Huaweiの「HarmonyOS」、Androidとの互換性消滅が懸念される中での動きなど——中国スタートアップシーン週間振り返り(11月20~24日)

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「HarmonyOS」
Image credit: Huawei(華為)

本稿は、Technode(動点科技)が、11月20日~11月24日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

中国版 Slackの「DingTalk(釘釘)」、Huawei(華為)の「HarmonyOS」向けネイティブアプリの開発に着手(11月24日)

Alibaba の職場コミュニケーションツールで、中国版 Slackと言われる「DingTalk(釘釘)」は、Huawei(華為)の OS である「HarmonyOS」に適したネイティブアプリの開発を正式に開始した。

HarmonyOS は近い将来 Android アプリをサポートしなくなるとしているが、具体的な時期は発表されていない。HarmonyOS は、今年8月時点ですでに中国の7億台以上のデバイスで稼働しており、ByteDance(字節跳動)、NetEase(網易)、Meituan(美団)などのインターネット関連企業はここ数週間、HarmonyOS の開発者を積極的に採用している。釘釘

Huawei(華為)のスマートフォン特化子会社 Honor(荣耀)が IPO 計画を発表(11月24日)

中国の携帯電話会社で、旧 Huawei(華為)サブブランドの Honor(荣耀)が15日社内発表を行い、株式構造を最適化し、新規株式公開(IPO)を通じて多様な資本を集める計画を明らかにしたと、地元メディア Icsmart が報じた。Honor は上場時期や場所(市場)については発表していない。

今回の発表は、Huawei がアメリカの制裁によって課された制限を回避するために、2020年11月に事実上 Honor の売却を余儀なくされてから3年後のことである。深圳の国有企業に買収されたHonorは、その後、中国市場をリードする携帯電話ブランドとして台頭した。

IPO 準備の一環として、Honor は取締役会の調整を行った。Wu Hui(吳暉)氏が新会長に就任し、前会長の Wan Biao(万飚) 氏が副会長に就任する。調査会社 IDC によると、2023年第3四半期、Honor は出荷台数シェア19.3%で中国国内スマートフォン市場の首位を確保した。動点科技

Huawei(華為)は現在、中国に限定されたまま(11月21日)

Huawei(華為)の自社開発システム「HarmonyOS」は、来年には Android との互換性がなくなるとの報道がある。この問題に詳しい情報筋によると、iOS、Android、HarmonyOS は3つの独立した OS になるという。Huawei はこれに対してまだ回答していないが、現地メディア「Jiemian(界面)」が報じたように、HarmonyOS を海外のスマートフォンに適用する計画は今のところない。

海外の消費者は、従来の Android 由来 OS である EMUI を搭載した Huawei のスマホで、安心して Android アプリケーションを使い続けることができる、と同報道は付け加えている。Huawei によると、10月30日時点で、1億台の端末が8月4日にリリースされた HarmonyOS 4にアップグレードしたという。界面

「WPS」、個人文書を AI 学習に使わせていたと謝罪(11月20日)

中国のソフトウェア会社 Kingsoft(金山軟件)が運営するワープロブランド「WPS」は、ユーザのプライバシーを侵害し、AI のトレーニングに私的文書を使用していると非難され、謝罪した。この論争は、WPS のプライバシーポリシーにある「ユーザが自発的にアップロードした資料を、減感後の AI トレーニングのベース資料として使用する」という記述への世間の関心に起因した。

この件について、WPS は週末に Weibo(微博)で声明を発表し、「ネット上の批判を受け、更新されたポリシーの誤解を招く表現を削除した」と述べた。「ユーザのドキュメントは、ユーザの同意なしに AI のトレーニング目的やシナリオに使用されることはありません」と強調した。WPS

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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