東北大発AZUL Energy、1.4億円をシリーズA2調達——レアメタルを使わない高性能触媒を開発

SHARE:
Image credit: AZUL Energy

レアメタルフリーの高性能触媒「AZUL触媒」の開発を行うAZUL Energy(アジュールエナジー)は31日、シリーズAラウンドを2ndクローズし、1.4億円を調達したと発表した。このラウンドには三菱UFJキャピタル、ガバナンス・パートナーズが参加した。これは同社にとって、2023年10月に実施した1stクローズに続くものだ。今回の調達を受けて、AZUL Energy の累計調達額は6.4億円に達した。

AZUL Energy は東北大学発スタートアップとして2019年7月に創業し、レアメタルを使用しない次世代エネルギーデバイス向けの高性能触媒「AZUL触媒」の開発を行っている。この触媒は、燃料電池や金属空気電池の空気極において優れた触媒活性を発揮するとともに、量産が可能な製造プロセスを有する。

従来の白金などのレアメタル触媒は、資源制約が大きく、高コストのみならず経済安全保障の面でも課題があり代替が求められていた。同社は、資源制約のない触媒として、低コストな高性能触媒を安定して供給するべく開発を進めている。これまでに、燃料電池や金属空気電池、水電解装置の開発・製造を行うクライアントへのサンプル提供や実証実験を進めてきた。

今回の資金調達を通じて、AZUL Energy はAZUL触媒を組み込んだ電極シートの量産化や、金属空気電池、燃料電池・水電解装置への用途展開、さらには海外事業の開発を加速する計画だという。この取り組みにより、レアメタルに依存しない環境配慮型の高性能エネルギーシステムの構築と、脱炭素社会、循環型社会の実現を目指す。

via PR TIMES    Summarized by ChatGPT

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する