中国の動画サイト Xunlei(迅雷看看)がナスダック上場へ

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【原文】

目下、高画質の動画ストリーミングを行える Web サービスが急激に増加している。テレビで見られる良質のエンターテイメント・コンテンツが少なくなっていることもあり、人々はネットで見たいものを見たいときに見る方がよいと気づき始めたようだ。私は個人的に Xunlei(迅雷看看、シュンレイカンカン)を使ってきたが、ストリーミングの速さと画質の良さに感心している。

上場へ

グーグルが資本参加し、中国でビデオ・音楽ファイル共有サービスを提供する、深圳市迅雷網路技術有限公司(略称:迅雷)は数ヶ月中にも米国で上場を果たし、2億ドル(=約160億円)を調達する見込みだ。

これまで本サイトでも伝えているように、今は米国で上場するにはベストなタイミングだ。今年上半期だけで、中国企業7社が、米国で過去に中国企業に集められた資金総額の8割にあたる13億3300万ドルの資金を集めた。多くの人々が企業価値バブルの急進を感じていることからも、非常に重大なタイミングといえるだろう。

悩ましい海賊版と著作権問題

しかし、百度など多くの中国系コンテンツサイトと同じく、迅雷も海賊版を巡る追及に苦しめられている。米国映画協会は2008年、「スパイダーマン3」の違法コピーを閲覧できるようにしたとして、迅雷を上海浦東地方裁判所に起訴した。海外や政府からの圧力が高まっていることもあり、迅雷はより合法的かつライセンス付与されたコンテンツを採用する方向に動いている。

中国デジタルメディアコンテンツ向け、消費者ネットプラットホームにおけるリーダー

SEC(米国証券取引委員会)の資料によれば、迅雷の最大の優位性は、独自のデジタルメディア・インデックス技術と、広範に展開されたコンピュータ・ネットワークとのことだ。

ソフトウェアの起動回数ベースで調べると、迅雷は2011年2月時点で中国の78.7%のマーケット・シェアを占めている。ここでいうストリーミング・サービスは、いずれもインターネットユーザなら無料で使えるものだ。迅雷看看は、中国では3位のストリーミング・ポータルの位置を誇る。

59.7%の売り上げ成長

迅雷はクラウド型の有料コンテンツサービス、オンライン広告など、複数の事業から売上を上げている。2011年3月末までに「迅雷ダウンローダー」「迅雷看看」の多くのユーザベースから、130万人以上の有料顧客の確保に成功した。

売上は、2008年1680万ドル、2009年は2960万ドル、2010年は4280万ドルと延ばしており、年平均成長率は59.7%となっている。

【via Technode 】 @technodechina

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