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地球上で最も先進的な AI モデルのいくつかを支える研究機関 OpenAI は、Apple が先月発売した拡張現実ヘッドセットである Apple Vision Pro 用の新しい ChatGPT アプリをリリースした。
Vision Pro 用の新しい ChatGPT アプリでは、ユーザは OpenAI の GPT-4 Turbo モデル(自然言語処理システムの最新かつ最も高性能なバージョン)とチャットすることができる。ユーザはアプリ内で直接、質問したり、回答を得たり、アドバイスを得たり、新しいトピックについて学んだり、画像やテキストを生成することもできる。
チャットが3D の世界に進出しました。visionOS のアプリストアで見つけていただけます。
chat has now entered the 3D world.
you can find it in the visionOS App Store. pic.twitter.com/TethfMEc9j
— ChatGPT (@ChatGPTapp) February 2, 2024
人間と AI との対話の未来を垣間見る
ChatGPT for Vision Pro のローンチは、人類に役立つ人工知能の創造を目指す OpenAI にとって、重要なマイルストーンとなる。より自然で、より直感的で、より没入感のあるものとなっている。
近い将来、私たちはチャット・インターフェイスに入力するよりも、AI アシスタント・アプリに話しかけることで自分のニーズを指示したり、解決すべき問題を見るだけで、現実世界から画像を AI アシスタントに送り込んだりすること(例えば、台所にある食材をテーブルの上に並べ、それを見て AI アシスタントに尋ねることで、その食材を使ったレシピを作るなど)が頻繁に行われるようになるだろう。
Apple Vision Pro のオペレーティングシステムである visionOS 向けの最初のアプリの1つ
2日リリースされた ChatGPT は、Apple Vision Pro を駆動するオペレーティングシステムである visionOS 向けに開発された600以上の新しいアプリの最初の1つとなる 。VisionOS は、現実世界でデジタルコンテンツと対話したいユーザに、シームレスで没入感のある体験を提供するように設計されている。
Apple によると、visionOS アプリは、視線追跡と虹彩認証を利用した生体認証システム「Optic ID」、リアルで指向性のあるオーディオ効果を生み出すサウンドシステム「Spatial Audio」、開発者が見たり、聞いたり、話したりできるアプリを作成できるフレームワーク「VisionKit」など、Vision Pro の機能を利用できる。visionOS 向けの新しい ChatGPT アプリが、これらの高度な機能を利用するかどうかはまだ不明だ。
新しい ChatGPT アプリはまた、マルチモーダル AI(テキスト、音声、画像、ビデオなど、異なるモードやモダリティからの入力を処理し理解できる人工知能の一種)に向けた、より広範な業界の推進の一部でもある。つまり、1種類のデータだけでなく、さまざまな形式のデータを認識・解釈できるため、より汎用性が高く、さまざまな状況に適応できるのだ。
テキスト、画像、音声を使って AI とチャットする新しい方法
ChatGPT の既存バージョンでは、すでにテキスト、画像、音声によるチャットが可能だ。ユーザはより簡単かつ直感的に ChatGPT に画像を見せることができるようになり、車のエンジンがかからない理由のトラブルシューティングや、食事の計画を立てるために冷蔵庫の中身を探ったり、数学の問題を見るだけで分析したりといった複雑な問題解決が可能になる。
また、ユーザは ChatGPT に説明するだけで、新しいロゴや漫画、写実的なシーンをチャットの中で考案するなど、コンテンツを生成することもできる。これらはすべて、ヘッドセットから口述するか、ヘッドセットをつけたまま現実世界のオブジェクトを見て、それに関する情報を求めるだけで、より直感的に行えるようになる。
ChatGPT は2日より visionOS ユーザ向けに無料で提供され、オプションで GPT-4の機能を利用できる ChatGPT Plus のサブスクリプションを申し込むことで、より高速な応答が可能になる。このアプリは、visionOS アプリストア からダウンロードすることができる。visionOS アプリストア では、クリエイティブライティング、マラソントレーニング、数学の個人指導など、さまざまな目的や興味に合わせてカスタマイズされた数百ものアプリを見つけることができる。
VentureBeat は、Vision Pro 向け ChatGPT アプリの開発について、OpenAI に追加コメントを求めている。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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