データの取得やコピペ自動化など、YC採択のChromeプラグイン「axiom.ai」はどう使うと便利なのか

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Image credit: axiom.ai

製品管理、マーケティングリサーチ、ソーシャルメディアの運用計画など、さまざまな web サイトから特定のデータ(宿泊料金、航空券料金、株価検索など)を取得したい場合、そして、その後のデータ分析や意思決定アプリケーションのために関連データを照合するには多くの時間がかかることが多い。

しかし、このデータ取得と照合作業は時間がかかるだけでなく、フォーマットの不統一、人為的ミス、リアルタイム要求に応えることの困難さなどの課題が発生しやすい。また、職場で使用するには柔軟性に欠けることも多い。あなたやあなたのチームには、より効率的で正確なリアルタイムのアプローチが必要だ。

そんな時には、ノーコードブラウザプラグイン「axiom.ai」が役立つかもしれない。このプラグインを使えば、上に書いたような課題を克服することができ、データの取得や整理という面倒なプロセスにとらわれることなく、データの分析や活用に集中することができる。同社は、Y Combinator の2021年冬期に採択されている。

axiom.ai とは

axiom.ai は Chrome のノーコード自動化プラグインで、web ページ全体の反復ルーチンを自動化するロボットを構築することができる。Yahoo!ファイナンスから定期的に市場の株価データを取得してデータをまとめたり、公開されたサイトで特定のリストを自動検索して関連データを取得し、Google スプレッドシートにまとめたりなど、すべて簡単に実装できる。

何よりも便利なのは、ChatGPT との連携だ。さまざまな web サイトから必要なデータフィールドを AI で読み取り要約することができるため、自動化の設定作業全体をさらに高速化することができる。

1. Google スプレッドシートとのシームレスな連携

axiom.ai は、Google スプレッドシートとのシームレスな連携が可能なので、web サイトのデータを Google スプレッドシートに自動集計したり、Google スプレッドシートからキーワードを読み込んで Web サイト検索に貼り付けたり、指定した情報を簡単に送り返したりすることができる。

2. データのアップロード、ダウンロード

axiom.ai はクラウド版だけでなく、デスクトップ版のアプリケーションも提供しており、RPA  に近い自動化が可能だ。インターネット接続機能を備えているため、指定した web サイトからダウンロードしたファイルをパソコン上の特定のフォルダやパスに自動保存することができ、手作業でデータをアーカイブする時間を節約できる。

さらに、逆方向の操作、つまり、コンピュータのローカル環境から特定の web サイトにデータを自動的にアップロードすることもできる。この双方向操作により、自動化によって、より便利かつ迅速にデータを整理・保存することができ、ワークフロー全体の効率をさらに高めることができる。

3. ChatGPT でデータ取得を高速化

axiom.ai は ChatGPT と連携し、全ての設定を簡単に行うことができる。web ページへのリンクと、そのページにある必要なデータフィールド(商品名や価格など)をテキストで入力するだけで、AI が自動的に web ページを閲覧し、必要なデータフィールドを素早く取得する。これにより、自動化の設定作業全体が便利になるだけでなく、面倒な手動設定作業の必要もなくなる。

まとめ

axiom.ai は、Zapier 、Make、n8n といったアプリケーションを横断した自動化ツールと異なり、web 上のステップ・バイ・ステップのアクション(web サイトへの訪問、テキストの入力、ボタンのクリックなど)を利用して、ニーズに合ったより自動化されたプロセスを柔軟に設計することができる。

Google スプレッドシートの連携、クラウド版とデスクトップ版の提供に加えて、ChatGPT も連携しており、より柔軟で効率的なデータ検索が可能だ。日々の業務の中で、Chrome ブラウザを開いてデータの読み込みやコピー&ペースト、検索などの操作を行うことはないだろうか。もしそうなら、axiom.ai を使ってオリジナルの自動化を設計してみてほしい。

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