現地を舞台にした「旅行版ポケモンGO」都市探索ゲームQuestoの魅力/旅行体験を革新するスタートアップ(3)

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Image credit:Questo

(前回からのつづき)2017年にルーマニアで設立されたQuestoは都市探索ゲームを提供している。2021年2月にEarly Game Ventures がリードするシードラウンドで150万ドルを調達し、ブカレストを拠点とするSparking Capitalが参加した。

Questoは旅行者や地元の人々が新しい場所と歴史を発見するために、問題を解いて街を歩き回りまわるゲーム形式のロケーションアトラクションだ。馴染みのあるポケモンGOやドラゴンクエストウォークと同じロケーションベースのゲームではあるが、建物や銅像や街の象徴的な小物を目的にして用いることから、ARを用いない現実よりのメタバースゲームと呼べるかもしれない。

各都市に用意された場所固有のクエストは、世界中のプロのコンテンツクリエイター、企業、アマチュアのストーリーテラーによって作成されている。街の歴史、本、映画、地元の伝説がテーマになっていることもあり、切り裂きジャックを探してロンドンを探索するクエストなども存在する。ちなみに、クリエーターは各クエストを有償で提供することもできる。同社からサポートを受けながら作成でき、2022年の年内中であれば売上の75%がライフタイムロイヤリティシェアとして受け取れる。

techeuによると、パンデミックが始まった2020年の初めには、ヨーロッパ40都市だけだったのが、2021年には4大陸の100以上の都市に拡大。残念ながら日本にはまだ存在しないが、現在は140以上の都市にクエストがあり、プレイヤーはすでに50万km以上を歩いている。

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