写真SNS「Lapse」、米アプリストアで首位——〝他撮り〟と〝現像の待ち時間〟でZ世代の心をつかむ

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Image credit: Lapse

どのコミュニティも次の Instagram になりたいと思っている中で、「Lapse」は今年9月、ローンチから1ヶ月足らずで、アメリカの AppStore のトップに躍り出た

Lapse は、フィルムカメラの概念をアプリに取り入れたフォトコミュニティアプリで、ユーザは撮影してから一定期間待つと写真を入手でき、それを友人とグループ共有したり、自分の人生を振り返ったりすることができる。

フィルムカメラの感覚をデジタルで再現

Lapse の創業者 Dan Silvertown 氏 と Ben Silvertown 氏は兄弟で、旅行中、フィルムカメラでは写真を見る前に現像を待たなければならないことが忘れられなかった。彼らは、写真が出来上がるのを待つ過程が非常に待ち遠しいものであり、出来上がった写真が特に貴重なものであることに気づいた。その感覚をアプリで再現したいと考えた彼らは、ユーザが写真を待つ楽しさを体験し、それを友人グループで共有できるアプリ Lapse を開発した。

左から:Dan Silvertown 氏、Ben Silvertown 氏
Image credit: 2人の LinkedIn アカウントから

Lapse のチームは、ソーシャルメディアが私たちの生活に溶け込むにつれて、私たちはしばしば他人の生活を自分の幸せの基準として見るようになったと考えている。ソーシャルメディアは、見知らぬ人たちから「いいね!」をもらうために自分の生活を注意深く管理することを私たちに強制し、一般の人たちはこのゲームに没頭するあまり、ソーシャルメディアに最初にサインアップした時の理由を忘れてしまっている。

写真を撮ったり共有したりすることは、そうあるべきではありません。

Lapse チームは、撮影後すぐに写真を見ることができないことで、ユーザはより撮影している瞬間に集中できるようになると言う。

1,200万米ドルを調達、アメリカの AppStore で首位に

旅行の記念に写真を撮る感覚を再現するため、ユーザは Lapse で友人とプライベートグループを作り、各グループはスクロールとして36枚の写真を撮ることができ、グループのメンバーなら誰でも写真を撮ることができる。

写真は Lapse 独自の現像処理ソフトウェアに投入され、フィルムカメラで撮影したような仕上がりになる。リールの最初の写真が撮影されてから24時間後、フォトリールはチャットルームに表示され、プラットフォーム上で写真を編集することはできなくなる。

Image credit: Lapse

プラットフォームのローンチ後、Lapseは、ユーザが当初考えていた1回限りのパーティーカメラとしてではなく、個人的な日記としてプラットフォームを使い始めていることに気づいた。その結果、Lapse の新バージョンでは、撮影した写真を個人的なアルバムに整理し、毎月の写真コレクションを紹介することが可能になった。

AppStore のコメント欄で、あるユーザは「映画を振り返るように自分の人生を振り返ることができる」また、あるユーザは、「負担を感じずに楽しむことができる」と好意的なレビューを寄せている。

Lapse は2021年、シードラウンドで1,100万米ドルの投資を受け、その中には「いいね!」ボタンのデザインチームの一員だった Facebook の初期デザイナー Soleio Curveo 氏も含まれていた。Lapse はこれまでに1,200万米ドルを調達しており、Lapse の投資家である Speedinvest は、新バージョンの Lapse はマーケティング予算を一切使うことなく驚異的な成長を遂げていると述べている。

Lapse は2023年9月、AppStore の総合ランキング118位から1位に急上昇し、120万件近いダウンロードを記録した。

マーケティング手法に批判もある中、現在の注目をどう長期的な商機に変えられるか

Lapse では、ユーザがプラットフォームを利用する前に少なくとも5人の友人を招待する必要があるため、これを不当な手段によって成功を手にしたと揶揄する声もある。ベンチャーキャピタリスト Better Tomorrow Ventures の Sheel Mohnot 氏は、次のように述べている。

ねずみ講の末にアプリストアの首位に上り詰めた。非常に汚い行為だと思う。

Lapse はこれまでユーザと注目を集めたが、長期的にユーザを維持できるかどうかがカギになるだろう。2021年には、Lapse と同じく、撮影されたシーンのリアルさ焦点を当てた、〝他撮りアプリ〟コミュニティ「Poparrazzi」が AppStore のチャートでトップになったが、2023年4月にサービス終了を発表した。同じコンセプトの「BeReal」も、1,500万人から600万人以下へと、多くのユーザを失った。(編注:Poparrazzi や BeReal には、写真加工などのオプションもなく、前面と背面のカメラで同時に撮影された画像がそのまま共有されるため、リアルを伝えるアプリと評される)

あるユーザは App Store のレビューで、「偽物のリアルを伝えるアプリが、さらにまた必要なのだろうか?」と書いている。 Lapse がこれまでのリアルを伝えるアプリとは異なる価値を示し、長期的なビジネスチャンスに変えられるかどうかが注目される。

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【via Meet Global by Business Next(数位時代) 】 @meet_startup

【原文】

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