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ギフティ上場のリアル:上場への道のり、そして新たなギフトの世界へ Vol.4

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本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 これはとある新社会人がスタートアップし、上場するまでのストーリーである。 彼はソーシャルメディアの可能性を感じ、人と人とが繋がる「ギフト」で新たな世界を創ろうと考えた。2010年に創業した社員数人の小さなスタートアップは、いくつもの支援を受けながら幾多の困難をクリアし、社会の公器となるべく2019年9…

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

これはとある新社会人がスタートアップし、上場するまでのストーリーである。

彼はソーシャルメディアの可能性を感じ、人と人とが繋がる「ギフト」で新たな世界を創ろうと考えた。2010年に創業した社員数人の小さなスタートアップは、いくつもの支援を受けながら幾多の困難をクリアし、社会の公器となるべく2019年9月、東証マザーズに上場を果たした。ギフティという名前でスタートアップした彼らは、創業時「ソーシャルギフト」という新しい概念を提唱し、その後のeギフト市場で着実に成果を出し、現在もなお成長を続けている。

このロングインタビューでは、スタートアップのリアルとして、KDDI ∞ Labo第一期生であるギフティ創業者、太田睦(むつみ)氏と共にその上場までの道のりを辿る。後に続くスタートアップ起業家、そしてその成長を共に共創しようと試みを続ける大手各社のヒントになれば幸いだ。(文中の質問は全てMUGENLABO Magazine 編集部、回答は太田氏)

ギフティが東証マザーズに上場したのはちょうど1年と少し前の2019年9月だ。

起業を志して社会人としての一歩を踏み出した青年が、新たなソーシャルメディアの潮流にヒントを見出し、様々な支援とチャンスをモノにして社会に認められる企業に成長した。今、支援してくれていた企業との関係値はどのようなものになっているのだろうか。太田氏はその変化についてこのように話してくれた。

ギフトの新たな世界へ

KDDIとの関係値って今どのようになっていますか

太田:実は法人販売ではKDDIさんとご一緒する機会は減っていて、それよりもクライアントとして使っていただいてます。特にauスマートパス会員向けのキャンペーンって大規模なので、それを見て、ウチでもああいった取組をしたいという声をいただいたりしています。

一方で株主としても関係性がありますよね

太田:giftee for Businessが立ち上がってからの事業進捗がよかったというのもあって、ネガティブなプレッシャーよりもそれをもっと加速させようよ、ということでとにかく沢山紹介をいただきました。au経済圏の中でもこの保険で使えないかとか、銀行があるからここで、といった感じです。商材的に組みやすいというのはあると思います。

ーービジネス利用でキャンペーン的な利用に商機を見出したギフティだが、創業期のコンセプト「ソーシャルギフト」の本質は小さなありがとうを個人が贈り合う世界観だ。事業としての成長は引き続き追いかけながら、この世界観についてはどうだろう。太田氏は以前からその考え方に変わりはないと強調する。

太田:創業時に持っていた思いみたいなところは今も変わっていないですよ。ただ目標に近づいてはいるものの、まだ二合目とか三合目の感覚ですね。まだeギフトを貰ったことない、使ったことないっていう人は世の中に沢山いると思います。こんなのがあるんだ!みたいな反応をいただくこともあるのでまだまだです。C2Cのギフト文化を作っていくっていうところは引き続き目指していきたいです。

一方、彼らの成長を支えたビジネスにおけるギフト文化についても気付きがあったと語る。

太田:ただモノを売りたいから景品を配ってるっていう側面ももちろんあります。けど、企業さんと最終的なお客さんがもっと最適な形でつながる仕組みもあるんじゃないかなと最近は思うようになっています。例えばまだ見ぬブランドにあるお客さんがすごくマッチする、みたいな関係性があるとするじゃないですか。

こういった最初の瞬間にギフトってフィットするんですよね。

それと「繋がり続ける」っていうところでもギフトってすごくいいコミュニケーションツールだなと思ってるんです。今までは個人と個人の繋がりのとこだけを見てたんですけど、企業と人っていうところも興味がある領域ですし、今、地域通貨もやっているので地域と人っていう繋がりを作ったりとか、その繋がりを持ち続けられるサービスをどんどん世の中に出していきたいなと思っています。

ーーソーシャルギフトから始まった太田氏たちのスタートアップ・ストーリーは、ギフトを通じた人や企業、地域との繋がりの物語に広がっていく。上場といっても企業にとっては長い道のりのほんの一歩にしか過ぎない。スタートアップした頃の目標をひとつ達成し、ギフティのチームは次の目標に向かって進んでいく。太田氏はインタビューの最後にこのようなコメントをくれた。

太田:eギフトを軸として企業の間に様々な縁を育むサービスをっていうビジョンを掲げているんですが、この先に気持ちの循環が促進されて良い関係で繋がった社会ができるとよいなと思っています。

領域が広がれば広がるほど好奇心が増していきますし、また知らない世界があってそこに自分たちが提供できる新しい価値が見つかって、どんどん自分たちが実現した世界や社会が作られていくのはわくわくします。

オフラインで使われるサービスなので、土日とかちょっと街に出た時に自分たちのサービスが使われているのを目にする機会って増えたんですよ。自分たちがやってることがこうやって形になって影響を与えているんだなと思うとやはりやりがいに繋がりますよね。(了)

ギフティ上場のリアル:社員数人のスタートアップが挑んだ大手とのコンペ Vol.3

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本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 これはとある新社会人がスタートアップし、上場するまでのストーリーである。 彼はソーシャルメディアの可能性を感じ、人と人とが繋がる「ギフト」で新たな世界を創ろうと考えた。2010年に創業した社員数人の小さなスタートアップは、いくつもの支援を受けながら幾多の困難をクリアし、社会の公器となるべく2019年9…

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

これはとある新社会人がスタートアップし、上場するまでのストーリーである。

彼はソーシャルメディアの可能性を感じ、人と人とが繋がる「ギフト」で新たな世界を創ろうと考えた。2010年に創業した社員数人の小さなスタートアップは、いくつもの支援を受けながら幾多の困難をクリアし、社会の公器となるべく2019年9月、東証マザーズに上場を果たした。ギフティという名前でスタートアップした彼らは、創業時「ソーシャルギフト」という新しい概念を提唱し、その後のeギフト市場で着実に成果を出し、現在もなお成長を続けている。

このロングインタビューでは、スタートアップのリアルとして、KDDI ∞ Labo第一期生であるギフティ創業者、太田睦(むつみ)氏と共にその上場までの道のりを辿る。後に続くスタートアップ起業家、そしてその成長を共に共創しようと試みを続ける大手各社のヒントになれば幸いだ。(文中の質問は全てMUGENLABO Magazine 編集部、回答は太田氏)

念願のスターバックス導入に向けてチャレンジを続けるギフティ。信用の面からコンペ参加を打診された同社は、アイデアやeギフトの実績を買われて決勝にコマを進めることになる。しかし、その最終対戦のプレゼンテーションで顔を合わせることになったのは、某大手通信会社だった。

助け舟を出したKDDI

太田:トライアルの後、スターバックスさんからやはり会員向けにそういったオファーを贈るキャンペーンをやりたいよね、でもそれならやっぱり(不正利用防止の)仕組みはどうしても必要だよね、という話になったんです。だから改修について検討したい、けれどそれはコンペになると連絡をもらったんです。提案には大手の印刷会社さんや通信会社さんがバンバン出てきて(苦笑。当時の社員数って3人とかそういう時期でしたから入れたこと自体幸運なんですけど、結果的に最終で当たったのが大手通信会社さんだったんですね。

なかなか痺れるコンペですね

太田:eギフトを実際に運用してきた実績は評価いただいたのですが、与信面ではどうしてもそちらに軍配が上がる。至極当たり前のことを言われてしまって。それでKDDI ∞ Laboの∞ラボ長だった江幡(智広氏、現・mediba代表取締役)さんに相談したところ、飯田橋のソリューション部隊の方々を紹介してもらったんです。最初は説明に苦労しましたが、それでも当時、スターバックスとの取引がなかったことや、コンペの相手が競合の通信会社だということでご一緒いただけることになって。

ーーこうしてKDDIのソリューション部隊をバックに付けたギフティは与信面での課題をクリアし、このコンペに見事勝利を収めることになる。その後もKDDIと連携したeギフトのソリューション・パッケージを同じような座組みで展開し、この出来事は数人のスタートアップにとって大きなマイルストーンとなった。

ギアチェンジの時

個人がeギフトを贈り合う、という世界観を実現するための山の登り方は二つあった。ひとつは個人の力で拡散して世の中にムーブメントを起こす方法。もうひとつは既存の商流に乗せて、じわじわと世界を変えていく方法だ。ギフティは後者を選び、そして成功した。

KDDIとの連携でビジネス向けのeギフト・ソリューションを求める企業の声が徐々に届くようになり、大手ブランド向けに導入を進めるギフティ。ただ当時、絶対的なeギフトの流通量が不足するという課題を抱えていた。というのも、スターバックスなどのブランド向けソリューションで最終的なユーザーにeギフトの存在を知ってもらうための接点が、ギフティのサービスサイトと各ブランドのオウンドメディアなどに限られていたからだ。太田氏はこう振り返る。

アイデアだけのスタートアップから徐々に企業への階段を登るわけですが、その後の展開は

太田:スターバックスさんやローソンさんといった大手のブランドさんに導入いただけるようになったのですが、eギフトの流通先が基本的にギフティという個人向けのサイトと、各ブランドさんの自社サイトとかアプリ内にギフトの機能を埋め込ませていただく、という方法しかなかったんです。C2Cだけだと正直そこまで流通が伸びなかったっていうのが当時の本音でした。それを理由に解約されるということはないですけども、基本的に流通金額に応じた売上っていう形になっているので、このペースだと難しいかなという風に思って。

当時はどうしてC2Cで伸びないんだろうって考えてました。

日本人の方って特にギフトというコミュニケーションにおいては失敗したくないという気持ちがあると思うんです。自分がそのものの良さを分かってるから相手に送るわけで、いいとも言えない、知らないものをいきなり送るってなんか難しかっただろうなと。イノベーターみたいな人たちはそれでも理解してやっていくんですけどマジョリティーの方々については、ここを打開する何かが必要だなと思案していたのが2015年頃です。

ーーギフティにはビジネス向けのソリューションが大きく二つある。ブランドがリワードとなる商品を提供し、顧客向けにeギフトを提供できるようになる「eGift System」と法人が独自にeギフトを贈ることができるようになる「giftee for Business」だ。

ここまで語ってきたスターバックスの事例などは全てeGift System、つまりギフティとして提供するSaaS型のギフティングサービスだった。しかし、このプラットフォームだけでは、太田氏が悩んだようにプラットフォーム全体の流通の伸びがそのまま企業の成長キャップになってしまう。

もっと能動的に攻めていけないか。そう考えていたギフティをもう一段階変化させるきっかけがある日届くことになる。

太田:雑誌社さんからある日、読者アンケートの謝礼で使いたいという問い合わせが入ったんです。最初は正直、意外というかまあ、こういうケースもあるかなという感じだったんですけど、そういう問い合わせが続いたんですね。で、実際に話を聞きに行ったらそれまで読者アンケートの謝礼って金券とかを一枚一枚、封筒に入れて住所書いてっていうのをやってたらしいんです。実際に贈る景品よりも人件費とか送料の方がかかってるという状況で。ギフティだったらURLを送るだけで済むので間接コスト一気に削減できるよねという話になって。あと、読者アンケートって回答してから謝礼をもらうまで2週間とかかかってたんです。メール送付だったらすぐなので読者さんも喜んでくれる。

ーー企業は常にユーザーとの接点を求めている。そしてそこには実は業界によって見えないペインや無駄が隠れていることを知った太田氏らは、これをチャンスにビジネス向けのソリューションに力を入れることにした。上場時に6割の売上を支えた「giftee for Business」がそれだ。

これまでのギフティはeギフトなどの生成の仕組みを持っていないブランドに対してその仕組みを提供し、そこから「消費者同士が」ギフトを贈り合うことができるものだった。ビジネス向けのソリューションでは贈り手が企業になり、直接消費者とギフトを通じたコミュニケーションができるようになる。

ありがとうの形は企業によって様々だ。読者アンケートの謝礼やポイント交換、福利厚生など、感謝の解像度を上げることで企業はeギフトの使い方をより鮮明にできる。結果、これまでコンビニや飲食などに留まっていた利用企業が、人材や銀行、保険、不動産、通信会社など一気に広がることになった。

ギアチェンジを終えたギフティはここから上場への道のりを駆け上がることになる。(次回につづく)

ギフティ上場のリアル:KDDIとの共創のはじまり、スタートアップはどう支援された Vol.2

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本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 これはとある新社会人がスタートアップし、上場するまでのストーリーである。 彼はソーシャルメディアの可能性を感じ、人と人とが繋がる「ギフト」で新たな世界を創ろうと考えた。2010年に創業した社員数人の小さなスタートアップは、いくつもの支援を受けながら幾多の困難をクリアし、社会の公器となるべく2019年9…

Open Network Labに参加した創業期のギフティ(写真提供:ギフティ)

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

これはとある新社会人がスタートアップし、上場するまでのストーリーである。

彼はソーシャルメディアの可能性を感じ、人と人とが繋がる「ギフト」で新たな世界を創ろうと考えた。2010年に創業した社員数人の小さなスタートアップは、いくつもの支援を受けながら幾多の困難をクリアし、社会の公器となるべく2019年9月、東証マザーズに上場を果たした。ギフティという名前でスタートアップした彼らは、創業時「ソーシャルギフト」という新しい概念を提唱し、その後のeギフト市場で着実に成果を出し、現在もなお成長を続けている。

このロングインタビューでは、スタートアップのリアルとして、KDDI ∞ Labo第一期生であるギフティ創業者、太田睦(むつみ)氏と共にその上場までの道のりを辿る。後に続くスタートアップ起業家、そしてその成長を共に共創しようと試みを続ける大手各社のヒントになれば幸いだ。(文中の質問は全てMUGENLABO Magazine 編集部、回答は太田氏)

KDDIとの共創の始まり

2010年代のスタートアップ、起業を語る上で重要なキーワード、それがアクセラレーションプログラムだ。2000年代後半に北米のTechStarsや Y Combinatorらが編み出した、シード期をバッチに分けてリーンかつ大量に立ち上げるスタートアップの手法は瞬く間に世界中に広がり、その波は日本にも2010年頃にやってくることとなる。

新興の独立系ベンチャーキャピタルに加えて事業会社としていち早くプログラムを開始したのがKDDI ∞ Laboだった。アクセラレーションプログラムとして先行していたOpen Network Labo(ONL)を卒業したギフティはその後、KDDI ∞ Laboの門を叩き、ONLに続き第一期生として参加することになる。

そしてここから、ギフティとKDDIの共創が始まる。

ONLを卒業後、KDDI ∞ Laboに入るわけですが、アクセラレーションプログラムをなぜ「ハシゴ」したんですか

太田:2011年3月にベータ・ローンチした時はウェブしかなく、次に作ったのがiPhoneアプリだったのですが、その次にAndroidもやろうと考えていた時、ちょうど、KDDI ∞ Laboが始まるという話を聞いて。ああ、これはいいタイミングだということで応募させてもらった、というのが経緯ですね。

当時はどういう評価でしたか

太田:凄く好意的な印象を持っていただいた、というのを覚えています。特に塚田(俊文氏、初代KDDI ∞ Labo長)さんは何でも褒めてくれるんですよね。とにかく来ればいいじゃない!みたいなマインドの持ち主で(笑。スタートアップのことを第一に考えてくれる応援者なんだなと感じましたし、すごくポジティブな気持ちにさせてくれました。採用された案件としてもソーシャル関連は少なかったですし。ちなみに同期はソーシャルランチで、最後のピッチも彼らが優勝していましたから意識はしていましたね。

その後、KDDI本体から出資も実施されたんですよね

太田:最初の調達が2011年の2月ぐらいだったので、次のラウンドをやろうとKDDIさんにも相談させてもらってました。当時はまだCVCもなかったので、そのプロセスはすごく難しかったのを覚えてます。Q&Aの量が半端なかったり(笑。先方役員との面談は逆にいい思い出ですね。ただ、このタイミングでKDDIさんに株主になってもらったことはその後に繋がっていくのですごくよかったと思ってます。

ーー少し補足しておこう。2011年に立ち上がったばかりのKDDI ∞ Laboは出資をするための仕組み(その後のKDDI Open Innovation Fund、KOIF)が準備中という状況だったので、「必ずしも出資を伴わないインキュベーション」という、他のプログラムとはやや異なる立ち位置での船出となっていた。

現在はプログラムだけでなく、様々なルートから期待値の高いスタートアップにはKOIFからの出資が定番になっているのだが、当時はその仕組みがなかったので、ギフティについては異例のKDDI本体からの出資という手法が取られることになる。当時の連結売上約3.5兆円(2011年〜12年頃)の巨大企業が数人のスタートアップの出資可否を役員会にかける。これもまた、日本のスタートアップエコシステムの立ち上がりを感じさせるエピソードだ。

太田氏の話に戻ろう。

KDDI ∞ Laboと言えば営業支援に期待されるケースが多かったと思いますが、当時の支援はどのようなものでしたか

太田:auのこういったものを利用できるんじゃないかとか色々議論していたんですが、僕らが当時持ってた商材がローカルなカフェだったので、お世辞にも使い勝手はよくないよねというのは正直ありました。ただそういった中でこれは独自の営業だったんですが、ファミリーマートさんと提携してクリスマスにファミチキが友だちに送れるよ、というキャンペーンをやったんです。その延長で、auスマパスの会員には通常1回しか参加できないところを2回使えますよという企画をやったんですね。これがauユーザーのみなさんにかなり幅広く周知してもらうきっかけになったんです。

ファミポートっていう端末があるじゃないですか。あれがまだ立ち上がったばかりで、伊藤忠商事さんがビジネス化を色々と検討されていたんですね。それで「eギフトっていう切り口もあるじゃないか」ってことでお問い合わせを頂いただいたのが最初なんです。ただ、当時はローカルカフェ中心でラテアート世界一のラテが飲めますみたいなのをやっている商品の横にいきなりコンビニのお買い物券が並ぶのは違和感ありましたね。一万店舗で使えるって言う利便性があるのでとにかくやった感じでした。

アクセラレーションプログラムの卒業後に大きく成長するきっかけがやってくるわけですが、そこを詳しく教えてください

太田:ファミリーマートさんとのキャンペーンが何回か続いた後、飲料メーカーさんから使いたいというリクエストをいただきました。メーカーから一方的にギフトを配るのではなく、ユーザーさん同士で贈り合ってもらうみたいな形式がうまく回っていたので、先程のauスマパス会員だったら参加できる、というパッケージを作って何度か提案していたような流れですね。

その裏で、その後の成長のきっかけになるスターバックスさんへの提案が始まってました。実はKDDI ∞ Laboに参加しているタイミングでトライアルは実施したんです。しかし、そのトライアル自体は最終的に失敗で終わってしまうんですね。理由としては店頭でのオペレーションがやっぱり課題になって。

なるほど

太田:当時のギフトって実は簡単にスクリーンショットとかで複製できてしまったんです。まあ、十円とか二十円のクーポン券だったらトレードオフできたかもしれませんが、一回数百円のコーヒーがそんな風になってしまうと店側も困るので、いかに一回しか使えないような電子のギフトを生成できるかというところがポイントでした。

実現するためにはユニークなバーコードを券面上に表示させて店頭のレジで読み取ってもらい、その情報をサーバーで消し込むっていうのを裏側でやる必要があったんです。当然なのですが、全店のレジにそれをやるわけです。ブランド側のコストも相当なものですし、当時のギフティってまだ数人のスタートアップだったので、そのサービスのためだけに投資するのは回収が難しいという判断があってもおかしくはないですよね。それで流れてしまった、というのが最初のトライでした。

ーー友人同士で贈り合うというeギフトのアイデアは、スターバックスを再度動かすことになる。しかしアイデアでは先行するものの、企業の信用や実績では力不足が否めないギフティ。結果、キャンペーン実施にあたって同社にはコンペ参加の条件が提示される。社員数名のスタートアップが臨んだそのテーブルには大手Sierを含め数社が顔を揃えていた。(次回につづく)

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ギフティ上場のリアル:コンサルからスタートアップ Vol.1

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本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 これはとある新社会人がスタートアップし、上場するまでのストーリーである。 彼はソーシャルメディアの可能性を感じ、人と人とが繋がる「ギフト」で新たな世界を創ろうと考えた。2010年に創業した社員数人の小さなスタートアップは、いくつもの支援を受けながら幾多の困難をクリアし、社会の公器となるべく2019年9…

写真左から:ギフティ取締役CTOの柳瀬文孝氏と代表取締役の太田睦(むつみ)氏。写真は創業次のギフティ(写真提供:ギフティ)

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

これはとある新社会人がスタートアップし、上場するまでのストーリーである。

彼はソーシャルメディアの可能性を感じ、人と人とが繋がる「ギフト」で新たな世界を創ろうと考えた。2010年に創業した社員数人の小さなスタートアップは、いくつもの支援を受けながら幾多の困難をクリアし、社会の公器となるべく2019年9月、東証マザーズに上場を果たした。ギフティという名前でスタートアップした彼らは、創業時「ソーシャルギフト」という新しい概念を提唱し、その後のeギフト市場で着実に成果を出し、現在もなお成長を続けている。

このロングインタビューでは、スタートアップのリアルとして、KDDI ∞ Labo第一期生であるギフティ創業者、太田睦(むつみ)氏と共にその上場までの道のりを辿る。後に続くスタートアップ起業家、そしてその成長を共に共創しようと試みを続ける大手各社のヒントになれば幸いだ。(文中の質問は全てMUGENLABO Magazine 編集部、回答は太田氏)

ソーシャルメディアのはじまりとギフトのアイデア

ギフティの創業は2010年8月、世の中はFacebookやTwitter(共に日本でのサービス開始は2008年頃)が日本でも使われるようになり、スマートフォンの拡大と共に新たなモバイル・インターネットの世界が始まろうとしていた頃だ。ギフティのアイデアはそんな時代の間で生まれる。

最初は就職されたんですよね。起業には興味があったんですか

太田:実はスタートアップに興味はあったものの、これをやりたいっていうネタがなかったっていうのが本当のところです。

どうしてギフトにフォーカスしようと

太田:そういう思いを持ったまま就職活動をしてアクセンチュアに入ったんですが、折角の機会ですし、ウェブサービスを作るのであればその裏側を知っておきたいなということで、文系大学出身者でもSEになれるルートを見つけてそこに進みました。入社したのは2007年なんですけど、ちょうどFacebookや Twitterが流行り始めたタイミングで、大学時代に仲良くしていた友人だったりアクセンチュアの同僚たちと自然に繋がるようになったんですね。

で、Facebookって誰かの誕生日ですよっていうのが上がってくるじゃないですか。それを見ておめでとうみたいなメッセージが生まれる。ただ、誕生日おめでとうとか結婚おめでとうっていう「ハレの日」を言葉だけで済ましてしまう傾向にちょっと違和感というか、もう一歩踏み込んだコミュニケーションができるんじゃないかというところがあって。それが一番最初の着眼点でした。

スタートアップへ

こうしてギフトという着想を得た太田氏は、そのままSEとしての仕事を続けながらスタートアップの機会を待つことになる。しかし当時はまだ「スタートアップ」という言葉自体も曖昧な時期で、2000年前半に巻き起こったインターネットバブルは記憶にあったとしても、投資サイド・起業サイド共に次の波がどこにくるのか決めかねていた。

2007年に登場したiPhoneの影響で、スマートフォンシフト、モバイルインターネットの波は確実視されるものの、それがやってくるのがゲームなのか、ソーシャルなのか、リアルビジネスなのか、はたまた全く違う未知の領域なのか、誰もが手探りの状況だった。

太田氏もスタートアップすると心に決めながら、暗中模索の第一歩を踏み始める。

創業の経緯を少し詳しく教えてください

太田:具体的なきっかけとしては、2009年に通っていた社会人向けカルチャースクールですね。起業塾のような場所で、講師の中にソウ・エクスペリエンスという体験型ギフトをやってる企業の代表の方がいらっしゃったんです。それでその方が提唱されていたのが凄くカジュアルな起業という考え方で、0か100かのような起業ではなく、働きながら平日の夜とかを使って少しずつプロトタイプを作って世に出していって、うまくいったらそこの比率を変えていけばいいじゃないか、と。

自分にとってそれが一歩を踏み出しやすい考え方で、アクセンチュア自体は2009年ぐらいに辞めてるんですけど、そこからすぐに起業するわけではなく、一旦アルバイト生活みたいなのを半年間ぐらいやりつつ起業の準備をしていました。

当時は確かにスタートアップ環境も整っていなかったから、受託をやりながらという人も多かったです

太田:次のきっかけはOpen Network Lab(ONL)ですね。第一期生になったのですが、当時プロジェクトを担当していた前田ヒロさん(現・ALL STAR SAAS FUNDのマネージング・パートナー)にピッチをして、その後、伊藤穰一さんにもピッチをする機会をもらいました。結構ネガティブなレビューを頂いたりもしましたが、あの時はスタートアップって言葉も一般的ではなかったし、こういうギフトサービスもほぼなかったので「ソーシャルギフト」という新しい概念を作るということで最初のメンバーとして入れてもらったのかなと思っています。

ONLでは会社の立ち上げ方を教えてもらったり、創業メンバー集めもここでやりました。アクセンチュア時代の同期で柳瀬(文孝氏、現・取締役CTO)というのがいて、彼にお願いしたりとか、友人でデザインをやっているのがいたので彼にCDO的な形で入ってもらったり、そんな感じでスタートしましたね。

ーー公開当時のギフティは、友人にありがとうのコメントと共に事前決済済みのURL形式クーポンを贈り、それを利用できる店舗で見せて何かの商品と交換するという、コンセプト自体は現在のものと大きくは変わりないものだった。太田氏が直接口説いたカフェのオーナーなどの口コミで利用してもらえる店舗も広がり、約30店舗ほどで使える「ソーシャルギフト」サービスは無事ベータ版として公開の日を迎えることになる。2011年3月頃の出来事だ。

しかし、スマホアプリもソーシャルメディアも、個人でデジタル・ギフトを贈り合う習慣も、全てが目新しく、さらにそれらの組み合わせがサービスになった結果、世の中が受け入れるには相当の時間が必要になったのは言うまでもない。(次回につづく)

トークンエコノミー型グルメSNS「SynchroLife(シンクロライフ)」運営とギフティ、関係強化に向け資本業務提携

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トークンエコノミー型グルメ SNS「SynchroLife(シンクロライフ)」を運営する GINKAN と、e ギフトサービス「giftee」を展開するギフティ(東証:4449)は26日、資本業務提携を実施したことを明らかにした。出資は GINKAN からギフティに対する第三者割当増資によるものだが、調達金額や出資比率は明らかになっていない。 SynchroLife のユーザは、食レビューの報酬と…

トークンエコノミー型グルメ SNS「SynchroLife(シンクロライフ)」を運営する GINKAN と、e ギフトサービス「giftee」を展開するギフティ(東証:4449)は26日、資本業務提携を実施したことを明らかにした。出資は GINKAN からギフティに対する第三者割当増資によるものだが、調達金額や出資比率は明らかになっていない。

SynchroLife のユーザは、食レビューの報酬として、または、首都圏を中心に200店舗以上あるサービス加盟店で食事をした際の会計金額の1〜5%(店舗設定でキャンペーン時最大20%)相当を同社の仮想通貨 SynchroCoin で獲得できる。

GINKAN は先週、ギフティの法人向けデジタルギフトサービス「giftee for Business」との連携により、SynchroCoin を使って、コンビニやマッサージ施設などの全7ブランド24商品が購入できるサービスをローンチしていた

via PR TIMES, giftee

グルメアプリ「SynchroLife」、食べて貯まった仮想通貨を「サーティワンアイスクリーム」「上島珈琲店」などで利用可能に

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トークンエコノミー型グルメ SNS「SynchroLife(シンクロライフ)」を運営する GINKAN は18日、アプリ内のウォレット機能をリニューアルし、同社の仮想通貨 SynchroCoin を使って商品が購入できるサービスを開始した。これは、ギフティ(東証:4449)の「giftee for Business」との連携で実現するもので、SynchroLife のユーザは、コンビニやマッサージ…

Image credit: Masaru Ikeda / Ginkan

トークンエコノミー型グルメ SNS「SynchroLife(シンクロライフ)」を運営する GINKAN は18日、アプリ内のウォレット機能をリニューアルし、同社の仮想通貨 SynchroCoin を使って商品が購入できるサービスを開始した。これは、ギフティ(東証:4449)の「giftee for Business」との連携で実現するもので、SynchroLife のユーザは、コンビニやマッサージ施設などの全7ブランド24商品の e ギフトが購入可能・各ブランド実店舗での e ギフトの利用が可能になる。

サービス開始当初は「ローソン」「ミニストップ」「ミスタードーナツ」「サーティワンアイスクリーム」「上島珈琲店」「てもみん・グローバル治療院」「ドン・キホーテ」の7ブランドの商品で利用可能。SynchroCoin は、仮想通貨取引所 LATOKEN に上場しており取引レートは変動するため、商品購入に必要な SynchroCoin 対価も変動する。SynchroCoin は Ethereum 建てで、本稿執筆時点で約2.8円相当で取引されている。GINKAN では順次、giftee for Business の中から取扱ブランドを追加していく計画だ。

Image credit: Masaru Ikeda

GINKAN は仮想通貨の SynchroCoin を2017年7月に発表し、同年9月に仮想通貨取引所 LATOKEN に上場させた(ICO)。SynchroLife のユーザは、食レビューの報酬としての SynchroCoin を獲得できるが、これに加え、SynchroLife サービス加盟店で食事をすれば、会計金額の1〜5%(店舗設定でキャンペーン時最大20%)相当の SynchroCoin を受け取ることができる。

GINKAN は、2017年9月にエンジェルラウンドで3,000万円を調達、2018年8月にシードラウンドで8,000万円を調達。2018年には Plug and Play Japan のアクセラレーションプログラム第1期のデモデイでは、FinTech 部門で聴衆からの最も多くの得票を集め「EXPO Winner」に表彰されている。電通のスタートアップ 支援プログラム「GRASSHOPPER」第2期デモデイで5位を獲得。

昨年7月にはオリコと資本業務提携し、新しいプロモーションサービス提供、顧客向けサービス、フィンテック事業等で協業を開始。また同月、三菱 UFJ ニコスと提携し、同社加盟店での利用で SynchroCoin が貯まるサービスの実証実験(PoC)の実施を発表していた。

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カジュアルギフトのギフティがマザーズ上場へ、企業評価は310億円規模に

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eギフトサービスの「giftee」は8月16日、東京証券取引所への新規上場申請を実施し承認されたことを発表した。市場区分はマザーズで証券コードは4449。80万株を公募し、359万株を売り出す。なお、オーバーアロットメントは65万8000株。主幹事は野村証券が務め、上場予定日は9月20日。 価格の仮条件は8月30日に決定し、ブックビルディング期間は9月3日から9月9日を通して実施される。最終的な公…

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eギフトサービスの「giftee」は8月16日、東京証券取引所への新規上場申請を実施し承認されたことを発表した。市場区分はマザーズで証券コードは4449。80万株を公募し、359万株を売り出す。なお、オーバーアロットメントは65万8000株。主幹事は野村証券が務め、上場予定日は9月20日。

価格の仮条件は8月30日に決定し、ブックビルディング期間は9月3日から9月9日を通して実施される。最終的な公開価格決定日は9月10日。同社公開の有価証券届出書によれば、2018年12月期の連結売上高は約11億2100万円で経常利益は2億8300万円。現在進行中の第2四半期は売上が8億7400万円で経常利益は3億800万円。想定の株価仮条件は1250円。総株数は約2403万株で、公募分(80万株)を含めるとおよそ310億円相当の時価総額となる。

同社の創業は2008年10月。2011年3月にカジュアルギフトサービス「giftee」を公開。2016年4月から法人向けのギフティングサービス「giftee for business」を提供し、2018年にはジェーシービー、丸井グループとの資本業務提携を締結している。主力となるビジネス向けのgiftee for businessが現在進行中の販売実績の62%を占めている。

なお、販売実績で12%となるコンシューマー向けサービス「giftee」の累計会員数は2018年12月末で110万人。進行中の2019年6月末時点で125万人となっている。大株主の状況は創業者で代表取締役の太田睦氏が20.46%、KDDIが15.46%、ジャフコが15.05%と続く。

ギフティが総額5.84億円の資金調達を実施、ジェーシービーやトヨタ自動車との取り組みも予定

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ギフトサービスを展開するギフティは4月2日、ジェーシービーおよび未来創生ファンド、丸井グループを引受先とした第三者割当増資を実施したことを公表した。あわせて三菱UFJ銀行からの融資を実施しており、今回のシリーズCラウンドでの資金調達額は総額5.84億円となった。株式比率や払込日は非公開。 ギフトを軸に、オンライン上でデジタルギフトチケットを購入し、LINEやメールでプレゼントできるサービスを展開す…

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ギフトサービスを展開するギフティは4月2日、ジェーシービーおよび未来創生ファンド、丸井グループを引受先とした第三者割当増資を実施したことを公表した。あわせて三菱UFJ銀行からの融資を実施しており、今回のシリーズCラウンドでの資金調達額は総額5.84億円となった。株式比率や払込日は非公開。

ギフトを軸に、オンライン上でデジタルギフトチケットを購入し、LINEやメールでプレゼントできるサービスを展開する同社。友達同士など個人を対象とした「giftee for Consumer」、企業がお客様向けに贈り物をするための「giftee for Business」、店頭で引き換えることのできるデジタルチケットの生成および販売システムの「e-Gift System」を提供している。

現在gifteeの会員数は91万人、コンビニエンスストアやコーヒーショップなど全国33000店舗以上の商品をギフトとして送ることができる。ギフト商品の平均販売価格は約600円だ。2016年5月には、電子地域通貨システム「Welcome ! STAMP」もローンチした

今後はASEANを中心とした同サービスの海外展開を視野に、調達資金をサービス開発および事業体制の強化に充当する。また、同ラウンドの引受先との新たな共同開発・事業提携も推進する意向だ。ジェーシービーとの業務提携の実施や未来創世ファンドの出資者であるトヨタ自動車と協業も予定している。

Source:PRTIMES

カジュアルギフトサービス「giftee」の会員数が50万人、アプリのダウンロード数が10万件を突破

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eギフトサービスを展開するギフティは、カジュアルギフトサービス「giftee」の会員数が、2016 年 6 ⽉末時点に52万⼈達した。2015年12⽉から提供しているスマートフォンアプリのダウンロード数は11万件、ギフト送信数は月間5万件を超えているという。 「giftee」は、2011年3⽉。⽇頃の「⼩さなありがとう」という気持ちと⼀緒に、オンライン上で簡単にギフトを贈ることができるカジュアルギ…

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eギフトサービスを展開するギフティは、カジュアルギフトサービス「giftee」の会員数が、2016 年 6 ⽉末時点に52万⼈達した。2015年12⽉から提供しているスマートフォンアプリのダウンロード数は11万件、ギフト送信数は月間5万件を超えているという。

「giftee」は、2011年3⽉。⽇頃の「⼩さなありがとう」という気持ちと⼀緒に、オンライン上で簡単にギフトを贈ることができるカジュアルギフトサービスとして、サービスを開始した。先日、リリース5周年を迎えた同ギフトサービスは、今では3万店を超える店舗で交換可能なギフトサービスへと成長した。

C向けサービスとしてスタートした「giftee」は、2013年よりSaaS型のeチケットシステムSaaS型のeチケットシステム「giftee e-Ticket System」を開発し、法人向けに提供を開始している。

企業もgifteeが贈れるようにーーgifteeがSaaS型のeチケットシステムを開発し、法人向けに提供開始

今年に入ってからは、J&Jギフトと共同で電子地域通貨システム「Welcome! STAMP」の提供を開始している。”ギフト”の新領域を開拓し続けているギフティが、今後どのようにサービスを展開していくのか、楽しみだ。

ギフトサービス開発のギフティ、J&Jギフトと共同で電子地域通貨システム「Welcome! STAMP」の提供を開始

ギフトサービス開発のギフティ、J&Jギフトと共同で電子地域通貨システム「Welcome! STAMP」の提供を開始

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デジタルギフトサービスを開発するギフティが、新たな領域を開拓し始めた。ギフティはJ&Jギフトと共同し、電子地域通貨システム「Welcome ! STAMP(ウェルカム スタンプ)」の提供を開始したのだ。 J&Jギフトは、「JCBギフトカード」をはじめとし、ギフト発券会社からのギフトカードオペレーション業務受託やギフトカードシステム開発・運営による情報処理サービス、ハウス型プラス…

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デジタルギフトサービスを開発するギフティが、新たな領域を開拓し始めた。ギフティはJ&Jギフトと共同し、電子地域通貨システム「Welcome ! STAMP(ウェルカム スタンプ)」の提供を開始したのだ。

J&Jギフトは、「JCBギフトカード」をはじめとし、ギフト発券会社からのギフトカードオペレーション業務受託やギフトカードシステム開発・運営による情報処理サービス、ハウス型プラスチックカード提供等を展開する企業。

「JCBギフトカード」は紙のギフト券の中では最も流通している金券であり、2013年の段階で販売額は約1500億円にもなる。紙の金券をずっと取り扱ってきて、デジタル領域でも何か始めたかった同社とギフティが昨年出会ったことで、今回の話は動き始めた。

スタンプの様子
スタンプの様子

時期を同じくして、とある地域の自治体とギフティが提供している「ギフティスタンプ」の話になった際、自治体がこのサービスに興味を持った。「ギフティスタンプ」は、スマートフォンなどの電子端末の画面に電子スタンプを直接押すことで、eギフトを使用済みとして処理できるサービスだ。

一方のJ&Jギフトも、地方自治体からプレミアム商品券についての相談もよく受けていたという。プレミアム商品券は紙であるがゆえのコストや非効率な部分も多く、偽造や不正利用などの課題もあった。こうした課題の解決をしたいと考えた自治体が「ギフティスタンプ」に関心を持ち、この2つの話が組み合わさった結果、電子地域通貨システム「Welcome! STAMP」が生まれた。

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電子地域通貨を利用するまでの流れはこうだ。まず、利用者が地域通貨の購入申込みをwebから行う。販売所に行き、支払いを行って引換証を受け取る。引換証にはQRコードがあり、それを読み取るとデジタル通貨が表示される。店舗に行って、使いたい金額を選んでOKを押し、電子スタンプをスマホ画面上で押してもらうことで支払いが完了する。

スタンプは電池式ではなく、人間の静電気で動き、スマホへの入力は複数点認識・マルチタッチを利用しており、アプリやBluetoothの接続等も必要ない。電子スタンプにはIDが設定されており、電子地域通貨は誰がどこでいくら使用したのかがわかるようになっている。

紙の地域通貨と異なり、店舗で使われた地域通貨を後から集計・精算する手間がないし、店舗は地域通貨に対応するにあったてPOSを設置したり回線工事をする必要もない。テスト的に導入を決めている地域がすでに存在しており、その地域では1000店舗が「Welcome! STAMP」を導入する。その地域の行政がコストを試算してみたところ、紙の地域通貨と比較して25%のコスト削減になるという。

スマホ利用者以外で、地域通貨を利用したい人はどうなるのか。フィーチャーフォンの場合は、QRコードを受け取る際に一緒に書かれているシリアルコードで個人を判断し、支払いを可能にするという。これですべての住民がカバーできるわけではないだろうが、導入を決めた自治体は新しいことに取り組むのに意欲的だという。これで良い事例が生まれれば、後につづく自治体も増えやすそうだ。

「Welcome! STAMP」は、ギフティがこれまでに開発してきたシステムをベースに開発している。ギフティのシステムと、J&Jギフトが持つ地域における信頼感を組み合わせることで、電子地域通貨システムは可能になった。ギフティ代表取締役の太田 睦氏は、今回のシステムに関して以下のようにコメントしている。

太田氏「電子スタンプでのオペレーションはすでに「giftee」で運用されており、特に問題なくオペレーションが回っています。「Welcome! STAMP」では、商店街の人たちも入ってくるため、ITリテラシーは落ちてくることが予測されます。自治体の方々と連携して、デモをやったり、使い方の講座を開催するなど、しっかり教育の面を準備していきたいと思います。今年10月に、サービスを正式リリース予定で、それに向けて開発を進めています。」

と太田氏は語った。

太田氏「これまでのギフトチケットは、特定のお店だけで使えるいわば専用券。地域のどの店舗でも使えるチケットというのは汎用性が高いものとも言えます。将来的には、電子地域通貨をギフトで贈る、なんてこともできるようになるといいですね」

まちづくりや地域での活動の文脈で、地域通貨が注目されることは多い。その地域通貨が電子化することで、地域通貨が持つポテンシャルはさらに高まりそうだ。ギフトサービスのこれからとしても、地域通貨のこれからとしても、ギフティの新たな動きに注目したい。