宇宙機用エンジン開発、北大発Letaraがデット含め2.75億円を調達——北海道滝川市に開発製造拠点整備へ

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Image credit: Letara

人工衛星などの宇宙機用推進系(エンジン)の開発・製造を行う Letara は26日、直近のラウンドで2.75億円を調達したと発表した。ラウンドステージは不明。このラウンドは NES がリードし、インキュベイトファンド、豊田合成、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が参加した。また、金額には三井住友銀行からのデットが含まれる。

これは同社にとって、2023年2月に実施した調達に続くものだ。NES は以前のラウンドに続くフォローオンでの参加。

Letara は、2020年に北海道大学の宇宙環境システム工学研究室からスピンオフしたスタートアップ。プラスチックを燃料としたハイブリッド化学推進システムを開発し、人工衛星用の推進系として提供することを目指している。

この技術は、従来の液体推進システムに比べて高推力、安全、かつ低コストである点が特徴である。同社によると、人工衛星などの宇宙機用推進系の需要は、宇宙輸送機の打ち上げ回数の増加やロケット打ち上げ事業の活発化に伴い急拡大しているという。

これに対し Letara では、人工衛星の打ち上げや宇宙輸送の効率化を目指している。具体的には、小型人工衛星向けの推進システムを開発し、これにより宇宙空間での自由な移動と物流の実現を目指しているという。

また、Letara は2023年9月に NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のディープテック・スタートアップ支援事業にも採択されており、これによりさらなる技術開発と市場拡大を図る方針である。

今回の資金調達により、Letara は北海道滝川市に開発製造拠点を整備する予定だという。この拠点整備により、研究開発の速度を加速させ、製造開始後には短納期を実現し、将来的には量産体制を構築して製造コストの低下を目指すとしている。

via PR TIMES    Summarized by ChatGPT

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