大豆由来代替肉「ミラクルミート」のDAIZ、デット含め71億円超をシリーズC調達——熊本に新工場建設へ

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発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造する DAIZ は12日、シリーズ C ラウンドで71億円超を調達したと発表した。このラウンドには、フランスの植物由来原材料メーカー Roquette Frères、日清製粉グループ(東証:2002)、ミヨシ油脂、JA 三井リース、鹿児島銀行、熊本第一信用金庫、海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)、三菱 UFJ キャピタル、三井住友海上キャピタル、アグリビジネス投資育成、Golden Asia Fund が参加した。

なお、調達額にはデットが含まれる。デットには、中小企業基盤整備機構の「ディープテックベンチャーへの民間融資に対する債務保証制度」と日本政策金融公庫の「農林水産物・食品輸出基盤強化資金」が併用され、三菱 UFJ 銀行をアレンジャーとするシンジケートローンと日本政策金融公庫による制度資金として組成された。これは DAIZ にとって、2022年10月に明らかにした20億円の資金調達に続くもので、今回の調達を受けて、DAIZ の累積調達額は131億円超に達した。

今回のシリーズ C ラウンドに参加した投資家のうち、三菱 UFJ キャピタル、三井住友海上キャピタル、アグリビジネス投資育成、Golden Asia Fund は以前のラウンドに続くフォローオンでの参加。これまでに、上場企業17社を含む33社から出資を受け、大手事業会社との資本業務提携による製品の付加価値向上を目指した協業を推進している。今回調達した資金は、熊本空港近くに建設する DAIZ ミラクルミート工場(仮称)の第1期工事に投資する。

新工場は、年間20,000トンのミラクルミート生産を見据え、第1期工事では年間8,000トンの生産能力を計画し、2025年2月からの操業開始を予定している。DAIZ は現在パートナー企業と共にヨーロッパ、北アメリカ、アジアの植物肉マーケットへの積極的なアプローチを推進している。新工場建設で、より強固なミラクルミートの生産体制を確立し、国内市場の拡大と海外への輸出戦略を加速化させる。

DAIZ は、熊本発のフードテックスタートアップだ。大豆の代謝に注目した独自の栽培法である特許技術「落合式ハイプレッシャー法」を開発した。この技術では、大豆の発芽中に、酸素、二酸化炭素、温度、水分などの生育条件にプレッシャーを与えることで酵素が活性化し遊離アミノ酸量が増加、大豆の旨味を引き出す。独自の膨化成形技術により、他の原料や添加物を何も足さずに、肉の様な食感を再現したミラクルミートを開発した。

via PR TIMES

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