ各所から需要が相次いでいるという。現在、シリーズ A ラウンドでの調達を標榜しており、タイや他の東南アジア市場で地元企業との提携を模索している。

Optimind

Optimind は、名古屋大学で研究開発されている「組合せ最適化」をコア技術に活用し、ラストワンマイルの配送ルートを最適化する「Loogia」を開発。SaaS としての Loogia に加え、PaaS でアルゴリズムプラットフォームを、また、企業にR&D サービスも提供している。運送業などでは配達順を紙で処理していたが、Loogia では立ち寄り先を入力するだけで、複雑な条件や現場制約を考慮しながら効率的なルートを提案する。

5人のドライバーに対し、各人30の立ち寄り箇所を設けた場合で100秒でルーティングが完成する。U ターンを避ける、駐車場所がある、他のドライバーの車と適正配分する、などの機能も備える。ホームデリバリ、食品や酒や薬の卸業者、自動販売機のベンダーなどがターゲット。自動車走行データを持つ企業と協業し、共にタイ国内でのルーティングマップの作成を行いたいとしている。2018年開催の日本郵便オープンイノベーションプログラム「POST LOGITECH INNOVATION PROGRAM」第1期デモデイで優勝。

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ネットワーキングの様子
Image credit: Masaru Ikeda
CP グループの Chief Digital Officer である John Jiang 氏(右)と歓談する、IntegriCulture 代表の羽生雄毅氏(左)
Image credit: Masaru Ikeda

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調理ロボット開発のコネクテッドロボティクス、シリーズAラウンドで8.5億円を資金調達——GB、ソニー、東大IPC、三井不動産から

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東京を拠点に調理ロボットシステムを開発するコネクテッドロボティクスは3日、シリーズ A ラウンドで8.5億円を調達したことを明らかにした。グローバル・ブレインがリードインベスターを務め、ソニー(東証:6758)、東京大学協創プラットフォーム(東大 IPC)、500 Startups Japan、三井不動産(東証:8801)が参加した。 コネクテッドロボティクスにとっては、2018年1月に実施したシ…

コネクテッドロボティクスの経営陣と投資家のみなさん
Image credit: Connected Robotics

東京を拠点に調理ロボットシステムを開発するコネクテッドロボティクスは3日、シリーズ A ラウンドで8.5億円を調達したことを明らかにした。グローバル・ブレインがリードインベスターを務め、ソニー(東証:6758)、東京大学協創プラットフォーム(東大 IPC)、500 Startups Japan、三井不動産(東証:8801)が参加した。

コネクテッドロボティクスにとっては、2018年1月に実施したシードラウンド(この記事で紹介した6,300万円をはじめ、総額約1億円を調達)。500 Startups Japan はシードラウンドに続くフォローオンでの出資。今回の調達を受けて、同社の累積調達額は約9.5億円となる。

コネクテッドロボティクスは2014年、産業⽤ロボットコントローラ開発を⻑年手がけ、東京大学で NHK ロボコン優勝の経験を持つ沢登哲也氏(現代表取締役)により設立。たこ焼きを自動調理するロボット「OctoChef」、自動ソフトクリームロボットサービス「レイタ」を開発・提供している。2017年には、Startup Weekend Robotics で優勝KIRIN アクセラレータ 2017IBM BlueHub 第4期に採択された。

今回調達した資金は、既存プロダクトのマーケティング強化による販路拡大に加え、開発中の自動食洗機ロボットサービス「Dish Washing System」、コンビニ向け「Hot Snack Robot」、自動朝食調理ロボットサービス「Loraine」完成に向けた人材獲得と事業推進に使われる。

via PR TIMES

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Health 2.0 Asia-Japan 2018で、スタートアップ6社がピッチ——肩こり・腰痛予防対策「ポケットセラピスト」のバックテックが最優秀賞に

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医師集合知サービス・医師向けコミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピアは5日、東京でヘルステック特化カンファレンス「Health 2.0 ASIA – JAPAN」を開催し、その中でピッチコンテストを開催した。ピッチには、日本国内からは6社参加した。このコンテストの審査員を務めたのは次の方々。 原田明久氏(ファイザー 代表取締役社長、医師・医学博士) 加藤由将氏(東京急行電鉄 東急アク…

Image credit: Masaru Ikeda

医師集合知サービス・医師向けコミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピアは5日、東京でヘルステック特化カンファレンス「Health 2.0 ASIA – JAPAN」を開催し、その中でピッチコンテストを開催した。ピッチには、日本国内からは6社参加した。このコンテストの審査員を務めたのは次の方々。

  • 原田明久氏(ファイザー 代表取締役社長、医師・医学博士)
  • 加藤由将氏(東京急行電鉄 東急アクセラレートプログラム 運営統括)
  • 小林賢治氏(シニフィアン 共同代表)
  • Georgia Mitsi 氏(Senior Director, Head of Digital Health Care Initiatives, Sunovion Pharmaceuticals)
  • 宮田拓弥氏(スクラムベンチャーズ 創業者/ジェネラルパートナー)
  • 寺尾寧子氏(ヤンセンファーマ 研究開発本部 クリニカルサイエンス統括部 開発企画部 部長、薬学博士)
  • 堤達生氏( General Partner, Gree Ventures)
  • 梅澤高明氏(A.T. カーニー 日本法人会長)
  • 渡辺洋之氏(日本経済新聞社 常務取締役 デジタル事業担当)
  • Matthew Holt 氏(Co-Chairman, Health 2.0 LLC)
  • 石見陽氏(メドピア 代表取締役社長 CEO、医師・医学博士)

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【最優秀賞】ポケットセラピスト by バックテック

副賞:賞金100万円、13th Health 2.0 Annual Conference(2019年9月シリコンバレー開催)への2名参加

バックテックが開発する「ポケットセラピスト」は、京都大学大学院医学研究科の研究成果である腰痛タイプ判定アルゴリズムを用いて、ユーザに最適なエクササイズの提案や腰痛タイプに合わせた優良治療院を紹介してくれるモバイルアプリだ。

ユーザはアプリを使って、腰痛に関するセルフチェックを行う。状態とニーズの判明後、最適な治療院とのマッチングが行われ、必要に応じて Skype での専門家との相談も可能だ。各企業の健康経営の施策の効果判定を支援する「アセスメントプラン」と、肩こり・腰痛の軽減による生産性の向上を支援する「ソリューションプラン」を提供しており、B2E モデルによりビジネスを確立しつつある。

2014年10月に京都大学の起業家養成プログラム「Global Technology Entrepreneurship Program」から輩出されたバックテックは、2016年4月に法人を設立。同年9月にサイバーエージェント・ベンチャーズから、今年5月に日本ベンチャーキャピタル、JR 東日本スタートアップから資金を調達している。調達金額はいずれも非開示。

以下はファイナリストに残りつつも、入賞ならなかったチーム。

AI 問診 Ubie by UBie

Ubie は昨年5月、東京大学医学部附属病院出身の医師である阿部吉倫氏と、医療情報サービス大手エムスリー出身のエンジニアである久保恒太氏らにより設立。「AI 問診 Ubie」は専門医の監修による AI 問診で、自動カルテ文書生成を行う医療機関向け SaaS。今年5月に、関西電力の CVC である関電ベンチャーマネジメント(KVM)からシリーズ A ラウンドで推定3億円を調達している。

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Office Natural Frozen Fruits「HENOHENO」 by デイブレイク

デイブレイクは、急速冷凍や特殊冷凍技術を持つフードテック企業。高級国産フルーツを、特殊冷凍技術で凍らせて届けるブランド「HENOHENO」を展開している。特殊冷凍であるため、味や香りが飛ばずに風味が残り、栄養が生のものより豊富で、氷の結晶が細かいため食べやすいなど特徴がある。

遠隔集中治療支援システム「T-ICU」 by T-ICU

T-ICU は遠隔地から集中治療医や専門医が、現場の医師や看護師から提供された情報をもとに24時間アドバイスし、現場の医師や看護師の負担を軽減するシステムを開発。集中治療医は遠隔地に居ながらにしてカルテの病歴とバイタル情報を中心に診療方針の検討が可能になる。病院にとっては、集中治療医を新たに雇うコストよりもはるかに安いコストで専門医サポートが可能となる。

今年6月に、Beyond Next Ventures から資金調達を実施している(調達ラウンド、調達金額は不明)。田辺三菱製薬アクセラレーター2018 に採択され、優秀賞を獲得している。

炎症性腸疾患患者の遠隔モニタリング by ジーケア

ジーケアは、炎症性腸疾患(IBD、Inflammatory Bowel Disease)の遠隔モニタリングに特化したスタートアップ。特に IBD は刻々と症状が変化するため、モバイルアプリを使った症状の把握によりタイムリーな治療が有効。現在、潰瘍性大腸炎(UC、Ulcerative Colitis)の患者を対象としたモバイルアプリを開発中だ。田辺三菱製薬アクセラレーター2018 に採択され、優秀賞を獲得している。

大人の ADHD のためのセラピー AI by HoloAsh

HoloAsh は、ADHD(注意欠陥・多動性障害)障害を持つ人がキャラクタとの会話を通じて自己肯定感が上がることを狙う「モチベーション・インタビューイング」あるいは「セラピューティックコミュニケーション」と表現されるアプローチをとるソリューション。今年、エンジェルラウンドで、INDEE Japan、曽我健氏(SGcapital)、芝山貴史氏(BLANQ)、小笠原治氏(ABBALab)から資金調達している。調達額は不明。

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