12月4日~12月8日に公開された韓国スタートアップの調達のうち、調達金額を開示したのは8件で、資金総額は1,723億ウォン（約190億円）に達した。

主なスタートアップ投資

• Okestro（오케스트로）が1,300億ウォン（約140億円）を調達し、評価額は6,300億ウォン（約690億円）に達した。同社は、クラウドソフトウェア企業としてクラウドコンサルティング、クラウドネイティブ転換・設計、顧客ガバナンスを反映したクラウドプラットフォーム運営など「統合クラウドサービス」を提供している。調達した資金を使って、新規採用、買収合併によるプラットフォームエコシステムを拡張する計画だ。
• アニメーションメーカー Locus（로커스）が240億ウォン（約26億円）を調達した。Locus は、ゆみの細胞3Dアニメーション制作、鈴梅の門取締役配給会社として知られ、本格IPO推進。
• 糖尿病管理プラットフォーム「G2E（지투이）」が62億ウォン（約6.8億円）を調達した。プラットフォームベースのインスリン自動注入器を製造・販売しており、調達した資金で製品の認知拡大や臨床試験を推進する。

トレンド分析

グロースステージ投資で見られる、投資家の嗜好は？

年初めには困難な投資環境で成長段階のスタートアップが大きな打撃を受けたが、下半期には投資件数と金額が大幅に増加する傾向を見せている。Startup Recipe のデータによると、今年のシリーズ B ラウンドの投資件数は下半期に2倍近く増加し、シリーズ B ラウンド以降の投資件数も上半期比39％増加した。

今年最も多くのシリーズ B ラウンド投資が行われた分野はバイオヘルスケアだった。特に、下半期にはヘルスケアスタートアップへの大規模な投資が増え、この領域での投資が大幅に増加した。主な企業には、DoBrain（두브레인）、CareMedi（케어메디）、MeZoo（메주）、MediPixel（메디픽셀）、Neurophet（뉴로핏）、CareDoc（케어닥）などがある。

コンシューマテックとソフトウェア分野もシリーズ B ラウンドで投資が活発に行われた。コンシューマテックでは Guhada（구하다）、EastEnd（이스트엔드）、EGNIS（이그니스）、Sweet-bio（스위트바이오）などファッションやフードテック分野の調達が続き、Law & Good（로앤굿）や LBox（엘박스）などリーガルテックが新たに成長性を認められた。シリーズ C ラウンド以降では、Musinsa（무신사）、Kream（크림）、Ably（에이블리）などファッションプラットフォームが頭角を表している。

ソフトウェア分野では、MOREH（모레）、SuperGate（슈퍼게이트）などの半導体分野、Allganize（올거나이즈）などジェネレーティブ AI スタートアップが注目された。ただしシリーズ C ラウンド以降の調達に成功した企業は比較的少なかった。シリーズ B ラウンド以降のステージでさらに調達が進むには、技術性の認定を超え、収益性の実証を通じて市場の需要と潜在力を確実に示す必要がある。

投資額のランキングも、バイオヘルスケア、コンシューマテック、ソフトウェアの順で高く、投資家の関心領域がどこに集中しているかを明確に知ることができる。特に投資額の面では、DRIMAES（드림에이스）、SOSLAB（에스오에스랩）、PABLO AIR（파블로항공）などの車両／モビリティ分野がシリーズ B ラウンド調達企業1社当たりの調達額が最も高いことが示され、投資家がこの分野の企業成長の可能性を高く評価することを把握できる。

シリーズ C ラウンドでは、フィンテック分野が少ない投資件数にもかかわらず、投資額でバイオヘルスケアよりも多くの投資額を引き出している。シリーズ C ラウンドの調達は企業の成長資本であり、このステージは投資家が投資機会をはじめ、企業に対する成長と収益性に対する期待が大きくなる時点で、フィンテックに対する投資家の信頼が確実であることを示している。

今後のスタートアップ投資市場は金利引き上げ、景気低迷など悪材が持続する見通しだが、イノベーション企業と彼らが創出する新市場に対する期待感は依然として高い。したがって、技術力と市場性を備えたスタートアップは、依然として投資家に高い関心を集めると予想される。

【via StartupRecipe】 @startuprecipe2

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