シンガポールのブロックチェーンスタートアップBluzelle、ICOで1,950万米ドル相当を調達——dApp(非中央集権型アプリ)用DBを開発

SHARE:
Bluzelle CTO Neeraj Murarka 氏 と CEO Pavel Bains 氏
Image Credit: Bluzelle

およそ半年前にシリーズ A ラウンドで150万米ドルを調達したシンガポール拠点のブロックチェーンスタートアップ Bluzelle が、新たに1,950万米ドルもの金額を確保した。しかも今回は ICO(イニシャル・コイン・オファリング)での調達だ。

ICO とは、企業が仮想通貨を発行して資金を調達する手段である。こうした企業が仮想コインを投資家向けに発行すると、買い手は法定通貨のほか、イーサやビットコインなど他の仮想コインで支払いをする。うまくいけば、その企業の仮想コインの価値が上がり高額なものとなる。

Bluzelle は5億のトークンを生成したが、その33%にあたる1億6,500万トークンを売りに出した。投資に参加した VC は Kenetic Capital、Hashed、Kryptonite 1、8 Decimal Capital などだ。

販売後3日までに、約1億6,300万のトークンが販売された。残りのトークンは5秒で完売したと、公式の報道発表が伝えている。

CEO の Pavel Bains 氏は次のように述べた。

私たちは何年にもわたりこの技術に関わっていますが、協業している企業の CEO や CTO の皆さんは、この製品、技術、未来について私たちと同じくらい情熱を持っています。今回の資金調達により、当社の分散型データベースを多くの人に届けられるようになります。

2014年に設立された同社の始まりは、AIA、Maybank、Temenos といった金融機関に決済システムを提供する業務だった。いまでは、OCBC や HSBC など著名な顧客が加わっている。

2016年には、分散型データベースサービスの開発を始めた。ブロックチェーン技術を活用することで、データベースに保管されたデータは変更ができなくなる。チェーンの中で暗号化されたブロックの中に保管されるためであり、これは改ざんができないものだ。

ブロックチェーン技術でよく言われる問題の一つに、クエリーの処理が遅いというものがある。そのため、ブロックチェーン上でアプリやサービスをスケールするのが困難になる。同社によると、分散型データストレージやマネジメントはこの問題を解決するために Swarm(分散型コンテンツおよびストレージサービス)などの技術を使用しているという。それによりクエリーの迅速な処理が可能となる。

【via e27】 @E27co

【原文】

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する