「本当の勝者は表玄関から入ったりしない」ーー誰も教えてくれないキャリアアドバイス【寄稿】

ゲストライター by ゲストライター on 2016.3.16

Raghav-HaranRaghav Haranさんによる寄稿記事です。マーケッターで起業家。著名なテクノロジー起業家やニューヨーク・タイムズのベストセラー作家、またトップクラスの企業との仕事を経て、Land Any Job You Wantを創業。意欲的な人が仕事に就く後押しをしています。Twitter アカウントは、@RaghavHaran。メルマガには、ここで登録できます。本記事は、Mediumへの投稿記事を許可を得て翻訳したものです。元の英語記事もどうぞ。


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ほとんどの人は、「そこそこ」の仕事に就いている。

仕事に出かけて、午前9時から午後5時までやることをやって、家に帰って、時には友達とつるんだりして、またそれを翌日も繰り返す。

これは何も間違っていない。

でも、中にはまったく違うレベルでパフォーマンスを発揮する人たちがいる。

その他全員がはしごをせっせと登っている間、彼らは30代前半にして役員レベルの仕事に上り詰めている。

月曜日になると嫌々ベッドから這い出す大勢の人と違って、彼らは毎朝、その日に起こることに心を躍らせながらベッドから飛び起きる。

みんなが意味のないタスクに埋もれて仕事をする間、彼らは、自分たちの仕事を通して日々何千人という人たちにインパクトを与えている。

1. 職務要件には交渉の余地がある

子供の頃、(インド人の)祖父と一緒にスーパーに出かけたことを覚えている。

祖父は、値札をじっくり見てから買い物かごにひとつひとつ商品を入れていく。そして、レジにたどり着くと、当時、僕がこの世で一番恥ずかしいと思ったあることをする。他でもない、レジ係と値段交渉をするんだ。

でも、信じられないことにそれは大半うまくいった。

Noah Kagan(AppSumoの創業者)には、「コーヒーチャレンジ」と呼ぶ習慣がある。これが何かと言うと、コーヒー屋さんに行って好きなものを頼んで、支払いをする段階になって10%割引してほしいと頼むんだ。

もし、レジ係がなぜかと聞いてきたら、「なんでも」と答える。

ほとんどの場合、レジ係はそれをただでくれる。

僕たちは、人生のあらゆるものには「交渉の余地がない」と思って生きているが、実際のところ、やりようはいくらでもある。

例えば、僕は一度、3年〜5年の経験を必要とする事業開発の仕事に応募したことがある。まだ大学に通っていた僕の経験はゼロだった。

だから、それでも僕が価値をもたらすことができることを証明することにした。履歴書を送って悠長に構えるのではなく、他社企業に対してその会社とパートナーシップを結ぶよう交渉しに行った。そして、それらの会社を採用責任者に紹介した。僕は採用された。

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Quoraのプロダクトデザインの仕事に応募した時も、モバイルアプリでユーザビリティテストを実施して、デザイン案のモックアップを用意して、プロダクトデザインの責任者に送った。

同日、彼からは面接を設定するためのメールが送られてきた。

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医療や法律といった学究的な専門職を除いて、職務要件には大いに交渉の余地がある。その会社に新しい価値をもたらせることを証明すればいい。

ほんの少しもルールを破ろうとしない人たちは、同じことを、まったく必要のない年月やお金を無駄にしてやっと達成することになる。

2. インポスター症候群(詐欺師症候群)はいいことだ

だいぶ前に、ニューヨーク・タイムズにこんな記事があった。特定のグループに所属する人たちが、なぜその他の人たちに比べて経済的に裕福なのかを分析するものだ。

ネイティブアメリカンインド系アメリカ人は、国の標準(中間層の世帯収入が年間50万5万ドルのところを、年間約90万9万ドル)の倍を稼いでいる。イラン人、レバノン人、中国系アメリカ人もまた所得が高い。」ーニューヨーク・タイムズ

ニューヨーク・タイムズによると、その最大の理由は文化的なものだと言う。他のグループより成功しているグループは、以下の3つの性質を共通して持っている:

  • 優位性へのコンプレックス
  • 何かしらの不安定さ、または自分の能力が不十分だという感情
  • 衝動をコントロールする力

自分が目指す場所にどこでも行けると信じる心、自制心、現状に対して不安を感じる心。こうしたものの組み合わせが、影響力のあるキャリアを築くための方程式だ。

まだまだ足りないと感じる気持ちを謳歌しよう。

3. 何が「現実的」かは幻想に過ぎない

君にとって何が現実的かは、君のこれまでの経験に基づく。

僕が若かった頃、僕の周りには高等教育を受けることができなかった低所得家庭出身の友達がいた。

彼らは、僕の父親が医者であることを知ると、「へー!すごいな!」とまるでそれが信じられないほど大事かのように反応した。彼らにとって、医者になることは非現実的だったからだ。

それは単に彼らが医者になる方法を知らないだけだった。

もし、誰かが将来医者になりたいと言ったなら、僕はそれを十分に手が届くゴールだと感じると思う。なぜなら、僕は医学部に入るために必要なことや、その現場の裏側に関する知識があり、それを実際に成し遂げた人たちを知っているからだ。

君がその人生で当たり前のように手に入れていることは、どこかにいる誰かにとって、頭がおかしいのかと疑ってしまうほどの非現実的なことなんだ。

大学院の学位を取得するって?どこかに、家族が誰も大学に行ったことがない少年がいて、彼にとってはそれは非現実的だろう。

Fortune 500の企業で働いているって?家族が最低賃金で日々仕事に明け暮れる少女にとって、それは非現実的に違いない。

数百万ドル企業の経営者だって?どこかにいる中流階級出身の子どもにとって、それは非現実的だろう。

その分野で超一流の人材と共に仕事をして、彼らの書籍を読み漁り、彼らのインタビューに耳を傾け、彼らがそこにたどり着くためにしたことについて研究しよう。そうすれば、いつか、以前は信じられないほど非現実的だった夢が手の届くものになる。

4. 平均収入や雇用数でキャリアを選ぶな

自分の仕事で向上しようと努力する時、「平均」は意味を成さない。

「ライターなんて儲からないだろ」なんて発言を聞くと、僕は笑ってしまう。過去数カ月間で、僕はブログ記事やEメールの副業で5桁ほどの収入を得ている。そして、何百人という人が夢の仕事に就く手助けをし、6,000人を超えるオーディエンスを築いた。

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そして、これを実現しているのは僕ひとりじゃない。

どんな分野でも、より向上しようと努力する人はすでに十分に成功しているし、お金もある。そして、残されたその他大勢の人々は、彼らの残り物を奪い合っている。

エンジニアリングだって同じだ。最良のプログラマーは、Googleのような企業に採用されていく。一方で、コード習得の短期オンラインクラスを受講し、IT業界の「ゴールドラッシュ」で少しでも儲けようとする人たちの状況は決して芳しくない。

自分が楽しいと思うことをやろう。そして、それで卓越することだ。その他のことは、後からついてくる。

5. 企業ではなく、上司を選べ

Facebookやゴールドマンサックスのような企業に就職できると、まるで一生安泰のように考えている人たちがいる。

それは間違っている。鍵を握るのは、自分にとって適切なメンターを見つけることだ。

その分野で成功している人の近くにいることで信じられないほど多くのことを学べるだけでなく、君が本物であることを証明できれば、君はその仲間内のグループにめでたく加わることができる。

そうすれば、君にはかつてないほどの機会が訪れることになる。

例えば、僕はニューヨーク・タイムズのベストセラー作家 Ramit Sethi氏と仕事をしたことがあるが、彼は僕を周囲の勢力家に紹介してくれると言ってくれた。

その結果、僕は世界でも有数のマーケティング企業の職に採用された。

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またはそれは、君が何年もの時間と努力を費やすことになったかもしれない過ちから救ってくれるかもしれない。

だいぶ前、とある人のもとで働くことを検討していた。でも、シリコンバレーでも有名なメンターが、僕を止めてくれた。

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その一通のEメールが、僕が間違った道を何ヶ月、何年と進むことから救ってくれた。

周囲を適切な人たちで固めることは、一企業が君にもたらす以上の機会をもたらしてくれる。そして、他者が何年も耐えることになる間違いを、君は避けることができる。

6. 正しい経験を積むためには、賃金カットを恐れるな

ヘッジファンドのマネージャー Stanley Druckenmiller氏は、こう言っている:

「まだ君がそのキャリアの始まりにいて、素晴らしいメンターと高い給与のどちらかの選択肢を与えられたなら、常にメンターを選べ。それは接戦ですらない。そして、自分自身の学習曲線がピークにたどり着くまで、そのメンターの世話になれ。

僕の事業を含むさまざまな事業において、素晴らしいメンターほど価値のある存在はない。あまりにも多くの若者が、長期的に備えることなく、目の前にちらつくお金を選んでしまい過ぎる。」ーStanley Druckenmiller

経験豊富な年配の人間は、ほぼ全員と言っていいほど、若者が犯す最大の過ちは忍耐力の欠如だと指摘する。

彼らは短期的な物の考え方に基づいて最適化し(例えば、友達や家族をあっと驚かせる大企業に就職するとか)、長期的なゴールについて考えようとしない。

今日、一歩後戻りして、明日二歩前進することを恐れてはいけない。

7. 君をレベル1まで連れて行ってくれたものは、レベル2までは連れていってはくれない

キャリアの始まりにおいて一番重要なのは、技術的スキルだろう。

エクセルをどれだけ使えるか、どれだけ上手くコーディングができるか、どれだけ美しくプロダクトをデザインできるか。

でも、時間が経つにつれて、技術的スキルの重要性は減っていき、人とどうやり取りするかのほうが重要になっていく。

多くの人は、自分の技能さえ磨いていれば十分で、何もかも上手くいくものだと考えている。

それは間違いない。仕事がデキることは間違いなく大切だ。

でも、それ以上にもっと必要なことがある。君は、オフィス内で繰り広げられる政治を上手く乗り越えていく術を知らなければいけない。また君は、自分に与えられた役割を越えて価値をもたらす方法を見つけなければいけない。

君の会社に何が必要なのかを考え、それを提供するー彼らが自らそれを君に伝えなかったとしても。

8. 本当の学習は大学を出てから始まる

大学を出た途端に、「勉強は終わり」だと考えている人が多いことは嘆かわしいことだ。

実際には、君がクラスで学んだことの大半は、実世界ではほぼ役立たずに等しい。

成功をおさめる人たちは、多い時は週に1冊の本を読んでいる。彼らはポッドキャストに耳を傾ける。カンファレンスに参加する。研究論文に目を通す。彼らは、自分以外のビッグなことを手がけている人たちとコミュニケーションを重ねる。

こうすることで、彼らは一見すると全く関係なく見えるトピックスを「点と点で結び」、そのインサイトを使ってより多くの機会を手に入れることができる。

それが、彼らがその他大勢とは違うレンズで世界を見る方法だ。

9. 常に今より露出せよ

「露出は効力だ」ーGary Vaynerchuk

プロとして何かしらを成し遂げたなら、それについてネットで書こう。そうすることで、以前の君と同じ状況にいる誰かを後押ししてあげよう。

露出することで、信頼性が築かれる。

君のオーディエンスが大きければ大きいほど、より多くの人が君の話に真剣に耳を傾けるようになる。

10. 君自身の成功を会社にアウトソースしないこと

シリコンバレーにある有名なベンチャーキャピタリストは、一ヶ月間、コーヒーショップで働くことにした。

想像してみてほしい。超成功しているCEOが、レジの後ろに立っている姿を。彼は人から注文をとって、客にコーヒーをふるまった。

ほとんどの人は、そんな見栄えがしない仕事をやろうとは思いもしないだろう。

でも、彼はお店の運営の仕方を内側から知りたいと思った。物流、システム、ボトルネック、非効率性、顧客が訪れる頻度、あらゆることを理解したいと思った。

多くの人は、マクドナルドやスターバックスで働くことを客観的にイケてないと思うだろう。一方、名の知れた大企業で働くことは、未来の成功に近づけるという意味で客観的にイケていると感じる。

でも現実には、会社の価値は自分自身が握っているものだ。

フランチャイズのお店を開くために、ビジネスの運営、物流、マネージメント戦略などについて学ぼうとマクドナルドで働いた人にとって、ファーストフード店で働くことはすごく価値のある体験になりえる。

一方で、有名企業で仕事に就いて「人生安泰」だと思っている人たちに、きっと明るい未来はない。

客観的に見て、いい仕事も悪い仕事もない。全ては君次第だ。

11. 本当の勝者は表玄関から入ったりしない

Alex Banayan氏が上手いこと言っている:

素晴らしい成功をおさめている人たちは、人生、ビジネス、成功をまるでナイトクラブのように扱う。

クラブへの入り方は3通りある。

99%の人が、「無事に通してもらえますように」と願って列をなすのが、一つ目のドア。

億万長者やリピーターが抜け駆けして入っていくのが、二つ目のドア。

でも、そこには常に三つ目のドアがある。それは、君が列から飛び出し、路地を駆け下り、ゴミ箱をよじ登り、ドアを100回叩き、窓を叩き割り、キッチンから忍んで入る方法だ。どれだけハードルが高くても、そこには常に別の入り口がある。

それが最初にかいたソフトウェアを売却したビル・ゲイツであろうと、ハリウッドの主要スタジオで一番若いディレクターになったスティーブン・スピルバーグでも、彼らはみんな3つ目のドアを選んだ。」ーAlex Banayan

みんなと同じ方法を選んで、並外れた機会を手にする人間はいない。

自分にとって夢のような仕事を、何千人と競争しなくてはいけない仕事を、ただネットで履歴書を送ることで手に入れられると思っている人が多いことには心底驚かされる。

物事はそんな風には進まない。

このゲームは、周囲にある「口に出されないルール」に気がつくことで進んで行く。人に「これが欲しい」と言われる前に、それを与えることだ。

これこそが、勝利を収める方法だ。

(翻訳:三橋ゆか里)

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