台湾のスタートアップ Cybavo を買収したグローバルフィンテックユニコーンの Circle は、台湾で新たな試みを行った。台湾の仮想通貨市場をリードする BitoGroup と、台湾第2位のコンビニエンスストアチェーン「台湾ファミリーマート（台湾全家便利店）」と戦略的パートナーシップを結び、ポイントの有用性を拡大した。

台湾の顧客は、台湾ファミマのポイントで USDC を獲得可能に

コンビニエンスストアのロイヤルティプログラムは、台湾の日常生活の基礎へと発展している。このパートナーシップは、台湾ファミリーマートのアプリと仮想通貨取引所「BitoPro Exchange」で新しい「Points-to-Crypto」サービスを提供しており、顧客は台湾ファミリーマートのポイント「FamiPoints」から USDC（米ドルとペッグされたステーブルコイン）などの仮想通貨に交換することができる。

顧客は、台湾ファミリーマートのアプリで、希望する仮想通貨に交換したい FamiPoints の金額を指定し、BitoPro の口座情報を記載することで、FamiPoints を受け取ることができる。FamiPoints を USDC に交換することで、時間の経過によるポイント価値の損失を防ぎ、取引手数料をゼロにすることで、仮想通貨へのアクセスを民主化する。

台湾は世界有数のコンビニエンスストア密度を誇る。台湾の MIC（資策会産業情報研究所）によると、2021年の消費者行動調査において、4つの主要な小売アプリの機能の中で「ポイントの蓄積と交換」が最も実用的な機能としてランク付けされた。MIC が2021年に実施した別のモバイル決済消費者調査報告書でも、利用者の87％がポイントを貯めており、そのうちの99％が商品交換に頻繁にポイントを活用していることが示されている。これは、台湾人の日常生活におけるポイントの重要な役割を強調し、ポイント経済圏に組み込まれた消費の可能性を浮き彫りにしている。

Circle のアジア太平洋地域担当副社長 Raagulan Pathy 氏は、次のように語った。

Circle は、BitoGroup および台湾ファミリーマートと提携し、台湾で仮想通貨へのアクセスを促進できることをうれしく思います。強化された 「Points-to-Crypto」サービスに USDC を導入することで、台湾のコミュニティがシームレスにデジタル経済に参加できるようにし、デジタルフィンテックのイノベーションを受け入れる台湾の姿勢をサポートすることを目指しています。

BitoGroup は、80万人近い会員数を有し、台湾で90％近い市場シェアを誇る BitoPro（仮想通貨取引所）、BELS（NFT エンパワーメントプラットフォーム）、O2 META（メタバースに特化したソーシャルメディアプラットフォーム）などのサービスを運営している。

BitoGroup の創設者兼 CEO の Titan Cheng（龚超慧）氏は次のように述べている。

Circle と台湾ファミリーマートとの戦略的協力を通じて、我々は USDC のエコシステムを拡大し、台湾で強固な Web3インフラを構築することを目指しています。

一方、台湾ファミリーマートの FamiPoints は、貯めやすさ、使いやすさ、交換のしやすさから、台湾全土で1,700万人以上の会員を集めている。台湾ファミリーマートのデジタル財務部部長 Donghao Liu 氏は、次のように述べている。

今回のサービス強化は、FamiPoints をわずか2ステップで交換できる幅広い仮想通貨を導入するだけでなく、台湾のポイント経済にプラスの影響を与えることを約束します。

2014年以来、台湾ファミリーマートと BitoGroup の先駆的なサービスにより、顧客は全国のコンビニエンスストアの店舗でビットコインを購入することができ、仮想通貨購入のための最も広範な物理的ネットワークの世界記録を打ち立てた。Circle、BitoGroup、台湾ファミリーマートの今回の提携は、物理的なコンビニエンスストアのロケーションからシームレスなオンライン体験への移行を示すだけでなく、革新的な金融ツールへのアクセスをサポートするもう一つの重要なマイルストーンでもある。

【via Meet Global by Business Next（数位時代） 】 @meet_startup

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