話題の「NOT A HOTEL」がWeb3対応!で、どうなるの?を聞いてきました/【MUGENLABO Café・推しスタ】

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NOT A HOTEL 代表取締役、濵渦伸次さん

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

MUGENLABO Magazine編集部では定期的に開催している「スタートアップ×大手企業」のマッチングイベント「MUGENLABO Café」にやってきてくれたスタートアップをピックアップしてご紹介しています。今回は特別編として連続起業家で、ホテルブランドの開発・販売を手掛けるNOT A HOTEL 代表取締役、濵渦伸次さんに登場いただきます。

NOT A HOTELの創業は2020年4月。ホテルと自宅(別荘)をアプリで切り替えるというコンセプトをはじめ、斬新なアイデアの数々が大きな話題を呼び、宮崎県の青島や栃木県の那須など現在、7つの拠点で開業・販売を開始しています。2023年11月時点でのオーナー数は337名で総額にして119億円の売上を達成する「急成長スタートアップ」でもあります。

そのNOT A HOTELが11月、新たな施策として暗号資産の発行を公表しました。GMOコインを通じて独自の暗号資産「NOT A HOTEL COIN(通称:NAC) 」を販売するもので、このトークンを保有したホルダーの方は一定の条件でNOT A HOTELを「実質無料で」利用することができるようになるそうです。その仕組みとは一体どのようなものなのでしょうか?詳しいお話を濵渦さんにお聞きしてきました。

IEOの中心となるNOT A HOTELの100%子会社、NOT A HOTEL DAOは株式会社として設立

GMOコインとIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)を通じたNACの新規販売について検討開始の発表がされました。これはどのようなものかを教えていただけますか。

濵渦:とても簡単に言うと、NOT A HOTELをみんなで保有してみんなで利用できる仕組みです。具体的にはNOT A HOTEL DAOという子会社を設立し、そこが暗号資産の販売によって集まった資金でホテルを実際に保有します。一方、暗号資産を購入してくれたホルダーの方々にはホテルを使う権利などが与えられます。

これまでのNOT A HOTELがやったことは、今まで一部の人しか使うことも、買うこともできなかった別荘を12分の1のシェアで購入して使いやすくしたことです。ただ、これでも数千万円になりますから、次に会員権をNFTにして年1泊、泊まれるようにしました。それをさらに細分化したのがNACというわけです。

これを一定数保有することで泊まれるホテルがどんどん増えていく仕組みになっています。今回、GMOコインさんで、我々の7.4億円というNFT会員権の販売実績を見ていただき、これを暗号資産化すればより多くの人に届けられると思いIEOの検討が開始となりました。

どうやったらホテルに宿泊できる権利がもらえますか?

濵渦:アプリ上で部屋に必要なNAC保有数を選んでいただき、預けていただきます。それで1泊分を利用することができて、さらに預けたNACは1年後に戻ってくることになります。

なぜ預けたNACが戻ってくるのですか?

濵渦:実質的に無料にできる理由は、NACによって集まった資金でNOT A HOTELを新たに開発する資金として活用することができるからです。我々がNOT A HOTEL DAOに対して金利を支払うことでホルダーのみなさんに還元ができるわけです。

クラウドファンディングみたいに資金を集めて、その資金を元に新しいNOT A HOTELを開発してユーザーに還元するような仕組みでしょうか?

濵渦:どちらかというと企業の株式優待に近いです。リート(REIT:不動産投資信託)や集団投資スキームではないので、投資リターンをそのまま配当のような形で還元することはありません。預かったNACに対して宿泊をお返しするか、NACを付与するかです。その為、ポイントバックや優待還元の方が近いです。NACを預けておいたら、ANAの優待券だけがもらえると思ってもらうのがいいです。

NOT A HOTEL AOSHIMA(宮崎県青島)の建設地

なぜこの仕組みを作ったのですか?

濵渦:NOT A HOTELを宮崎県の青島で始めたのですが、ここは僕の地元なんです。海の目の前なのですが、実はこれができる前、空き地の状態が何十年もありそれを僕らが掘り起こして生まれ変わったのです。今、計画している瀬戸内もこの事例を市長さんに見ていただいて、やってほしいと言われてスタートしています。

こういう事例って日本全国にいっぱいあります。地方であればたくさんあり、それを加速していくためにも膨大な資金が必要です。その為、新しい資金調達方法としてみんなで一緒に保有する仕組みがいいと思ったのです。

確かに暗号資産は自律分散のエコシステムを作る上でとても相性がよいです。一方で暗号資産は売買価格の値動きが激しく、コントロールの難しさも指摘されていますが、どのようにお考えでしょうか?

濵渦:確かに不動産というリアルアセットのマーケットは、利用したい方以上に投機筋の方が活動的です。ただ、我々はそこだけではなく、実際に利用する方を前提に、一部の投機筋もいるという状況のエコシステムを作ろうと思っています。資産運用という面でも、リアルワールドとの連携が、今後の暗号資産で主流になってくると考えています。そういう意味でもWeb3・暗号資産市場におけるひとつの挑戦だと思っています。

あと、どれだけの投機筋の方がNACを購入してくれるか、紐づいている不動産資産が可視化されているので、価格の上下は限定的になると考えています。現物資産が30億円しかないのに100億円、200億円になるというのは、誰が見てもわかりやすいですから。

リアルな不動産資産と紐づくということは、NAC自体もある程度、不動産の需給バランスと連動することになります。現在、NOT A HOTELは人気ですぐに売り切れるという話もお聞きしていますが、今後、供給過多になって販売が振るわないなどの懸念はありますか。

濵渦:まず、社内には建築を手掛ける専門の18名のスタッフがいます。土地を買ってから1~2年で完成させることができるので、スピード感は十分にあると思っています。また、販売の方法についてもこれまで通り、CGを先に作ってそちらで先行販売し「売れたら作る」という方法を継続します。これまではCGしかなかったので不安もありましたが、現時点ではもう建っています。

暗号資産を保有する方にとってはそれ自体の資産価値にも興味があると思います。どのような仕組みで値動きするのでしょうか?

濵渦:NACによって集めた資金や、全体としてのNOT A HOTELの開発スケジュールによって、物件が建つにつれ、全体の資産価値は少しずつ上がっていきます。これに合わせてNACも少しずつインフレしていくので全体の時価総額は膨らんでいくと考えています。この辺りは今後、ホワイトペーパー等で公表していきますのでご期待ください。

ありがとうございました

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