ソーシャルアプリの増加で減少するSMSの利用――フィリピンではクリスマス時のデータ使用量が173%急増

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フィリピンの通信企業Globe Telecomは、昨年のクリスマスにインターネットサービス加入者が利用したデータ使用量が前年比で173%増加したと発表した。

Newsbytesによると、この数字には携帯電話、タブレット、PCによるインターネットアクセスも含まれている。一方、音声通話とSMSは行き詰っている。音声通話は前年比15%の増加、SMSはたった1%の増加であった。

フィリピンはかつてテキストサービス利用における世界の中心であるとされていたが、SMSの利用は今では減少していく一方だ。この傾向は2012年後半期に、National Telecommunications Commission(NTC)によって初めて観測された。

データ使用量が今年急増した理由は何だろうか?GlobeのチーフテクニカルアドバイザーRobert Tan氏は、家族や友人とやり取りする新しい手段が増えていることを指摘している。 同氏はNewsbytesに対して次のように述べている。

「ホリデーシーズンの挨拶を送る顧客行動に顕著な変化が現れています。スマートフォンやタブレット、パソコンを使って、FacebookやTwitter、その他メッセージアプリなどのオンラインアプリを通してクリスマスの挨拶を送るようになったのです。」

2013年初め、Globe Telecomはチャットアプリに通話とテキストサービスをパッケージにして販売した。またFacebookに自由にアクセスできるサービスも提供した。こういったことが、コミュニケーション手段としてSMSや音声通話よりもなぜインターネットが多く利用されるようになったのかという疑問に対する根本的な答えであろう。

クリスマス時期でなくてもフィリピン人のコミュニケーション習慣がスマートフォンやソーシャルアプリの普及で変化しているのは事実だ。Globeの競合であるSmart Communicationsはこれを受けて先月、ユーザが1つのアプリで様々なSNSサイトへアクセスできるPowerAppをローンチした。

【原文】

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