7月22日~7月28日に公開された韓国スタートアップの調達のうち、調達金額を開示したのは10件で、資金総額は1,413億ウォン（約157億円）に達した。

スタートアップ投資

• AI 半導体 Rebellion（리벨리온）sが Aramco CVC と Wa’ed Venturesから200億ウォン（約22億円）を調達した。今回の投資を機にサウジアラビア進出はもちろん、現在進行中の Aramco との事業競技の加速化が期待される。
• AI 物流プラットフォーム「Dilly Rabbit（딜리래빗）」の運営会社 Delivus（딜리버스）が146億ウォン（約16億円）を調達した。調達した資金で新しい自動化物流ハブを構築し、AI ベースの到着保証最適化技術とシステムの高度化投資に集中する。
• ゴルフウェア「Amazingcre（어메이징크리）」の運営会社 AMCR（에이엠씨알）が「配達の民族（배달의민족）の創業者キム・ボンジン（김봉진）氏に買収された。AMCR の持分43%を750億ウォン（約83億円）で買収した。

トレンド

クリエイターエコノミーはバブルか？

コロナ禍に急成長したクリエイター経済への関心が大きく低下している。グローバルメディア The Information は、2023年のクリエイターエコノミー産業に流入した投資額が前年比58%も急減したと報じた。韓国国内でもクリエイター向けのプラットフォームやサービスが登場し、2022年には大規模な資金がこの分野に流入して関心が高まった経緯がある。

主に K-POP アーティストとクリエイターがファンと交流したり支援を受けたりできるファンダムプラットフォームが大きな資金を集めた。Makestar（메이크스타）、Be My Friends（비마이프렌즈）など100億ウォン（約11億円）台を調達した企業をはじめ、設立直後に45億ウォン（約5億円）を調達した Bigk（빅크）など、数社が注目を集めた。しかし、2023年には初期投資が主流となり投資が減少し、今年も大きな投資事例はない状態である。

投資の減少にもかかわらず、市場の成長性に対する期待感は依然として高い。初期段階ではあるが関連産業への投資が続いており、国内ではより多様なサービスが登場していることがこれを裏付けている。クリエイター市場がまだ成熟段階に達していない点と投資サイクルの変化を考慮すると、長期的な成長可能性は依然として高く評価されている。

国内では大規模な投資はないものの、過去に比べて多様なサービスが投資に成功している。最近投資に成功した企業は、クリエイター向けのフィンテック、クリエイターコマース、クリエイター育成・管理サービスなど、ファンダムプラットフォームから脱却した分野が登場している。その中でも短編動画の成長に伴い、この分野のクリエイターを育成または支援する企業が台頭しており、クリエイターが利用するソリューションやインフルエンサーが収益を創出できるようブランドを連携するプラットフォーム、クリエイターの金融アクセシビリティを高めるフィンテックサービスも新たに登場している。

上半期の主要クリエイターエコノミー資金調達企業

クリエイター分野の成長は、コロナ禍の e コマースと投資ブームという要因によって促進された。そのような特殊な要因が消えた現在の成長鈍化は自然な結果と見ることができる。しかし、産業の多角化と新しいサービスの登場は、この分野の持続的な発展可能性を示しており、今後さらなる革新と成長が見込まれるという展望を裏付けている。

【via StartupRecipe】 @startuprecipe2

【原文】