【ゲスト寄稿】大企業のスピンアウトが未来を創る−11月24日開催のSpinout Summitにかける思い

寄稿をしていただいたのは、Skyland Ventures代表パートナーの木下慶彦氏。大学卒業後、大和SMBCキャピタル(現:大和企業投資)にて22社の投資先管理に携わる。2011年8月より独立系ベンチャーキャピタルインキュベイトファンドにて、創業期のスタートアップ9社の投資・インキュベーションに従事し、MUGENUP、COSMONAUTSなどに投資。2012年9月シードスタートアップの投資・インキュベーションを行うSkyland Venturesを設立し代表パートナー就任。


初めまして、2012年8月にSkyland Venturesというシードファンドを立ち上げ活動をしている木下慶彦と申します。今回、同じくシードファンドANRIを展開している佐俣アンリ氏と、11月24日にSpinout Summitと言うイベントを開催するにあたり、その思いを今回の寄稿を通じて伝えたいと思っています。

スピンアウトの歴史

最初に、今回『スピンアウト』(既存の企業や組織から分離し、独立した別の企業や組織とすること)というのをテーマにさせて頂いているのは、世界の起業家や投資家の原点を意識しているからです。

昔話になりますが、世界におけるベンチャーキャピタリストの草分けであり、フェアチャイルド・セミコンダクターやインテル、アップルに投資をしたアーサーロックという人物がいます。ロックは、ショックレー研究所で働き、同研究所の仕事に不満を持つユージンクライナーなど八人の研究者(『八人の裏切者』と呼ばれています)との出会いによって、その八人の研究者と共にフェアチャイルド・セミコンダクターの創業に関わり、投資をするに至っています。

その後、フェアチャイルド・セミコンダクターは大成功し、ロックはその後も数多くの投資を成し遂げました。一方、ユージンクライナーはAmazon.com、AOL、コンパック、エレクトロニック・アーツ、Googleなどの投資で成功した世界の名門ベンチャーキャピタルKPCBを創業しています。(KPCBはクライナー・パーキンス・コフィールド・アンド・バイヤーズの創業者4名の名前に由来し、そのファンド名称を付けられています。)

ここで伝えたかったことは、世界の先駆けとなるベンチャー投資と起業家は、スピンアウトによるところからスタートしているのです。そして、世界初のベンチャーキャピタルとも言われるケースにおいても、起業家がその後投資家となるエコシステムが、回っているのです。

※アーサーロックについて詳しくは こちらを参照ください。

スピンアウトに対する思い

歴史においても、スピンアウトが起業において重要な要素とも言えます。そして、私自身が、まさに2社のベンチャーキャピタルを経てスピンアウトしたのは2012年8月のことです。自分自身社会に出てから3年半、一貫してベンチャーキャピタルの仕事をしてきました。ベンチャーキャピタルの仕事の一番の醍醐味は、起業家と毎日向き合えることにあります。そして、多くの起業家と話の場を持つ中でも最もエキサイティングなのは、「なぜ起業をしたのか?」を聞く瞬間です。

起業家がなぜ起業し、そして多くの従業員と共に活動しているのか。その根源となる話は一人一人違ったストーリーがあります。そして、多くの起業家は大企業や前職の中にいては出来ないスピード感で、新しいことを起こしたいなど、それらを見つける原体験を得ていることが多くあるかと思っています。また、必ずしも大企業出身の方で無くとも、大きな企業との取引や競合としての動きなど、大企業や大組織を横に見て起業に至るキッカケや事業機会を得ているところがあるものと思っています。

スピンアウトが未来を創る


こうしたことを考え、大企業からのスピンアウトをどうにか増やすことが出来ないものか。これが自分自身のチャレンジでもあるように感じています。大企業のスピンアウトが増え、ベンチャーを創りまた大きな企業を創っていく。その後、また起業もしくは投資をする人たちが増えていく。これこそ、ユージンクライナーが起業し、投資家となったようなエコシステムが回っていると言えるものではないかと思っています。

とは言っても、大企業の人間から見るとベンチャー企業は遠い存在です。それは単純に交流がない、またイメージが湧かないためと思っています。だからこそ、大企業とスタートアップのブリッジとなるコミュニティを作りたい。そこで自分と世代を同じくする佐俣アンリ氏と共に、今回のSpinout Summit(スピンアウトサミット)を開催するにいたったのです。

11月24日に第一回を開催するSpinout Summitにおいて、キーノートセッションでは、リクルート出身のnanapiけんすうさん(古川健介さん)。ベンチャー企業立ちあげから月間UU1500万を超える日本を代表するメディアにするところまで成長させたその軌跡をスピーチ頂きます。

その後、最初のセッションである「大企業からの起業という選択肢」ではVASILY金山裕樹さん(元ヤフー)、WHILL杉江理さん(元日産自動車)、スクー森健志郎さん(元リクルートグループ)に、彼らが何故大企業を出て起業をしたのかについて語っていただきます。

2番目のセッションでは「大企業からプロフェッショナルとしての転身」というテーマでポケラボ前田悠太さん、クラウドワークス吉田浩一郎さん、gumi川本寛之さんにそれぞれ大企業からのCFO、営業統括役員などプロフェッショナルとしての経営幹部への転身を経て、今思っておられることを語って頂きます。モデレーターは元ユニリーバのマーケターとしてのスキルを生かし起業した創業社長であるコーチ・ユナイテッド(Cyta.jp)有安伸宏さんです。スタートアップと言えば創業者にばかり目が行くところもありますが、企業を大きくする裏を支えるのはプロフェッショナル人材です。そうした、プロフェッショナル人材とスタートアップを経験するところに関わっている方にお話頂きます。

3番目のセッションでは「学生起業家のその後。起業家のキャリア、大企業のキャリア」と題し、学生起業を経た登壇者である方々をお呼びしています。コミュニティファクトリー松本 龍祐さん、ミクシィ朝倉祐介さん(元マッキンゼー、元ネイキッドテクノロジーCEO)、フリークアウト佐藤裕介さん(元google)、ヴォラーレ高橋飛翔さんにそれぞれ登壇いただき、大企業を経たキャリアと学生起業その後などについて語る場にしたいと思います。学生起業家が増えている今だからこそ、かつての学生起業家が当時何を思い、起業しそれぞれの進路を取ったのか、そこに触れるセッションとします。

今回で第一回となるSpinout Summit。関心を持っていただいた型は、ぜひご参加ください。Let’s Startup!詳細・申込はこちらからお願いいたします。

Spinout Summit開催概要

■日程:11月24日 13時~17時半(12時半 開場)
■主旨:大企業在籍者×スタートアップのブリッジとなるコミュニティの育成
■参加対象:大企業在籍者約100名、スピーカー約15名
■参加費:2000円(懇親会費用として、当日受付にて徴収させて頂きます)
■於:スローガン株式会社 本社セミナールーム
東京都港区南青山2-11-17 第一法規本社ビル 3階
■URL:http://spinout.asia/(参加申し込みはこちら)

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