インドネシアの中小企業向け運転資金融資「Validus」、HSBCから最大5,000万米ドルの借入枠を調達

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Image credit: Validus

シンガポールに本社を置くデジタル中小企業融資プラットフォーム「Validus」は、世界的な銀行大手 HSBC と提携し、最大5,000万米ドルの借入枠を調達した。この資金は、Validus のインドネシア子会社 Batumbu を通じて、現地の中小企業を支援し、同国の資金ギャップを解消するために投入される。

Batumbu は、2年間で利益が増加し、EBITDAマージンは常に50%を超えていると主張している。

Nikhilesh Goel 氏

インドネシア経済省のプレスリリースによると、インドネシアでは現在、6,420万社の中小企業が GDP の61%を占め、総労働人口の97%が所属している。世界銀行の報告書によると、インドネシアの中小企業は、銀行が課す厳しい要件のため、融資を確保する上で大きな課題に直面している。政府のさまざまな取り組みにもかかわらず、中小企業の融資は銀行融資全体のわずか20%程度にすぎない。

国際金融公社は、中小企業の資金ギャップは約2,340億米ドルに上ると推定している

Validus の共同創業者でグループ CEO Nikhilesh Goel 氏は、次のように述べている。

HSBC との長期的パートナーシップは、インドネシアにおける中小企業の資金調達ギャップを埋めるための当社の継続的な取り組みに基づくものです。

HSBC シンガポールのコーポレートビジネスバンキング部門責任者 Harish Venkatesan 氏は、次のように付け加えた。

中小企業は、ASEAN 地域やそれ以外の地域における長期的な経済的成功に貢献する重要な役割を担っています。HSBC ASEAN Growth Fund を通じて、地域の成長を促進するという Validus の使命を支援できることを楽しみにしています。

2015年に設立された Validus は、データ分析とAIを活用し、個人や機関投資家からの資金を通じ、十分なサービスを受けていない中小企業セクターの成長融資を推進している。中央銀行であるシンガポール金融管理局(MAS)から資本市場サービスライセンスを取得しており、インドネシア(OJK)とタイ(SECとBOT)でも規制認可を受けている。

Validus はベトナム(Validus Vietnam)とタイ(Siam Validus)にも進出している。

2021年以降、Validus は総融資額を5倍に増やし、51億7,000万シンガポールドル(約5,700億円)に達したとしている。同社は、Vertex Ventures Southeast Asia and India、Vertex Growth、FMO、01Fintech、NongHyup Financial Group、農林中央金庫、Aizawa Asset Management、Lotte F&L、AddVentures by SCG、VinaCapital Ventures、SEA Frontier Fund、K3 Ventures、Openspace Ventures などの投資家から支援を受けている。

【via e27】 @E27co

【原文】

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