理研発BEAM Technologies、2億円をシード調達——人体に安全、殺菌・ウイルス不活化できる遠紫外線発光LED開発

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Image credit: BEAM Technologies

理化学研究所の Far-UVC(遠紫外線)技術の社会実装を目指すスタートアップ BEAM Technologies は8日、シードラウンドで2億円を調達したと発表した。このラウンドは東京理科大学イノベーション・キャピタルがリードし、PE&HR(埼玉りそな創業応援ファンド)、浜松ホトニクス・コーポレート・ベンチャー・キャピタルが参加した。なお、金額には、NEDO ディープテックスタートアップ支援基金からの助成が含まれる。

Far-UVC は波長200-230nm(ナノメートル)の紫外光で、病原微生物やアレルゲンを効率的に殺菌・不活性化する一方、人体に対しては高い安全性を有する特徴がある。BEAM Technologiesは、理化学研究所の技術を基に、世界に先駆けて1mW 超の出力を達成した Far-UVC LED の量産開発を目指している。

同社の技術は、安価なサファイア基板を使用しており、価格競争力に優れている。また、チップサイズが極小であることから、エアコンや照明器具から携帯電話まで、幅広いデバイスへの搭載が可能となっている。BEAM Technologies は今回の資金調達により、量産タイプの開発や研究開発員の採用を強化し、Far-UVC LED の社会実装を加速させる方針だ。

現在、Far-UVC LED は国内外でさまざまな実証実験が進められている。国内では施設栽培における農薬削減、海外ではイギリスでのスマート換気システムへの導入や、タイでのエビ養殖場での水質改善などが行われている。将来的には、医療分野への応用も期待されている。

via PR TIMES      Summarized by ChatGPT

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